早嶋です。
成功の第一歩ってなんでしょう?多くのアントレプレナーや経営者と話をしていて気づいたこと。それは意志です。何でも大成するためには努力と根性が必要です。根性とは自分のゴールを達成するためにひたすらあきらめないこと。努力を続け、必要に応じて何かを犠牲にする。やはりこのような取り組みには強い意志が必要です。
エネルギー。体の大小、年齢の上下は関係ありません。エネルギーがなければ成功を勝ち得える確率は少なくなるでしょう。一休みしてから次をやろう、なんてのは特に、アーリーステージではあり得ません。明日やろう、時間ができてからやろう。なんて言っているうちは、結局何もできないでしょう。
集中力。すべてに集中する必要はないと思いますが、ここ一番の時は大切です。皮肉なことに優秀な人は、多くの人から誘いを受けることが多いでしょう。従って何か一つのことに絞り込むことができないで、様々なことに手を出します。何かの時の保険ということで多方面に手を出すことは良いでしょう。しかし、自分のゴールの達成のためには全てのリソースを一点に集中することも大切です。
2011年10月 のアーカイブ
意思とエネルギーと集中
成功者の共通点
早嶋です。
成功している人の話や伝記を読むと、共通して人生の針路を大きく変えた経験を持つことが多いです。きっと成功するために必要な力や影響力を獲得するためには何が必要なのかを考え、自分から変化を起こす努力をしたのだと思います。そして、共通して次のような信念を感じます。
1)自分を変えることは可能だと信じること
2)自分を客観的に見て、良い所も悪い所も認識すること
3)力や影響力を得るためには何をすると良いのかを意識すること
自分を変えることが可能だと信じた瞬間に、行動を起こします。変わることができないと思っている間は、できるための方法を考えないので、やはり達成する確率はゼロのままです。この意識は極めて大切ですね。後は、毎日の習慣と継続によってジワリジワリと時間が経つと自分が変わっていること、間違いなしです。
自分を客観的に見る。これ大事です。ゴールに向けて何が足りないのか?見極めるのです。何者は身につけるか、買ってくるか、借りてくるか。いずれにせよ知ることから始まります。ところが、自分に足りないことがあることを認めるのは、自分が思うよりも優秀ではないと認めるようなもので、なかなか気が進みません。仮に自己評価ができたとしても、そのことが正しいのか、自身で判断するスキルや知識がない場合も多いでしょう。
じゃ、どうするのか?簡単な所は、自分より優秀な周りの存在を多く認めることだと思います。自分よりできる人が沢山いることを知るのです。すると、自分に足りないものが何となく見えてきます。もしその余白が沢山見れたら、きっとその人はぐっと成長するのだと思います。無知の知とソクラテスが言っていたように。
最後の力や影響力ですが、これは大きく2つに分かれます。一つは困難を乗り切ろうとする意思、もう一つはその意思を目標達成に結びつける力です。前者の意思を身につけるには、決意を固め、エネルギーを持って取り組み、何かに集中することです。後者はスキルの部分ですので身につけ易いものです。振り返ること、自信を持つこと、共感すること、そして意外にも闘争心です。
価値の提供
早嶋です。
マーケティングは買って頂くための仕組みを作ることです。そのために、顧客は何故買うの?ということをトコトン追求することが大切です。買う、売る。立場を変えれば同じ発想ですが、買うというと顧客の視点に基づきます。買って頂く。もちろん、売れなければ意味がありません。企業が存続できる条件は長期的な利益です。売れなければ利益は上がりません。買って頂く。これは、顧客主導で行動する、という意味ではありません。理由は、顧客だけでは正確な価値の判定ができないからです。従って、売る側がその商品に対しての誇りを持ち、しっかりと価値を表現することが大切です。
価値の判断ができない。こうかくと、?、と思った人も多いでしょう。成熟した経済では、モノがあふれています。その中で消費者は自分のニーズを具象で表現することができず、多くは抽象的です。そして、本当に必要なモノでなくとも購入します。一昔言われていたように、明確なニーズとして顕在化することがなくなったため、企業側も把握が難しくなっているのです。
最近のマーケティングの流れを見ていると、必ず理論的なアプローチと感性的なアプローチの両方があります。消費者が実際に購買行動において合理的な判断をする部分は、全体の2割を下回る。こういう考え方が広く浸透しているためです。従来は、感覚的なアプローチは説明することができなかったのですが、近年は脳科学の発達によって、感情にもメスが入っています。そのため、非合理的な思考を理屈で考える作業が主流になっています。
りくつは、何かと何かを結びつけて考える方法です。感情に任せて消費者が買う、ということに何故?という視点を取り入れ、その因果関係を導きだします。りくつで考えることで、再現性が高まり、検証が行い易くなります。人が非合理的な判断で購入をしているのであれば、直感や感性の赴くままに経営をすると良いと考えるかもしれません。しかしそれだけではなかなか成り立ちにくいですよね。そのためにマーケティングという考え方があるのです。
近年、人が合理的な判断をしなくなった理由は、商品が溢れていること、スペックなどで競争する企業が増えており、同様のスペックだったらどっちがいいか?もはやどっちのスペックがいいのか?顧客の頭で合理的に考えることが難しくなった。というのもあるかも知れません。
また、チョイスオブパラドックスで選択肢が多すぎて悩みます。企業としては、いろいろと選んで欲しい!いろいろな人向けに商品を展開したい!と望んで多種にわたる商品を販売します。しかし、選択肢が増えすぎると、自分が何を買ったらいいのか?逆に分からなくなります。そして購入することをあきらめてしまいます。これは百貨店が良い例で、なんでもかんでも、あれやこれやと揃えるうちに、何が良いのかさえ分からなくなるのです。沢山の選択肢がありすぎると、自分が買った商品よりももっと良いものがあるかもしれない、そう思い、たとえ購買しても満足度が下がるのです。
企業は商品に誇りをもつ必要があると思います。そのためには、いろいろ展開しない。実際に、いろいろつくることは生産者が何も考えていないだけかもしれません。もっと真剣に吟味して、無駄を省きましょう。その人のためにトコトン追求した商品展開を行うことで価値を表現しましょう。顧客のニーズは色々あるから、というのは真因を追求していない証拠です。そもそも、顧客自身が自分を表現することが難しいので、なんとなくニーズとして、世の中で使われている言葉を発している可能性があるのです。それを真剣に拾い上げて、全てを実現すると、実は誰も欲しない、モンスター級の商品ができるのです。そして、これ結局誰が欲しいの?となり、誰からも買って頂けない商品のオンパレードになるのです。
考えてみてください。これだけモノが溢れていても、しっかりと継続的に買って頂ける、売れ続ける商品があります。定番と呼ばれる商品です。昔からかわらず商品展開もされない。結局の所、このような定番は消費者が買ったことに対して失敗を覚えないし、選択するためのストレスも軽減されるのです。
不満の追求
企業目的の1つに顧客満足の継続的な向上があります。しかし、この言葉が一人歩きを始めると、本質的な活動が見失われます。つまり反対の側面、不満の視点がうすれるのです。不満を放置してはいけません、見つけては改善することが大切です。この作業は地道ですが、極めて重要な側面を持ちます。
そもそも顧客満足とは、顧客が製品の購入やサービスの利用において、その前と後の期待値の差分です。事前の期待値より事後の期待値が高ければ満足度があがります。逆に、事前の期待値より事後の期待値が低ければ不満という結果になります。当たり前ですね。しかし、当たり前のことには多くのヒントが隠されています。満足ではなく不満にフォーカスする場合も然りです。
不満を分析する場合、事前と事後に分けて、いつ、どのように不満が生じるのか?を考えます。多くの場合、メインの商品以外に不満が発生することが良く理解できるでしょう。理由は、メインの商品は自分が目一杯魂を込めて提供しているからです。
蕎麦屋さん例です。時々、カツ丼や他のメニューを出している蕎麦屋さんがあります。早嶋は食いしん坊なので、蕎麦と一緒に頼んですぐセットをつくります。そんな時、だいたい蕎麦は旨いです。しかしカツが今ひとつ。良く思います。このお店、蕎麦だけ出していれば、満足度が高いのに、メインではないサブのカツ丼で損している、と。そう、メインの商材は誰であれ気合いを入れています。しかし、サブの商材は、メインの気合いが抜けているのです。そして、ここに不満を感じる。実に寂しいと思います。蕎麦屋さんが出さなくても良いカツ丼のせいで評判を落としているのです。
不満に注目する理由はまだあります。例えば、過去に不満を覚えた体験を思い出してみてください。そして、その後、どのような行動をとったかを。多くの人は、何もしない、と答えたことでしょう。そう、ほとんどの人が不満を覚えても、何もしないのです。この行動をサイレントとしましょう。顧客がサイレントの行動をとっても、企業側は分かりません。寧ろ、顧客は満足していると勘違いするかも知れません。だって人は、自分が大好きですから、自分が提供している製品やサービスに満足しているだろうと思う傾向が強いからです。
サイレントの行動は、企業には黙っていますが、友人や知人に負の評判をするかも知れません。もう二度と買わない、という不買行動をとるかもしれません。そう、サイレントは、顧客が黙ってるので、いつまでたっても自分たちでは気づきにくいのです。これを考えると、普段から企業に不満を伝えてくれる人に感謝すべきです。だって、基本誰だって嫌なことを伝えるのは気持ちが乗りません。しかし、それを乗り切ってまで、企業に連絡するということは、相当の不満を持ったからなのです。ほとんどの人がサイレントであること、不満を伝える勇気を考えると、この手の意見を尊重する姿勢が出てくるでしょう。
満足にフォーカスすると不満の側面が見えてきません。従って、早嶋は不満は無いか?にフォーカスします。満足は、ある程度の製品やサービスを提供することができれば、それ以上を提供しても、顧客が認知できない場合もあります。それ以上を提供するということは、多大なる努力やコストがかかります。ここは、どこまで提供するのか?という満足度のレベル間にもルールをもうけて対応すると良いと思います。
一方、不満をマイナスにしたままにしておくと、全てが台無しになります。従って、不満はマイナスの部分をゼロにすることが大切です。そのための考え方に、製品やサービスを提供する前、する時、した後などに分けて、プロセスに分解し、個々のプロセスにおいて、不満は発生していないか?どのような不満が発生する可能性があるのか?を分析する方法があります。
例えば、引っ越しサービスを考えてみます。引っ越しのメインのサービスは、あるモノをA地点からB地点まで移動させることです。しかし、そのことだけにフォーカスしても満足度はある程度まではあがりますが、不満をゼロにすることはできません。A地点からB地点の移動は、はじめから期待しているサービスなので、特殊なモノの移動を除いては、達成することが当たり前だからです。
そこでメインでは無いサービスに目を向けます。といっても、この場合は、その移動を終了するまでの全体のプロセスに注目します。引っ越しをする前、引っ越しの最中、引っ越しした後などです。例えば、引っ越しの前は、次のようなプロセスがあるでしょう。引っ越し業者の選定→見積もり→決定です。
このように、プロセスに分解したら、次は夫々のプロセス、そのプロセスに移行するまでの間、に分けて、不満を感じる瞬間は無いか?と顧客目線で考えます。
引っ越し業者の選定
●探したい時に、すぐに情報が得られる(電話、Web等)。
●仕事内容や料金等の情報が十分である。
●気軽に問い合わせできる仕組みがある。
等々
引っ越し業者の選定→見積もり
●コンタクトした内容に対して迅速にレスポンスを返す
●必要情報を分かり易く提供してくれる。
等々
見積もり
●見積もりの根拠が明確で透明性が感じられる。
●できるだけユーザーの要望に耳を傾けてくれる。
等々
上記のように、個々のプロセスとプロセス間の繋がりにおいて、顧客が不満を感じる要素をピックアップしていきます。それぞれの要素のうち、もし実際の顧客が不満を感じる点があったら、改善する方法を考えましょう。不満の場合、マイナスからゼロにするだけで、かなりの効果があります。
満足にだけ気を取られると自分たちが提供している製品やサービスそのものに注目して、それらを提供する一連の流れに目がいきません。不満をゼロにしなければ、高い満足度も得ることができないのです。
すずめからめだか
早嶋です。
世の中は多様化し、スピードが昔より早くなりました。必ずしもその道の経験者がトップに立つ時代も終焉を迎えています。若い人がリードして行く。経験や年齢に関係なくリーダーとして活躍できる時代になってきました。そんな中、多くの方々から同様の悩みを聞きます。
年上の部下にどのように指示をするのか?です。
早嶋は考えます。どんな状況であれ、自分がその立場や地位についた理由があるでしょう。しかしだからといって偉いとか驕る理由もありません。どのような人であれリスペクトすべきです。年齢の上下に関係なく、経験の有無に関係なく、実力の優劣に関係なく。人は何かの物差しでは秀で、何かの物差しでは劣るでしょう。たまたま評価されたのか、評価されるステージに自分を導いたのか。ここには大きな違いがありますが。今いるポジションは役割であって、偉いとか偉くないとかは全く異なる問題です。
そのように考えると、自分を自分以上の実力に見せる必要はないと思います。組織はグループではなくチームです。共通のゴールをともに達成するための集団です。従って、トップに人間は、リーダーとなる人間は、チームの力を合わせてゴールを達成するように支援して行くという考え方もあると思います。自分より詳しい人、できる人、すごい人、沢山います。当たり前です。しかし、リードすることはできます。そのためには、チームを巻き込んで行く発想がフィットします。自分がすべてを行うのではなく、できる人をアサインしてどんどん仕事を振っていくのです。
童謡に「すずめの学校」と「めだかの学校」があります。今の時代「めだかの学校」発想がフィットすると思います。
『すずめの学校』
チイチイパッパ チイパッパ
すずめの 学校の 先生は
ムチを 振り振り チイパッパ
生徒の すずめは 輪になって
お口を そろえて チイパッパ
まだまだ いけない チイパッパ
もいちど 一緒に チイパッパ
チイチイパッパ チイパッパ
『めだかの学校』
めだかの 学校の めだかたち
だれが 生徒か 先生か
だれが 生徒か 先生か
みんなで 元気に 遊んでる
「すずめの学校」は清水かつら氏が戦前に作詞した童謡です。先生が生徒にムチを振るって命令し、生徒は自己思想を禁じられます。国策に向かってまっしぐら。生徒はただただ口を揃えてチイパッパ。超トップダウンの象徴です。
一方、「めだかの学校」は茶木滋氏が作詞した童謡です。1950年の作品なので戦後です。先生と生徒が区別されず平等を説いています。一緒に泳ぐ。みんなで元気に遊ぶ。協力しながら一つのゴールを達成していく。今のファシリテーター型リーダーシップの象徴です。
銀行って?
早嶋です。
私見です。組織が肥大化すると本来の業務から目が離れ、失敗をしない、上から見放されないという、全く顧客からどうでも良いインセンティブが働きます。結果、マーケットを見ない組織、顧客に目を合わせない組織が誕生します。例えば、今の大きすぎる銀行です。本来は中小企業を育てて、じっくりと付き合ってきた銀行ですが、今は手続き業務に追われています。そのような資料作成は誰もができる仕事、敢えて高い給料をもらうべき人がやらなくても!と思います。
それより、もっと中小企業の経営者と語り合い、企業の内情を知り、世の中の状況を知って欲しいものです。大きな組織の中では管理部門が力を持ち、現場で力を持つ人は、自ら去っていくか、組織から追い出される始末。結果、残った人材はやはり、長いものに巻かれる。
もっと世の中を見てほしい。実際、昔のように金融機関が確実に利益を出せる仕組みは崩れているのに。金融市場のグローバル化や競争環境の激化によって、金融機関も競争に勝たなければならない環境になっているのに。ましてや金利の低さについては文句を言われ続け、銀行の安全性も怪しい時代。投資信託や他の様々な金融商品で預金の魅力は激減しています。
そんな中、官僚よりも官僚主義はまずかろう。なんのためにバンカーになったのか?仕事に就いた時の志は何処やら?
型破りは型を覚えてから
早嶋です。
ワークショップ、コンサルを行っている時に、フレームワークを極度に否定する人がいます。何かを考える時に、枠をつくって考えると、そもそも合わない、使えない等々の声です。しかし、よくよく話を聞いてみると、選択しているフレームワークそのものが悪いだけで、そのフレーム自体は問題ない。状況に合わせて選択するという使用方法を考えていない。使っているフレームワークの本質を理解していない、等々です。
武道や華道や茶道だって、何にでも型があり、型を学んで理解して体感して初めて型破りができるようになると思います。応用をする前に基礎をみっちり叩き込む。基礎をベースにとことん考え抜く。これでもか、これでもかと言わんばかりに単純な議論を深堀する。ようやくフレームワークがなじんできて、様々に対応できるようになると思います。
知っている事と使える事は全く別の話。研修をする時に、インプットを中心にお願いされる場合があります。担当の人事からは新しいフレームワークをどんどん教えてください!と言われます。新しいか古いか、それよりも本質が重要です。多くのフレームワークは、いくつかのベースとなる考えがあり、それに基づいて考えられています。
そもそお経営に応用なんて存在しないと思います。基礎があったら後は徹底的に実施と検証の繰り返しです。考えては動き、動きは考える。成功しても失敗しても常になぜ?を繰り返す。徹底的に考え抜く。その時の基準はビジョンやミッションであり、判断に迷ったら顧客に問う。あまりにも基本すぎてだれも意識していませんが、成功している企業ほど、その基本が体に染み付いて文化となっています。
昇進のハウツー
早嶋です。
組織において、実力さえあれば昇進できる!というのはどうでしょう?早嶋は否と考えます。実力も大切です。しかし、昇進を決定する意思決定者がその人に対してご満悦であれば、仕事の出来、不出来は関係ない場合もあります。極端な話、その意思決定者を不快にさせてしまった場合、実績が伴っていても昇進の可能性は極めて低いでしょう。
ご機嫌なんかとらなくても自ずと上に行ける、実力さえあればと考える人もいるでしょう。しかし、組織は人の感情が左右します。感情を無視した結果、折角のチャンスを逃し、キャリア形成に失敗することになるからです。仕事さえできればという発想は、自分の首を絞めています。
例えば考えてみて下さい。部下が何らかの仕事に優れていれば、上司はその部下を手放したくないと思うかも知れません。部下が上の仕事や別の部署での仕事を希望した場合、上司の返事はノーでしょう。部下がいなくなることで上司の仕事がスムーズに進まなくなる可能性があるからでです。
上司は部下の昇進や異動を考える際に、在職期間や学歴、残業時間や欠勤等を考慮して実績を勘定することは多くの研究で言われています。中には成績と無関係に学歴で判断する組織も目につきます。実力が全てではないのです。
能力が全てだ!と考えるのは少し無鉄砲です。では何が必要なのでしょうか?
先ずは、自分の存在に気づいてもらう事でしょう。そして、自分の成果が有利な条件で評価されるように働きかけます。上位の地位にふさわしい能力を有している事を認めてもらうのです。
気づかせる必要性です。上司はきっと自分の事をよく見てくれている!というのは妄想です。だって、上司は経営や他の事、そして何よりも自分のことで忙しいからです。上司は部下の仕事ぶりを見ていそうで見ていないかも知れません。しかるべき評価を得たいのであれば、自分が誰でどのような仕事に貢献しているのかを気づいてもらうことが大切です。
一番簡単な方法は上司と話をすることです。出る杭は打たれるは、キャリア形成の場合、当てはまりにくいです。組織にとけ込むのではなく、しっかりと自分の事をアピールするのです。どんなに優れていても上の人の目につかなければ認めてもらえません。単純接触効果というのがあります。人は、他の条件が同じだったら慣れ親しんだものを好む傾向です。たまたま知っている事に好意をもつという傾向は誰にでもあるでしょう。記憶に残れば、それだけ評価される確率は高まります。
自分に有利な評価基準とは何でしょうか?全てをパーフェクトにこなす事は大変なことです。しかし、自分の強みが組織から評価されるように働きかけることは可能です。自分の強みを良く知り、組織が向かう方向性を良く知り、互いが合致するためには何をするといいのか?よく考える事です。そうすることでライバルよりも自分を有利な立場に立たせることが可能になります。
どんなに優秀な成果をあげたとて、その成果が上司が気に入る内容、組織が向かうべき方向と合致していない、ずれていれば評価されません。それは独りよがりです。通常、期待できるほど評価されない理由の多くは、上司が重視することと、部下が重視することにギャップがある事です。従って、上司が何を重視するのか?よく理解しましょう。ここでも最も簡単な方法は、上司に直接質問することです。仕事で何を重視して、自分に何を期待しているのか?と。折に触れて質問しましょう。
その時に、自分が無能に思われないようにアドバイスを求める形式で質問するのも良いでしょう。力を貸して頂くように話すのもいいでしょう。人はこのように頼られると気分が良くなるものです。もちろん、そのように聞いたら、今度はその通りに行動する覚悟が必要です。
さらに大切なことは、自分の行っている仕事や態度、発言や行動は、上司にとってどのように感じられているのか?これを考えることも大切です。仮に上司が好意を持つものであれば、上司は気分が良くなるでしょう。上司の機嫌は先にあげたように上に行くステップとしてとても大切なのです。自分の成果に気を配ると同時に、上司との関係にも気を配りましょう。あいつは不快だ!なんて思われることが無いように心がけるのです。
組織に属していて上に行きたいならば、まずは上司が自分の昇進を望むように働きかけます。そのためにある程度の成果を上げることは大前提です。しかし重要なことは、その仕事を行ったのが自分であることを上司に知らせ、存在を認知してもらうことです。さらに好感を持ってもらうことも大切です。そのような政治的な活動も組織で上に立つには重要なのです。実力だけではどうにもならない世界なのです。極端な話、政治力が長けていれば実力が不要な時もあるのです。
うー、いやなら組織を離れるか、上に行く事をあきらめるか。選択肢は自分次第です。
セルフハンディキャップ
早嶋です。
自分の敵は?と聞かれたら昨日の自分と応えます。昨日の自分と比較して、何か一つでも新しい発見や学習、進歩や進化が無ければ、継続的な成長は無いからです。そして何よりも自分の最大の敵が自分自身であることは少なくありません。自分が自分の邪魔をしているのです。
誰だって、自分のことをよく考えます。常に良い方向へ自分を進めたいと思います。しかし、一方で自分のゴールや夢を達成することは、とても困難なことだとも認識しています。方向は向いていても、一歩を踏み出せません。進みだしても、言い訳をつくって進むのを辞めてしまいます。自分の目指すべき方向にわざわざ障害物をおくのです。このことをセルフハンディキャップと言います。
人は自分の事を優れている、優秀だ、能力があると信じます。しかし一方で失敗を極度に恐れます。自分の自尊心が壊れることを嫌います。そこで意図的に自分の目指す方向や道に対して障害物をおいて、失敗する確率を高める行動をとるのです。一見矛盾に聞こえますが、自分が失敗して落ち込まないように自己防衛をしているのです。
障害物をおく事で、失敗したからといって、自分の能力が低いという理由にはなりません。寧ろ、自分に対してのいい訳ができるため、自尊心を保つことができるのです。学生のとき、試験が近づくと急に机の上を片付け始めたのを覚えています。全く違う科目の勉強や本を読み始めました。そんなことをすると当然、テストの結果が悪くなるのは分かっているのに。しかし、お粗末な試験結果は、その行動をとったことによって、本来の自分の能力ではない、という言い訳をすることができました。
積極的に自分を高めないという考えは、ある意味、自分のとった選択肢の結果であって、実力とか能力とかの問題では無いのだと考える。まさに言い訳を個人でつくる傾向がセルフハンディキャップです。しかし、これは明らかに自身のパフォーマンスを低下させています。意図的に、故意に失敗要因を作り出し、失敗は自分のせいではないと弁明できる状態をはじめからつくるからです。
自分に不利な工作をしておく、最初から降参する、そもそもゲームに参加しない。競争を極度に嫌う。チャレンジしない。しかし、一方で人が大きく学ぶ瞬間は何かを達成したとき、達成しながらも紆余曲折しているとき。あるいはずたずたになって失敗したときでは無いでしょうか?何か目標を見つけては繰り返し挑戦する。人ができないよ!と言ってもとにかく達成することにフォーカスして行動を続ける。そして小さく、少しずつ自分を乗り越えつづける。
自ら努力を放棄する事で自分のプライドを守る。
これではいつまでたっても自分はかわらない。
権力
早嶋です。
権力。このように書くといかにもという感じがしますが、誰もが手にする可能性がある力です。そして意外にも手に入れるためにはコントロールできる要素が多いのです。つまり、不可能と思っている状況であれ、必要なスキルや考え方があれば権力を手に入れることができると思います。
確かに手に入れる過程において、そして維持していくためには相当の努力が必要でしょう。思慮深く、粘り強く、戦略的に、油断せず。そして場合によっては争いさえ選択することもあるでしょう。世の中は人が思っているほど公平ではないため、時として自身を示し、評価されることを率先して行う必要もあるかもしれません。
うーん、大変ですね。人によっては権力を求めず、ひっそりと暮らすことを選択する人も居るでしょう。自分の人生ですから思ったとおり意思決定を行えばそれが答えです。権力に誇示する必要はありません。しかし一方で権力に関して面白いリサーチがあります。
例えば、権力や地位がある人ほど長く健康に人生を楽しめる可能性が高いということです。ロンドン大学の研究結果によると、地位が低い人ほど死亡率が高いとか。自分の職場環境を自分ではどうにもならないことに無力感を感じ、ストレスがたまる。このようなネガティブな感情が人の健康を蝕んでいるのかも知れません。
例えば、権力や地位がある人ほど多くのお金を稼ぐ可能性が高いということです。これは何となく分かります。権力や知名度がある人は、それが無い人と比較して露出する可能性が高いです。何かでトップになると、その実績をベースに著書、講演と副次的に仕事が舞い込んできます。もちろん、それらをこなしてフィーを得る事は、その人の能力でしょうが。
権力は、リーダーシップの一部であり、何かを成し遂げるためには必要な力と考えることもできます。職場のちょっとした改善であれ、何か大きな変革であれ。権力があれば全てができるという訳ではないでしょうが、あるにこした事はありません。
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