思考の特徴

2008年8月13日 水曜日

早嶋です。



お盆休みの時期ですね、皆さんはいかがお過ごしですか?



近年、脳についての研究が進み、これまで良く分かっていなかった脳のメカニズムが明らかになっています。これによって、思考についても体系化して整理することが出来るようになっています。



人が考えるという行動は、経営戦略を考えたり、マーケティングを考えたりと、何をするにも切っては話せない関係にあります。今回は、思考の特徴として、5つに絞って紹介します。





1)一時的に1つのことに関心する



何かに集中すると周りが見えなくなる、一度考えたら思考の枠が出来てしまって中々新しい発想が出来なくなる、などです。これは、ニューロンネットワークの研究が進んだことより明らかになっています。脳を効率的に働かせるために、脳はあたかも他のことを考えないように制御しているのです。これがもとでアンカリング効果が起こるのです。



と言うことは、このことを意識することによって回避できるのでは?例えば、ある情報inputに対して、1つの視点から思考している場合、「待てよ、今、脳が1つのことに集中しているな!あえて別の視点からも考えてみよう。」といった具合です。





2)既成概念に捉われ易い



これもニューロンネットワークの影響が大きいようです。ニューロンが活性化されている状態に刺激を受けるとより敏感になるそうです。そして、このパターンを繰り返すと脳みそがかってにショートカットしてある思考パターンをつくりだします。毎回、あるプロセスを踏んで考えるよりも早くなるからです。しかし、時間が早くなる一方で毎回、同じような思考パターンになるのです。



と言うことは、このことを意識することによって回避できるのでは?例えば、クリエイティブシンキングを意識的に行うなどです。





3)似たようなものを同一視する



ニューロンは同じパターンの活性化領域をどんどん作り出して思考のショートカットを行います。これも脳を効率よく使うためのメカニズムなのでしょう。しかし、このお陰で脳はあるインプットに対して似たような別のインプットを同一視して知覚するというのです。つまり、慣れ親しんだモノ・コトに対しては益々新しいアイデアを生み出すのが困難に成るのです。



と言うことは、時々、全く違うはじめての経験をつんだり、知識をインプットしたりすることによって思考を変えていくことが出来るのではないでしょうか?或いは、1人で出来ない場合は、自分と全く違う思考パターンの人と話をしたりすることで、自分の思考パターンを破壊することも考えられますね。





4)過去の経験が思考に大きな影響を与える



つまり、過去の経験が思考に影響を与え思考のクセを形成するのです。ニューロン間の結合度合いは過去の活性化状態で受けた刺激の回数によるといいます。





5)「感情」といった脳内の科学的なバックグラウンドの変化が思考に影響する



脳が楽しい!とポジティブに受け取っているときと、不快だ!とネガティブに受け取っているときでは思考の仕方が異なるというのです。そして、ポジティブな状態のときの方が思考に良い影響を与えるとか。



と言うことで、やはり楽しいこと、興味のある事を増やすことや、仕事自体を好きになることが大切なのですね。趣味は生き生きとして、仕事はねーと言う方。あなたの人生から仕事を取ると寝ている時間を除いて1/3程度しか残りませんよ。



と言うことで、脳の仕組みを理解しながら、そこに打ち手を考える。そして、自分に有利なように脳をコントロールすることが出来るのではないでしょうか?



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