ポルシェとインターンシップ

2007年11月7日 水曜日

早嶋です。



これから、BPSリーダー養成講座、マーケティング編です。本日は、第2回目でSTP(セグメンテーション⇒ターゲティング⇒ポジショニング)を肴に熱いディスカッションを行う予定です。



さて、問題です。次の特徴を有する自動車メーカーはどこでしょうか?



1)1931年創業のスポーツ・カー・メーカー

2)世界で唯一、他社に吸収されず独立を守るスポーツ・カー・メーカー

3)利益率で世界No.1を誇るスポーツ・カー・メーカー

4)フォルクスワーゲンの大株主



どの段階で「ポルシェ」というブランドが浮かびましたか?1)の段階で分かった人は、相当な車好きか、雑学豊富な方か。



ポルシェは、上記のような特徴を備えている自動車メーカーですが、もう一つ、注目すべき特徴があります。それは、インターンシップの活用です。



ポルシェはインターンシップを活用して自社に持っていない専門知識を必要とするイノベーティブな製品を競合他社に先駆けて開発を続けています。そのカラクリは次の通りです。



毎年、修士課程の学生600名余(毎年2000名の応募から厳選)をポルシェのR&D施設に招きいれ、4月~6月にわたって、2000人の若いポルシェのエンジニアと一緒に働いてもらいます。インターンシップの学生は主に基礎研究に従事しますが、製品開発の全段階に参画します。(当然、安全と品質に関してはインターンシップは関りません。)



彼らは、自分たちの研究の商品化にも取組むことができ、自分か取組んでいる研究に必要なサプライヤーの選定を行ったり、母校の最新技術を取り入れた生産技術の開発を行ったり、実に様々なことに取組みます。学生としても、ポルシェの施設内で働けること、チャンスがあれば社員になれるということで奮起します。



ポルシェは、インターンの専門知識を取り込むことで、有望なアイデアを探し、競合よりもいち早く安価に製品化を実現しています。革新を探している企業にとって、このポルシェのインターンシップのやり方は、参考になるのではないでしょうか?



参照:HBR2006年8月号



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