決断の本質

2008年4月12日 土曜日

早嶋です。



意思決定の成功の可否は、1)意思決定の質と、2)決定された行動方針を推進する際の実行性の2つで決定する。著書「決断の本質 プロセス志向の意思決定マネジメント (ウォートン経営戦略シリーズ)」の中で、マイケル・A・ロベルト氏はいっています。



1)意思決定の質とは、リーダーが他の選択肢から効率的に組織の目的を達成出来る行動方針を選択する事で、2)推進の実行性とは、組織が選択した行動方針の実行に成功し、意思決定の目的を達成することです。



conflict(写真:The Berlin National Memorial to the Victims of War and Tyranny: From Conflict to Consensus )



リーダーが適切な意思決定を行い、それを円滑に実行できるか否かは、意思決定に至る過程において、性格の不一致、政治的・社会的などの圧力に対処する能力で決まります。上記の著書では、意思決定の際に生じるコンフリクトをマネジメントして、どのようにコンセンサスを得るかについて論じられています。



ここで定義されるコンセンサスは、全員一致、または意思決定の全ての点に対する広範な同意です。コンセンサスの意味は、チームがその決定の実行に同意して強力するということで、その決定に完全に満足していなくても、人々が最終的な選択としてそれを受け入れて入れば良いのです。



コンセンサスの重要性は2つあります。1つは決定された行動方針に対する高いコミットメントであり、もう1つは理論的な背景を含む強い共通の理解です。



コミットメントがあれば、定められて行動方針に沿った行動が取られやすく、実行上において障害が発生しても強い忍耐力を発揮して乗り切れることでしょう。随分前の話になりますが、日産のゴーン氏によってコミットメントという言葉が普及しましたね。



コンセンサスの重要性の2つ目、共通の理解ですが、これは「納得の構造」でも書きましたが、背景を理解することによって、組織は互いに強調した行動を取ることでしょう。



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