高橋です。
私がコンサルティングをしている『営業プロセス研修』のエッセンスを、毎回お伝えしています。
今月のテーマは「一度だけで終わらせない、リピーターが増える営業の習慣」です。前回まで契約後のフォローについてお伝えしました。今回は何度もお客様になっていただけるリピーターを増やすことにフォーカスしてお送りします。
「一度ご契約いただいたけれど、次にはつながらなかった…」そのような経験は、営業をしていれば誰でもあります。
でも実は、「営業力の差」が出るのは“契約まで”よりも“契約後”でしたね。お客様がリピーターになってくれるかどうかは、営業の「その後の行動」に大きく左右されます。
トップ営業ともなると、生命保険ですら追加追加でご契約をいただけるケースが多いです。法人契約はもちろん、個人のお客様でもです。今回はリピーターを増やすために効果的な3つのポイントをご紹介します。
1.「小さな接点」を意識的につくる
リピートしてもらうには、お客様の“記憶に残り続ける”ことが必要です。
しかし多くの営業マンが、「何かあればご連絡くださいね」と言って放置しています。次の新規顧客を探すことに一生懸命になってしまうからです。
しかしトップ営業ほど、“小さな接点”を意図的につくっています。たとえば、
・商品納品後のフォローメール(簡単なお礼や不明点はないかだけでもOK)
・誕生日や季節の変わり目の「近況伺い」
・お客様の業界に関連するお役立ち情報の提供(ニュース・コラムなど)
「売り込み」ではなく、「気にかけてくれている」と思ってもらえる行動が、お客様の心に残ります。
2.購入後の“安心感”が、次の相談を呼ぶ
どんなに優れた商談であっても、初めての契約のあと、お客様はこんな不安を感じるものです。
「本当にこれでよかったのかな?」
「この選択で失敗してないよな?」
この不安を放っておくと、次回の相談を避けるようになります。
逆に、購入後に安心感を与える営業には、こんな変化が起きます。
・次のタイミングで真っ先に声をかけてくれる
・「○○さん(営業マン)に相談したい」と思ってくれる
・ご紹介してくださる可能性も高まる
不安を安心に変えるには、納品後や施工後に「一度で終わらないフォロー」が必要です。
3.「お客様の未来」を一緒に考える
リピーターが生まれる営業マンは、“今”だけを見ていません。
たとえばリフォーム営業なら、
「今回の工事が終わったあと、2~3年後に気になるのはどんな部分ですか?」
というように、“未来の困りごと”に先回りして話をします。
つまり、目先の売上ではなく、お客様の「これから」に寄り添う姿勢が、次の相談へとつながっていくのです。
このようにリピーターを増やす営業は、決して“派手なテクニック”を使っているわけでも特殊な能力が必要なわけでもありません。小さな気配り、フォロー、未来視点——この3つを習慣にしているだけです。
一度だけで終わらせないための小さな積み重ねが、紹介やリピートにつながる“強い営業基盤”をつくっていきます。
今日からできる、小さな一歩をぜひ実践してみてください。
営業プロセス、営業研修、人材育成、セールスコーチなどをご検討の経営者・経営幹部・リーダー・士業の方はお気軽に弊社にご相談ください。