価値で勝負する

2015年8月20日 木曜日

飲食ビジネスにおいて、これまで「下流のハレ、中流の日常」というポジションにフォーカスしてきた。この層の単価が1,000円から3,000円。

が、ここ数年競争がかなり激化。これまで小規模の資本でも利益を取れる層だと想定していたが、大手資本の参入が相次ぐ。また大規模な交渉力による仕入れコストの低減や、そもそも材料を抑えている業者の進出、そして素人オペレーション(バイトとマニュアル)の導入により更にコストを下げる体制が出現してきた。小規模資本が真っ向勝負しても勝てない市場になってきた。

小資本のビジネスの掟としては大資本と真っ向勝負しないということ。そこで上記のような現象を観察し始めた頃より「中流のハレ、上流の日常」というポジションに移行した店舗を幾つかテストマーケティングしてきた。結果、こちらの層は、これまでベンチマークしてきた層と同程度の市場規模があることがわかった。

仮に、今後の飲食の方向性に対して、ここに参入が相次いだ場合でも、プロオペレーションでなければ素材や味が良くても、顧客がしばらく受け入れない状況が続くと考えている。従って数年はこのポジションは安泰。単価は4,000円から6,000円。

ちなみに1,000円以下の単価での飲食を行っても小資本では利益を積み上げることがなかなか難しい。大資本であっても労働の対価の割には利益を得れない市場になっていくので、本当にこの領域で飲食ビジネスを行う意味があるのか、と経営者の多くが思い始めていると思う。



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