エネルギー問題

2008年7月22日 火曜日

早嶋です。



ブログ「昭和シェル石油」では、石油中心のビジネスからエネルギーを軸としたビジネスの取り組みについてコメントしました。温暖化問題が地球規模のテーマになるにつれて企業の環境に対する取り組みが注目されています。



global bomイギリスに本拠を置くメジャー(国際石油資本)のひとつ、BP(ビーピー)もその1つです。BPはもともとBritish Petroleum(ブリティッシュ・ペトロリアム、英国石油)の略でしたが、2001年い正式名をBP(ビーピー)としています。



そして、近年は自社広告では自らをBP(Beyond Petroleum)と謳い、グリーンを意識した事業活動に力を注いでいます(意味:石油を超えて、つまり石油の先にある代替エネルギーを意味している)。例えば05年11月には、代替・持続可能エネルギー分野に対して、今後10年間にわたって80億ドルの増資を行うことを決定しています。中心となる代替エネルギーは、太陽光、風力、水素、そしてコンバインド・サイクル・ガス・タービンです。



いずれの代替エネルギーも石油と違って持続可能な開発資源と位置付け、第一弾として今後3年間にわたり、各分野の開発に対して18億円ずつ投入する予定だそうです。BPのビジョンは、「エネルギー部門における代替エネルギーで世界トップとなり、10年年間で事業を5倍~10倍成長させること」です。本気度が伺えますね。



本気といえば、トヨタです。6月半ばに行われた都内での環境フォーラムで「2030年には石油が使えなくなる」と技術担当の滝本副社長がコメントしています。ガソリンエンジンの代替動力源として次世代電池の開発を急ぐ意向を示しています。



日本経済のエネルギー利用効率はオイルショック直後から飛躍的に高まっています。実際、一人当たりのエネルギー消費量、国内総生産(GDP)当りのエネルギー消費量を見ると、日本は非常に優秀で、他の先進国や中国インドは日本に学ぶ点が多いそうです(7月14日号のTIME誌参照)。因みに記事によれば、1人当りのエネルギー消費量ではカナダ、米国、ロシアの数値が高く、GDP当りで見るとロシア、中国、インドなどの途上国の数値が非常に高くなっていると指摘がありました。



因みに、日本の数値はいずれも米国の約半分でまだまだ改善の余地があるといえど、エネルギーと言う点では断然先進しているのです。洞爺湖サミットは無事に終了しましたが、2050年までに温室効果ガス排出量の半減!などといわなくても、せめて日本くらいのエネルギー効率を皆さん実現しましょう!とリーダーシップを取って発言しても良いのでは?と思いました。



先進国や中国、インドが今の日本並みのエネルギー効率を実現できれば、取り上げられている環境問題の数値面はクリアするでしょう。サミットの議長国としてそのくらいの発言はあっても良かったと感じました。



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