法人営業の商品は顧客の商売繁盛

2020年3月2日 月曜日

早嶋です。

法人顧客が提供している商品は、そのメーカーや商社が実際に販売している商品そのものではなく、対応している顧客(法人)の商売が上手くいくお手伝いです。

例えば、クライアント先で肥料を提供している会社があります。この法人のクライアントは農家を顧客にする小売店です。すなわち法人営業で形態はBtoBtoCです。

肥料提供会社(B)⇒小売店(B)⇒農家(C)

上記の例に例えると肥料提供会社が提供している商品は肥料そのものではありません。小売店が農家に対して事業を展開するお手伝いをすることです。つまり肥料提供会社が提供する商品(肥料)を小売店に卸すことで、小売店は農家への販売が容易になり、更に農家の収入が増えることが言えればすべてがハッピーになります。

例えば、肥料提供会社の社員に対して商品(肥料)の特徴を効くと次のように回答があります。

1)肥料をコートしている素材が特殊
2)肥料は一定期間の間同じように土壌に染み込む
3)初期の根がある時期に効果が高く収穫まで持続する

等々です。これは確かに商品説明としては正しいですが、肥料提供会社が説明すべきは、小売店が農家に販売できる理由です。つまり顧客のメリットを最大限明確にする必要があります。この時の顧客は、小売店と農家を分けて明確に示すことがポイントです。

実際のクライアントの商品は上記の1)から3)のような商品特徴がありますが、他社の肥料を100とした場合、クライアントの肥料は250の価格です。クライアントの営業はその価格差2.5倍に対して説明が出来ず、高いから売れないといいます。

しかし、例えば標準的な畑で1から2反程度の畑できゅうりを栽培しているとします。通常の肥料だと、その畑で10袋分の肥料を使って、収穫できるきゅうりは15〜20トンです。そしてクライントの肥料を使えば、同様の規模だとやはり10袋必要ですが、収穫できるきゅうりは25〜30トンです。

通常の肥料は10袋で20,000円程度に対して、クライントの肥料は10袋で50,000円します。これまで商品説明をしても小売店には納得されず高いと一蹴されていました。しかし、一方でその肥料の良さを理解して農家に販促している小売店もいたのです。

その理由は、単位面積当たりの肥料の量やまく回数は同じでも、収穫できる作物が通常の1.5倍〜2倍になるという実績を知っているからです。普通の相場でのきゅうりを考えると、20トン程度の売価は500万円程度ですが、これが30トン収穫できると750万円程度の売上を確保できるのです。

つまりエンドユーザーへの顧客のメリットは十分にあるのです。肥料は3万円の価格アップですが、売価のギャップが250万円もあることを考えると非常に投資効果が高い肥料と言えるのです。

一方で、小売店にもメリットがあります。通常の肥料は20,000円で販売しても小売店に残る利益は1割り程度の2,000円程度です。しかしクライアントが販売する肥料は2割程度の利益があるため、同じ10袋の販売で小売店は5,000円から10,000円の益を獲得することができるのです。

総合して考えると、見た目のコストは高いのですが、小売店にとっても農家にとっても非常に割の良い商品だということがわかるのです。それでもクライアントの営業は、はじめは値段が高いから売れ無いと思っていました。

しかし、実際は商品知識だけ、あるいは技術的なことは理解して営業されいましたが、小売店の実態やそのさきの農家の収益までを言及して考えていなかったことで、販売ロスを過去から繰り返していたのです。

商品説明では売れません。法人営業が顧客に提供する商品は、商品そのものではなく、顧客の商売繁盛なのです。



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