対人関係が苦手な方のリーダーシップ

2024年5月2日 木曜日

安藤です。

職場におけるメンタルヘルスの悪化、抑うつの増加が近年問題となっています。昨今の新しいタイプの抑うつ症状の増加が目立っております。以前は、日本でのうつ病は、「メランコリー親和型うつといわれており、40代~50代が中心。自分に厳しく、几帳面で仕事熱心。他者に対しても「迷惑をかけては申し訳ないと」頑張ってしまう。一方で、新タイプ抑うつの特徴は、・プライベートでは元気で活動的だが、職場では元気が無い ・仕事を任せても自分勝手で・自分は悪くない・上司が悪いと他者への批判が多い ・自己愛が強くプライドが高い ・20 代~30 代と若い世代に多い」 といわれています。

他、抑うつ状態になりやすい方の特徴としては、他者からの評価を過度に気にしたり、他者からの評価に過度に反応したりする傾向や、自己の快の感情を他者や集団との関係よりも優先させて追求しようとする傾向があります。要は、思考・感情・行動が他者を優先にする傾向です。

対人苦手意識は、「特定の他者に対する否定的な感情と消極的な態度の総称」と定義されています。学校、企業での現場では、この傾向は顕著に増えているように感じています。眼を合わせるのが苦手、相手からどう思われているか心配、人が怖いという心理が働くなどです。

しかし、現実職場では、相手に対して “負の態度” をもっていてもその他者に接近する場面は多く、自身の感情をコントロールすることが求められます。

新タイプ抑うつ(呼称として新型うつといわれていました)を耳にするようになったのは、2012年頃です。現在の管理職社員をしている方の中にも対人過敏傾向、自己優先志向の方も存在すると考えられます。

そこで、そのような傾向のある方に対してのリーダーシップとして、適切なのは、サーバント・リーダーシップ(Greenleaf 1997)と考えられます。

サーバント・リーダーシップに求められる属性は、傾聴・共感・癒し・気づき・説得・概念化・先見力・奉仕・成長への関与・コミュニティーづくりです。従来型の先頭をきってリーダーシップを発揮するタイプではありません。

メンバーの自立性を引き出し、チーム内でのコラボレーションを活性化し、新たな発想を創造していく必要があり、そのためにはメンバーの成長を支援し、職務を円滑に遂行できるように支え奉仕する。というリーダシップの在り方です。

*参考までに
新型うつ病になる人の傾向は、①人格が未熟なので、自己中心的で無責任な行動をとる。また、自己愛が強いので失敗を嫌う。②自己愛が強いため、業務上の注意であってもプライドが強く傷着きやすい。③病気になった理由を周りの人間や職場のせい、自分を責めるような発言がない。④仕事にはいけないが、自分の好きなことは楽しめる。等が挙げられています。



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