早嶋です。
戦略の復習にどうぞ!
戦略論1:戦略論の変遷についてコメント
戦略論2:ポーター氏の主張までの変遷についてコメント
戦略論3:5-forcesについてコメント
戦略論4:バリューチェーンについてコメント
戦略論5:事業コンセプトについてコメント
戦略論6:アンビジョン=柔らかい戦略=コンセプトについてコメント
Where、Now&How:コンセプトと現状のギャップから戦略を導き出す考え方についてコメント
3C分析:3Cについてコメント
SWOT分析:SWOT分析についてコメント
BOS分析:SWOT分析のOS分析(市場機会の見つけ方)についてコメント
アンゾフⅠ:アンゾフの成長戦略についてコメント
アンゾフⅡ:アンゾフの成長戦略についてコメント
ブルーオーシャン戦略:ブルーオーシャン戦略についてコメント
吉宗のブルーオーシャン:ブルーオーシャン戦略の事例についてコメント
日経ビジネスアソシエWeb版に戦略とマーケティングについて記事を投稿しています。こちらも合わせて参照ください。
2008年12月 のアーカイブ
戦略の復習
廃石膏ボード
早嶋です。
本日は富士フィルムさんで戦略立案の基礎研修でした。参加者の皆様、お疲れ様でした。本日の復習に戦略の復習を参照ください。
石膏ボード。壁や天井など様々な用途で用いられている建築資材。この石膏ボードの廃棄処理に関して深刻な問題が提示されています。たとえば、硫化水素の発生。
実際、石膏ボードを廃棄した処分場や不法投棄された土壌から硫化水素の発生が確認されています。ただし、原因が明確ではないため、現在のところ石膏ボードに関しての廃棄については、管理型の施設での処理が義務つけられていますが、実際の廃棄はグレーです。硫化水素の発生に関するメカニズムは、次のように言われます。
石膏単独では科学反応や生物反応などで硫化水素が発生することはない。しかし、石膏ボードに付着する紙などの有機物が発酵してメタンガスが発生する環境下では、硫酸還元細菌により、硫化水素が発生する可能性がある、と。そのため、管理型処分上で廃石膏ボードを処理する場合も、石膏ボードに付着する紙を分離して廃棄することが求められます。
では、何が問題か?まずは、今後排出される廃石膏ボードの量です。高度成長によって、1970年代から急速に石膏ボードを利用した住宅の建設が進められます。そして、その住宅の寿命は30年程度。ということは、今後、住宅の建て替えがあるたびに多量の廃石膏ボードが排出されるのです。実際、2010年を堺に、廃石膏ボードの廃棄問題が露呈すると思います。
2つ目の問題。処理場の不足です。石膏ボードの処理が安定型最終処分場から管理型最終処分場に指定が変わった瞬間、処理能力が激減しました。施設の数が少ないのと、受け入れる施設がほとんどないからです。実際、管理型かつ廃石膏ボードを受け入れ処分している処理施設は90箇所程度しかありません。しかも、埋めてて施設のキャパシティー、埋め立て容量はほとんどの施設が間もなく満杯。
だったら、新しく施設を造ればいいじゃないか?と思いの方もいるでしょう。しかし、皆さんの住宅地に管理型の埋め立て処分場を新たに作るとしたら賛成しますか?ということで、新設の処理場はどこも自治体の計画はあるものの、地元住民の反対によって計画倒れになっているのが実情です。
もうひとつ。現在、住宅を解体したり、建築現場の廃材等を回収して処理する役割は、産廃物を回収する業者にゆだねられます。廃石膏ボードの埋め立てが管理型になったことで、埋め立ての費用も安定型に比べ倍以上になりました。このため、業者によっては不正をしているところも出ているとの報告もあります。しかし、国がこの実態を調査しているか?と言えばNoです。
さて、この状況をいち早く予測して、石膏ボードのリサイクル事業に取り組んでいる企業が長崎にあります。最近は、テレビでも取材が多くメディアに露出する機会があるのでご存知の方がいるかも知れません。真人(まさと)という企業です。
20年くらい建築・土木の分野で仕事を行っていた真人は、建築や土木の仕事が少なくなる時期に産業廃棄物の収集の仕事を行って収入を得ていました。その中で石膏ボードの処理が行いにくくなり、ある時、石膏ボードのリサイクルを始めます。その当時から、今後起こるであろう石膏ボードの問題の仮設を立てていたからです。
現在、真人は数種類の画期的なリサイクル手法を開発しています。石膏が水を吸着する性質を用いて、土木現場の土壌を固める粉を商品化したり、石膏を使った建材を商品化したりです。
上記の内容は、本日のクローズアップ現代で特集されていました。ちなみに、ビズ・ナビでは、廃石膏ボードのリサイクルに関して、長崎県中央会の依頼で真人と協力して市場調査等を行いました。今日のNHKで使用された市場データのほとんどは、地元のコンサルティング会社調べとなっていましたが、早嶋が調査したデータでした。
営業プロセス
早嶋です。
今朝は、パートナー会社であるEQパートナーズさんにお邪魔して、09年度からの事業コンセプトと戦略を話し合っています。
部下を管理する方法は大きく分けて2つあります。リザルトコントロールとアクションコントロールです。前者は結果を掲げてその間のプロセスには関与せず人を管理する方法で、後者は行動やプロセスに関与しながら人を管理する方法です。
例えば、企業研修をセールスしている営業を考えてみましょう。ざっくりとした営業プロセスとしては、研修担当者にファースト・コンタクトをとる、研修担当者から研修の採用を決定する権限を持っている人を紹介してもらう。その権限を持っている決定権者に対して提案をおこなう。そして、採用。という流れを考えてみます。
1)担当者面会
2)決定者面会
3)決定者への提案
4)採用
例えば、リザルトコントロールの管理方法であれば、4)の採用件数の目標を掲げ、ある一定期間の成果をもとに人を管理していきます。1か月に5件、とか3か月で15件という感じです。
一方、アクションコントロールでは、担当者面会が多くて、決定者への面会が少ない場合は、次は決定者への面会をふやしなさい!という感じで行動を管理していきます。
次に、営業プロセスが一巡して、成果を上げるようになったら、1)担当者の面会から決定者への面会の確率、2)決定者への面会から3)決定者への提案への確率、3)決定者への提案から4)採用の確率というように、各営業プロセスから次のステップに進む確率を管理する個人レベルで調べていきます。もし、1)担当者への面会の数は多いけど、2)決定者への面会や3)決定者への提案のプロセスに進んでいないようであれば、1)担当者への面会から2)決定者への面会へ進むための行動を促します。そして、その時の管理する指標は、1)から2)へ進むための確率です。
通常、営業プロセスの確率は営業パーソンごとに異なります。理由は営業パーソンごとに得て不得手があるからです。そのため、各営業パーソンがどの確率が高く、どの確率が低いかをしっかり把握することが営業管理者の仕事になります。仮に、1)から2)へ進む確率が低ければ、その対象方法としては、ア)確率を上げる、イ)面会できる担当者を開拓する、のどちらしかありません。
営業パーソンにとって成果を上げることが仕事ですが、様々な顧客にアプローチしていて、提案をたくさんしていれば、結果にかかわらず時間を使い、忙しく働く必要があります。営業管理者から見れば、結果はともかく、営業パーソンはよく働いてくれているからしょうがないな、と感じることでしょう。しかしこれでは効果的効率的な営業は出来ません。
例えば、3)決定者への提案をたくさん行っていて、4)採用までいたならい営業パーソンがいるとします。この場合、決定者に対して毎回、提案を行っているので傍から見るとものすごく仕事をしているように感じます。しかし、成果にはつながりません。それどころか、提案をするということはバックオフィスの労働量(見積書の作成やその他資料の作成など)を増やすことにもつながります。これで成果につながりにくければ、コストの浪費です。
そのため、管理者としては提案量を今よりも減らしてもよいから、決定者への提案から採用の確率を上げることに注力するようにアクションコントロールしたほうがよいのです。
リザルトコントロールにせよ、アクションコントロールにせよ、営業パーソンの一連の行動をプロセスに大まかに分解して、各ステップの進み具合を確率で見ていく発想はとても有用です。
出来る営業パーソンは、1)から4)までのステップを飛ばしているわけではありません。1)から4)までのステップを短い時間で回しているのです。これは、野球と同じです。点数を入れるためには、1塁から2塁を回り、3塁を踏んでからでないとバックホームすることはできません。ホームランを打ってもからなず、1塁から3塁を経てホームに戻りますよね。また、どんなに塁に出たとしても、2塁に進まなければホームには近づきません。
セミナー報告
早嶋です。
本日は、NECさんで戦略立案のセミナーでした。参加者の方々、お疲れ様でした。本日紹介したフレームワークや参考資料に関しましては、次のブログが参照になります。
戦略論1:戦略論の変遷についてコメント
戦略論2:ポーター氏の主張までの変遷についてコメント
戦略論3:5-forcesについてコメント
戦略論4:バリューチェーンについてコメント
戦略論5:事業コンセプトについてコメント
戦略論6:アンビジョン=柔らかい戦略=コンセプトについてコメント
3C分析:3Cについてコメント
Where、Now&How:コンセプトと現状のギャップから戦略を導き出す考え方についてコメント
日経ビジネスアソシエWeb版に戦略とマーケティングについて記事を投稿しています。こちらも合わせて参照ください。
叱る2)
長田です。
前回から「叱る」ということについて書いています、私自身が叱るときに気をつけなければならないと思っていることが4つあると申しました。そしてそのうちの一つ「できなかった」は叱らない、「やらなかった」は厳しく叱るということを書きましたが、今日は続けて残りの3つを書きます。
今日の一番目は「一貫性」です。まずは人に対する一貫性です、「誰かには叱るけど、他の人には叱らない」などということはないでしょうか?例えば男性の部下は叱るけど女性の部下は叱れないなどというのもよく耳にすることですし、おとなしい部下は叱るけど、手ごわい部下に対しては叱ることができないというケースもあるでしょう。もっといけないのは、部下に対しては厳しくするけれども、自分自身には甘くなるような場合です。部下を叱ったことに関しては、自分自身も強く戒めることが大切です。
次にはタイミングです、叱る時にもほめる時と同様に、「その場で叱る」が基本です。その時に何も言わなかったことは、部下としては「それでよかった」と思っているでしょう。それを後になって「あの時の・・・」という叱り方だと、「何であの時言ってくれないんだ」と、これもまた不信感に繋がります。
もう一つは「結果」や「行動」に対して「良かった」或いは「良くなかった」という評価をすることです、決してその人について何かを言ってはいけないということです。例えば「君は何度言っても分からない」とか、「君は注意力がない」など、その人そのものを評価するような表現を使わないことです。
叱ることは部下を育成していく上でも、組織目標の達成を確実なものにしていく上でも重要なことです。「強化理論(学習理論)」でも言われるように、人は自分の行動に対して受けた評価から、「何が良い行動」であり、「何が良くない行動」であるかを学習し理解していくものです。良い「こと」は良い、悪い「こと」は悪いと、部下の行動に対して客観的にフィードバックを与えていくことは上司の重要な役割といえます。
叱る1)
長田です。
仕事上で部下をコーチする場合、「シカル」ことも重要です。「良いコーチ」を定義するなら「成果を出せること」ではないかと思います、この場合の成果とは「仕事上の業績」や部下の「業務遂行能力に関する成長」が挙げられます。そして、その成果を一定期間のうちに上げるためには叱ることも重要なフィードバックです。今日は「シカル」ことについて考えて見ましょう。
私はかつて企業で管理職として働いているとき、どちらかというと「鬼上司」でした。ついたあだ名が「ドナルド・ナガタ」、いつも怒鳴っていることから拝領したものです。社内で最もコワイと言われていたくらいでしたから、退職後にコーチという仕事を始めたときには、元の部下や同僚が余りの変容に驚いたほどでした。その時の自身のスタイルを肯定するわけではありません、しかし叱ることも部下の業績向上に繋がっていたと思っています。
前置きが長くなりましたが、今日の本題「シカル」ことについての私見を述べます。あくまでも個人的な考えであることは理解した上で読んでいただきたいと思います。叱る上で私が意識するべきと考えることは4つです。今日はそのうちの一つについて書きます。
1)「できなかったこと」を叱らない、「やるべきことをやらなかった」ことは厳しく叱る。
「何でこんなことができなかったんだ?」と叱っても意味がありません、できない仕事を命じた上司に責任があると思うからです。このような叱り方をすると、良い結果になることはないと思うからです。叱られた部下は、難しいことに挑戦することをしり込みするようになります、或いは部下が悪い結果を隠すようになる場合もあります。部下が高い目標を立てて挑戦しないと感じることがあれば、或いは「何でもっと早く報告しないんだ」という場面があったとしたら、この点を振り返ってみると良いでしょう。
「やるべきことをやらない」こと、「やるべきでないことをやること」に対しては、見過ごしてはいけません、「決して認めない」という断固とした姿勢が必要です。これはコントロール(管理)において重要です、コントロールとは「組織目標達成の確率を高めるための行動」ですが、「やるべきことをやる」ことは目標達成の大前提だからです。
続きは、また次回。
戦略論⑥
早嶋です。
本日は蘇我です。兄の家に泊まって甥っ子と姪っ子と遊んでいます。
久々に「ビジョナリー・カンパニー」を読み返しました。書かれている内容の総括としては、「結局、どんなに素晴らしいビジネスプランと戦略を持ってしても、大きなビジョン、夢とか達成したい姿とか理念なりを自分たちで明確に持ち、常に追求しなければ、継続的に成長を成し遂げるビジョナリーカンパニーになりえない」です。
かつての日本企業は明確な戦略なしに抽象度合いが高い社是や社訓を掲げ経営を行ってきました。これは、ツーカーというか阿吽の呼吸というか、同一民族だからこそ成り立ったのかも知れません。なんとなく皆が同じ方向を向いていたので戦略なしでもやってこれた時代があったと聞きます。
しかし、現在の日本には組織で働く人の価値観でさえバラバラです。そして、一昔よく言われていた日本人の勤勉性という性質も疑わしく感じます。そうなれば、組織を1つの方向に向かせ、最小の資源で最大の効果と効率を上げるためには、明確な戦略を打ち出す必要があるでしょう。
明確な戦略ができたら、その内容を組織に伝え、1つの方向に向かせるために、大きなビジョンが必要です。戦略をやんわり伝えるイメージでしょうか。最近のマーケティングでは、ビジョナリーカンパニーでいうビジョンをアンビジョンという言葉を使って説明しています。
企業には組織全体の普遍的な精神的な支え、行動規範などを表し、戦略の明確な方向付けを行うために理念が存在します。その理念で掲げている方向を具現化する内容を記述したのが戦略で企業は戦略に基づいて実行を行います。
戦略と書くと、米国が信奉している要素還元的な分析アプローチを想像する方が多いと思います。つまり、ツリー構造や体系化された理論に基づいて問題点を細分化して、経済や社会の動きを分析し、因果関係を明らかにして対策を練るような考えです。
対して日本が慣れ親しんだ戦略は、前述したようにもっとホリスティックなものです。細部を見るよりも、もっと全体的な部分を見るというか、俯瞰するというか。和とか誠実とか努力とか社会貢献とかいう抽象的なことばに代表される考え方です。
そこで、戦略と理念を結びつける柔軟な考え方をアンビジョンと定義しているのです。米国で言われる戦略が硬い戦略。アンビジョンは柔らかい戦略。この表現は社団法人日本マーケティング協会が21世紀型経営の主要課題やマーケティング革新のあり方を探求するために発足した「マーケティング・イノベーション21(略称MI21)」の報告論文で使われている表現です。
柔らかい戦略、アンビジョンは組織の外に向かっても何をしたいのかの方向性を示し、実行性の高い柔らかい戦略性を持って発せられるものです。硬い戦略と柔らかい戦略の違いは、硬い戦略は狭い意味で目的が明確でそのために誰が何を行うべきか?などが明らかに行動計画として定義されている。これに対して、柔らかい戦略はベクトルを明らかに示すもの、そのための具体的な方法論や厳密な機能的な役割分担までは規定されません。
かつての分析的な硬い戦略をアメリカの得意技としていましたが、ビジョナリーカンパニーで書いているように、大きなビジョンを示し続ける柔らかい戦略も重要視されているのですね。
皆さんの会社ではいかがですか?柔らかい戦略、硬い戦略、両方とも打ち出されているでしょうか?
雪国の仕事
早嶋です。
仙台から東京に向かっています。
昨晩は、仙台の知人と久々に会い、横河の技術者時代の話に盛り上がりました。実に5、6年前の話です。当時はまだ、技術者としての道を進んでいたころ。知人との出会いのきっかけは東北での共同プロジェクトでした。彼は、横河のバックアップをしていただいた、地元代理店の技術者。連絡するのも、会うのもそのプロジェクトのとき依頼。
横河と三菱、そしてJRの3社で青森、秋田、岩手にまたがる主要線路のポイント(線路の切り替えを行う装置)に雪が積もったり凍って動かなくなるのを防止する装置、融雪装置という機械をLonWorksという通信規約を用いてネットワーク制御をおこなうというプロジェクト。
横河の役割は、実機の融雪装置をLonWorksで制御し上位層との通信の入り口を確立することでした。早嶋は当時、LonWorksの技術を用いて産業用機器の制御を行っていたた関係で、このプロジェクトに参加。はじめは、制御アルゴリズムをくみ上げる担当でしたが、実際は、LonWorksはニッチなプロトコルであったため、現地で立ち上げる技術者がいなく、結局、現地のインストール作業まで経験することになります。
決まって、この手の共同プロジェクトは立ち上がりから導入までの期間が短いため、急ピッチで行われます。だからと言って手を抜くわけにはいきません。なんせ、融雪装置の制御が上手くいかなければ、東京と北海道を結ぶJRの主要線路が閉ざされるからです。しくじると多額の賠償責任を問われます。というわけで、結構なプレッシャーを感じていたことを思い出します。
最も印象的な思い出は現地でのインストール作業。融雪装置が設置されるポイントは、雪深い山奥の駅や無人の駅に点在します。作業は1つの駅を1日から2日間かけて制御プログラムのインストールから動作確認までを行っていく地道な仕事。もちろん、融雪装置を稼働する12月から2月にかけて。南国生まれの早嶋は、一生分の雪を見ることになり、東北の辺境をくまなく巡りました。
現場は人里離れた場所、宿泊先を朝早く出て作業が終了するのは夜遅く。1週間くらいきりたんぽ鍋を食べ続けたこともありました。宿泊先の近くにご飯を食べるところがなく、そのお店1件しか無かったからです。
プロジェクトが無事終了して、いつしか忘れていましたが、早嶋が制御を組んだ融雪装置、当たり前ですが問題なく現在も稼働中とのこと。なんか、嬉しかったです。融雪装置の仕事を終えて、東北には何となくばつの悪いイメージを持っていましたが、今ではよき思い出です。
アンビション
早嶋です。
本日は、終日仙台、富士フィルムさんの研究職向けにマーケティングの研修でした。参加者の方々、お疲れ様でした!
「経営者の使命は、手段にしか過ぎない製品を生産することにあるのではなく、顧客を作りだすための価値の満足感を提供することにある」これは、1960年にハーバードビジネスレビューに投稿されたセオドア・レビットの論文「マーケティング・マイオピア」の一文です。
この論文では、鉄道業界の衰退を例にマイオピア=近視眼の例を説明してます。鉄道会社は鉄道という形態に固執し、旅行者や貨物をA地点からB地点まで運ぶという機能を忘れてしまいました。その結果、同じ機能を満たすモータリゼーションについて楽観的かつ否定的なポジションをとったために衰退したのです。鉄道業界は、鉄道という形態を発展することには必至でしたが、自分たちの価値や顧客にとっての機能を輸送事業として捉え再定義することはできなかった。論文ではこのような説明が続きます。
上記を近視眼的なマーケティングだとレビットは主張しています。そして、近視眼的発想から抜け出すためには、創造的な破壊を繰り返し、事業の定義を顧客中心にとらえなおすことで永続的な成長の基盤を得ることができると。この考え方はその後の経済成長に一役買い、多くの企業に採用されたのは周知の事実です。
しかしマーケティング・マイオピアにも否定的な面があります。それは、近視眼的な視野の拡大は時として無理な多角化を招くからです。鉄道やがやみくもに自動車屋や飛行機屋に参入できるわけではありません。これは、いわゆるマーケティング・マクロピアと呼ばれます。
マイオピアになりすぎず、でもマクロピアにもならない。このバランスが実に重要なのです。そこで一役買う概念が事業の定義、いわゆる事業ドメインと事業コンセプトです。事業を定義する場合、誰に何をという市場発想からのニーズも重要ですが、自分たちが持っている経営資源や強みを考慮した上で顧客を選定して自分たちの事業ドメインとコンセプトを明らかにしていく。
近年のマーケティングでは、この事業ドメインやコンセプトをまとめてアンビション(戦略的な意図)として表現されています。
VPN
早嶋です。
今年も年の瀬。これから横浜に出張です。
今年は出張する機会が増えました。そして、出張先で不便に思っていたことがネットワーク環境です。しかし、すべてストラテジアの前けんさんのアイデアとご協力で解決しました!
出張先の不便といえば、PCのネットワーク環境です。こちらの問題も段階的に解決です。
初めの問題は、Webへの接続。この解決案はイーモバイルです。先の前けんさんが利用しているのを見て、実際に貸してもらい、「これはいい!」ということで、ビズナビの標準装備に採用しました。お蔭様で大概の出張先でもメール等のやり取りがストレスなく実現できるようになりました。通信速度も最大7.2Mbなので、以前サラリーマンンのときに使っていたPHS通信に比較すると天と地の差です。
2つ目の問題は、会社のサーバーへのアクセス。出張先から会社のサーバーに安全にアクセスできたらいいなぁ・・・と思っていたのです。企業規模が大きな会社では当たり前のように出張先から会社のサーバーに迅速かつ安全にアクセスすることができるでしょう。しかし、実現するためには膨大な投資が必要だろう・・・とあきらめていましたが、とてもリーゾナブルなコストでパーフェクトに実現できました。
何をしたかといえば、前けんさんに手伝ってもらって、VPNを構築したのです。VPNは、Virtual Private Networkの略称で日本語では仮想的な専用回線、となるでしょうか。簡単にいえば、公衆回線をあたかも自社の専用回線のように利用できるので、企業内のネットワークと出張先のPCを接続できるようになるのです。
このVPN、一昔前だったら確実に大企業でしか実現できませんでしたが、現在では小学の投資でも十分に実現してしまうことが可能なのです。ブログ「ムーアの法則」「ドックイヤー」でも紹介しましたが、世の中のスピードは中小企業にとって大企業との差をなくす環境を提供してくれますね。
因みに、現在は出張先のPCはあたかもシンクライアントのように利用して、重要な情報やデータは会社のネットワークに接続して利用しています。
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