レゴの商売

2017年7月25日 火曜日

早嶋です。

週末、お台場にあるレゴ・ディスカバリーセンターに息子を連れて遊びに行きました。子供は大喜びですが、大人の視点、客観的な視点で見ればリピートはないし、年間パスのバリューも感じなたっかたです。商売としては成功でしょうが、ミッションとしてはどうなのかな?と思うばかりです。

理由は、入場料の割には、1)施設の老朽化を整備していない、2)子供だましの感がやはり否めない、3)営利目的に走り過ぎている感が否めない。です。

レゴのミッションは、『「Inspire and develop the builders of tomorrow(ひらめきを与え、未来のビルダーを育もう)」』ですが、お台場の老朽化した寂れた施設から、そのミッションが感じられることはありません。いたるところでキャッシュを得ようとする発想しか感じません。得たキャッシュを、再投資して子供の創発に投資するアイデアは皆無で、むしろ自社が利益を得て満足しているとしか思えません。

そもそもレゴのラインナップで、完成した商品が多すぎます。創造性を養う、閃きを与える、という本来の趣旨からして、かなりずれています。例えば、キャラクターとタイアップして、その世界観を創り出すことはよいのですが、子供は決められたモノしか作れなくなります。説明書を見て、そのとおり作り終了。本来のレゴは、基本的なパーツを組合せることで無限大の制作物が作れる商品です。であれば、基本的なパーツのバラ売りをもっと強化しても良いと思うのですが、一部の店舗でしかバラ売りはありません。むしろ出来上がった半完成品に近い商品のオンパレード、そしてその企画展開に力を入れて収益を上げています。

これでは、ミッションで言っている『私たちの究極の目的は、子どもたちが創造的に考え、体系的に論じ、潜在能力を引き出して未来の自分を形づくれるように、ひらめきを与えて育むことです。子どもたちには終わりなき可能性を追求してほしいと考えています。.』の思想から相当ずれている感覚を感じます。

レゴが、子供のことを考えることから利潤を追求しすぎているのは、名古屋のレゴランドからも見て取れると感じます。こちらのプライシングですが、とにかくキャッシュ化を急いでいるように思えます。現在の経営状況が苦しくてキャッシュをとにかく前倒しして得たいのでしょう。前売りと当日券の価格差があまりにも大きすぎます。このようなプライシングをするぐらいであれば、始めから当初の料金をもっと子供に優しい、ファミリーに優しい金額に設定すべきだと思います。



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