早嶋です。
新規事業。持続可能な社会の再構築。イノベーション。日本企業の多くが共通認識として掲げるスローガンだ。このような難しい社会の課題を解決するための人財戦略の多くは未だに新卒一括採用が幅を利かせる。
別の視点では、人財を資本と捉えて積極的に投資を行い、長期的な企業の利益に結びつける経営手法を上記の企業はセットで掲げる。従来のように経営資源であるヒトを費用として捉えるのではなく、資本と捉え投資をする中で価値を上げる資源と捉えている。
しかし、採用現場には大きな矛盾が生じているのだ。
人的資本経営を掲げる企業、イノベーションを連呼する企業。そのような企業が未だに新卒を人財調達の1丁目一番地に置いているからだ。しかも、就職活動の時期が早期化していることで、大学での学びが更に薄まっている。学士で就職をする学生は3年生の春、修士は1年生の春からインターンシップ活動に明け暮れる。大手企業も限りある人財資源をゲットするために、本業度外視の学生に唾をつけるのだ。修士は未だ良いとして学士の場合、これから大学の学びを本格化する時期だ。学生は、大学の授業やゼミよりもインターンや就活を優先している。そして、早々に就職のチケットを得た学生は学びをやめてしまっている。本末転倒なのだ。
同様の企業は、人財の多様性に加えて、グローバルで活躍する学生を求めている。が、留学の時期は3年生の後半から4年生にかけてが一般的で、インターンの活動と重なるため今の学生の思考では、留学の選択肢が薄れてきているのだ。同窓生は、その時期にインターンシップを経験して就職を有利に進めていると勘違いしてしまうからだ。
もっぱら、高校生にとって大学がゴールであり、大学生は就職がゴールのような幻想を抱く。更に学生時間にじっくり時間をかけて将来を見つめ勉学や遊びに励む余裕も希薄化している。そのような学生を資本と捉えて長期的に育てる企業も問題視すべきだが、この流れを変えることは難しいだろう。
20年前の学生は、NPO法人の活動に力を入れて、就活の材料として企業にPRしていた。今は学生起業部やベンチャー企業でのバイトに勤しみ、その経験を就活の材料として大手のチケットをゲットしようとする。学生からすると人生の中で新卒という1回限りのタイトルを最大限活用すべく努力しているのも分かる。
提案だ。企業人事戦士は新卒一括採用という古き良き次代の考え方を捨て、通年採用に軸足を移すべきではないだろうか。当然、新卒一括採用のコスパは最強だし、定着した文化なので一定のボリュームを効率的に確保できる手段だ。が、20年前と同じような忍耐力は今の学生にない。たくさん学生を採用して半分くらい残ればラッキーという考えでは、採用した人財を資本として認知するのも疑問だ。それよい通年採用にシフトして、全ての人財を一本釣りをしながらじっくりと人財=資本として向き合う方々とコミュニケーションを取る手法に軸足を移す時期がきているのではないか。
(過去の記事)
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新規事業の旅94 通年採用のススメ
目標達成のためのタイムマネジメント
高橋です。
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。
新年最初のテーマは「目標達成のためのタイムマネジメント」です。年の初めに目標設定や計画を立てられた方が多いと思います。時間の使い方で成果も変わってきますので、このタイミングで改めてタイムマネジメントの方法をお伝えします。
7つの習慣のスティーブン・コビー博士曰く「タイムマネジメントとは、優先順位をつけてそれを実行すること」です。仕事において、何を優先するべきか、日々明確になっているでしょうか?その通りに実行できているでしょうか?私はまだまだ不十分だなぁと反省しています。
タイムマネジメントの前提を3つあげます。当たり前のことばかりなのですが、ここがとても重要です。
1つ目は、「時間そのものは、マネジメント(管理)出来ない」ということです。1日は24時間、1年は365日、これは伸ばすことも縮めることもできません。つまり1日の枠は決まっているので、その限られた枠の中をどのように使うか、ということがタイムマネジメントです。もし毎日時間が足りない、仕事に追われているという人は、何かを辞めるか短縮するしかないということが前提になります。
2つ目は、1つ目を踏まえて、マネジメント(管理)できることは自分の行動のみであるということです。どの仕事をやるかやらないか、その仕事にどれぐらい時間をかけるか、は自分でコントロールできるはずです。つまりタイムマネジメントは自分の行動管理と言えます。
3つ目は、2つ目を踏まえて、行動管理するためには自分の考え方を変えなければならないということです。今までと同じ考え方では、今まで通りの行動(時間の使い方)になってしまいます。行動を変えるには、その源である自分の考え方を変えなければ何も変わりません。今までのものの見方や考え方、仕事に対するスタンスや捉え方を見直す必要がありそうです。
では具体的なタイムマネジメントの手法をお伝えします。タイムマネジメントは3つのステップで行います。
1つ目は、現状把握です。まずは自分の仕事の棚卸から始めましょう。方法は手帳を広げて、この一週間何をしていたか10分刻みで書き出してみましょう。何時から何時まで、どのような業務を行っていたか?書き出してみると、色々な気付きが得られるはずです。移動の時間が多いなとか、思った以上に書類作成に時間をとられているなとか、会議やミーティングばかりだとか。営業マンなら実際にお客様とお会いして商談している時間はどれぐらいあったでしょうか?
次は、仕事の価値付けです。方法はアイゼンハワーマトリクスを使います。縦軸に重要度、横軸に緊急度をとったマトリクスを作り、日々の仕事をプロットしていきます。ここで大事なことは、緊急な仕事を優先するのではなく、重要な仕事の優先順位を上げることです。どうしても緊急度に引っ張られて、重要でない仕事に時間を使っているということはないでしょうか。そのような仕事を捨てる(しないコトにする)、投げる(誰かに任せる)、圧縮する(パフォーマンスを上げて時短する)ことができないか検討してみましょう。特に重要だけど緊急でない象限にプロットされた仕事は後回しにしがちです。しかしこの象限に入っている仕事は将来の成果や成長に大きく関わります。例えば、仕事関連の資格勉強や学習、儲けのための仕組み構築、新しいシステム導入や手法のブラッシュアップなどです。これらを疎かにすると、組織も自分も発展しませんので、優先的に時間をとりたいものですね。
最後は、ムダな仕事を省いて生まれた『空いた時間』に、新たな活動や業務の質向上のために何をするのか決めることです。この3ステップで自分の時間の使い方、タイムマネジメントを行ってみてください。
新年にあたり、新しいことにチャレンジしようと考えておられる方もいらっしゃると思います。そのために、まずは現状の時間の使い方を見直し、効果的なタイムマネジメントを行ったうえで、挑戦してみてはいかがでしょうか。私も今年は仕事の時間配分を見直します。事業にとって一番大事なことのために使う時間をまず確保してから、他の仕事を入れるようにします。
皆様が充実した一年を送られることを祈念いたします。今年もどうぞよろしくお願いします。
営業プロセス、営業研修、人材育成、セールスコーチなどをご検討の経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。
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