0から1を作るには

2015年12月9日 水曜日

早嶋です。

伝統的なビジネスモデルで長年食べてきた大企業が躍起になって新規ビジネスを生み出そうとしている。先日、とある企業の取組についてブレストする機会があった。

新規ビジネスのアイデアが中々出てこないから、その部分を外部の組織に委託しているという。具体的にはその地域の自治体が主体となって取り組んでいるスタートアップの支援機関などに集まってくるビジネスに支援するというもの。

が考えてみると、かなりズレている。例えば、なんぼ新規ビジネスと言っても全くのゼロからでのアイデアベースであればそれをカタチにする事は難しい。そもそもその程度のアイデアは大企業であっても、まじめに集めれば出て来ると思う。

仮に、出てこない組織であったとして、それでもアイデアが集まったからといって、それを立ち上げてカタチにするのは難しい仕事だ。大企業はそもそも0を1にする取組が極めて弱い。常に100を200にするなど、既に出来上がっているビジネスモデルに修正や改善をすることに勤めてきたからだ。

ということでアイデア探しに躍起になってもそもそも、カタチにするところでギブアップするのが関の山だ。では、どうすると良いか?

方向性としては、既に何らかのビジネスをカタチにしているが売上や何かがくすぶっていて伸びていない零細、小企業に資本を入れるのだ。既に何らかの取組があり歴史がある事業であれば、何故その状態からブレークしないのか、大企業の社員は分析ができる。何も無いところから何かを生み出すことはできないが、既に行っているものに対しての支援は得意だ。そこに対して大企業の資本を入れて、人やチャネルや技術やプロモーションなどの補充を行うことができれば、ゼロからの立ち上げよりも遥かに効率的に早くカタチにできるのでは無いかという仮説だ。大企業は1を作る人材よりも既にあるビジネスを伸ばすことにたけた人材が集まっているのだ。

そのような企業は通常、どこか探せば見つかるものでもないが、小規模のM&Aを行っている企業に提案を持ってこさせれば、これまでと違ったルートで確実に大企業のシナジーが埋めそうな取組が見つかるはずだ。少なくとも、わけのわからんスタートアップお祭りで騒いでいるアイデアベースよりも、その企業にとっては意味のある事業を見出すチャンスが増えると思う。



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