器と魂

2017年3月9日 木曜日

早嶋です。

リダーに必要な要素は、3つで、・・・。戦略構築の視点には、3Cがあり、・・・。人のモチベーションを上げる要素は、・・・・。とフレームワークは世の中に沢山あるし、その視点は非常にお役立ち感満載である。

が、使う側がそれに魂を込めなければ、単なる器で枠そのものでしかない。企業研修や大学での教育、企業コンサルが意味があるのは、過去の先人が経験した理論や理屈を実際の現場の事例に落とし込み、様々な体験を通じて理解することにあります。本にかかれている理屈を先ずはどっかにおいておき、様々な議論をコンサルや先生がファシリテーションとなり参加者と繰り返していきます。

その中で参加者は色々な事象や視点について、自分なりの考えを持ち整理していきます。まさに過去の先人がフレームワークを整理する際に帰納的に1次情報を集めまくって意味づけしたように。このような取組や試行錯誤を経てはじめて器が出来上がります。その器には当然ながら魂が宿っています。

器に魂がこもっていれば、日常の経営環境において、その器を上手く活用することができるようになります。一方で単に知識として取り入れた器は、いざ活用出来るタイミングがきても、その器そのものを取り出すことができません。従って、実践に役に立たなくなるのです。

ペーパーテストで理屈や理論等の記述テストで点数が高い人でも、実例に対して、あなたはどうするか的な論文は全く歯が立たない。知識や暗記として言葉は知っている人でも、自分のおかれた状況に対してその知識を紐付けて今の問題を解決するために役立てようとはしない。いずれも魂が無いからです。

魂が込められれば、器は究極に抽象化され、究極にシンプルになります。禅の世界でも、宗教の世界でも、学問の世界でも真理や原理原則は極めてシンプルに表せられます。ただその器を活用できるか否かは、その器を作り出した先人と同じ魂を込められるかにかかっているのです。



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