心理的安全性とリスペクト行動

2021年4月7日 水曜日

安藤です。

組織開発には主に2つのアプローチがあります。1つは、対話型組織開発そして、診断型組織開発です。対話型組織開発には、自分たちに起こっていること、自分たちの状態(思い・価値観・願いなど)を対話を通じて表面化していくことです。そして、その対話型組織開発にニーズとして「心理的安全性」が注目されるようになっています。その背景に考えられるのは、従業員の職場に対するエンゲージメントが日本は低く、個人が働きづらさや不安を抱えている人が増えていること、そして、イノベーションへの注目も紐づいているといわれています。そこで、組織を強くするためには、「心理的安全性」が必要であるという考え方もでてきています。

心理的安全性は、プロジェクト・アリストテレス(Project Aristotle )2015で、パフォーマンスの高いチームの特徴で述べられています。それは、誰かがアイディア、質問、懸念、失敗について発言した時、チームが恥ずかしい思いをさせたり、拒否したり、制裁したりしない、むしろ発言が期待されている、という確信している感覚(場)があること。であり、決して、心理的安全性はぬるい環境をつくっているのではない。と言えます。

そこで、心理的安全性と仕事の要求水準について、下記のように表されています。
①心理的安全性(低)X要求水準(低)=無気力チーム
②心理的安全性(低)X要求水準(高)=殺伐としたチーム
③心理的安全性(高)X要求水準(低)=ぬるいチーム
④心理的安全性(高)X要求水準(高)=学習し、高いパフォーマンスを出すチーム
現在④(学習し、高いパフォーマンスを出すチーム)を創っていくために、「聴く」スキルが注目を浴びています。「聴く」は、肯定的な意図を前提としています。

組織開発に対話が重視されている中で、良い対話とは、良く「聴かれる」ことによって生まれるということです。
①聴かれることにより、相手に受け止められたと感じる
②聴かれることのより、思考、感情、価値観が言語化される
③聴かれることのより、聴く力が高まり連鎖する
④聴くことが心理的安全性の場を成立させる

そして、コラボレーション(共創)を加速するためには、心理的安全性は欠かせません。その基本になるものは、リスペクティング行動です。リスペクティング行動には3つの要素があります。①相手に関心をもつ ②良いところを見つける ③相手を尊重する(認める)ことです。このリスペクティング行動はお互いのエンゲージメントを高めます。心理的な面から言うと、リスペクティング行動には3つの承認欲求があります。①結果承認欲求 ②行動(プロセス)承認欲求 ③存在承認欲求です。そのことが、帰属意識・愛着・誇り・居場所(私はここにいてもいい)などが、一体感や仕事に対する主体性を芽生えさせ、主体的なコミュニケーションからコラボレーションが生まれやすい職場環境を創っていきます。

私毎で恐縮ですが、この度、国家資格キャリアコンサルタント1級技能士(国家資格キャリアコンサルタント
指導者レベル)を取得しました。企業内でのキャリアコンサルタント取得の方々・目指していらっしゃる方の
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