ビックハイアとリトルハイア

2019年9月13日 金曜日

早嶋です。

メーカー。原料を調達して製造する人や企業を指す言葉。1980年代はモノを作れば売れていたが、今は売れない。顧客が買うためのメカニズムを知らなければモノが響かないのだ。時代の変化により企業は戦略を変えていく。

メーカーの考えとしては、通常上流過程に資本を重視して、川下にいくほど資本を薄くする傾向がある。例えば研究開発、企画、調達、製造、販売、フォローという流れがある場合、メーカーの花形は研究開発や企画だ。企業によっては販社機能を小会社にしたり、販売委託したりしている場合がある。また、フォローやメンテナンスに至っては自社の資本が薄い関連会社や業者に任せる場合もある。

企業は顧客に商品を提供した時点で収益が立つが、顧客は商品を購入する瞬間から自分が抱える問題を解決する。ジョブ理論の考えでは、前者をビックハイアと呼び、後者をリトルハイアと呼び。メーカーは伝統的にビックハイアを重視しているが、近年のIT企業はリトルハイアに重きを置く。

昔と違い、顧客1人1人のデータをより簡単に、と言っても昔と比較して、取得し分析できるようになっているからだ。IT企業はそのデータを活用して次の顧客の購買行動を予測して先回りした提案をおこなう。メーカーは、顧客のデータを取るために、未だにコンサルティング会社に依頼して分析している。当然スピード感も質も異なってくる。

成熟した社会では、販売だけでは収益は右肩下がりになるので、販売後の収益を継続するビジネスモデルが当然ながら収益が安定する。当たり前だが気がついていないメーカーが多い感をうける。



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