イタリアに学ぶ地方創世

2015年7月16日 木曜日

今回の貢献階のテーマは地方創世を考えために、イタリアの事例をベースに大前先生がお話をされました。
ポイントは、
日本もイタリアも巨大な債務を抱えている。が、イタリアは都市の大半が自分たちの産業を持ち、顧客は世界という経済的な自立を果たしている。このモデルは研究に値する。
イタリアは歴史的に見て都市国家を統合してできた国。都市ごとに特色を持って発展しているモザイク国家。日本では江戸時代の産地が近い。歴史、文化、産業を伴った発展という背景から日本も模倣可能。
イタリアは1970年代より国から産業政策の権限を地方に移し、それぞれの産地が自治体、地場の中小企業、業界団体と協力をしながら国に依存せずに独自の成長を遂げている。
その際のポイントは、はじめから産業を集約、そしてブランド化をはかり、市場は国際化を実現してきたこと。
新興国の低価格商品と差別化を図るため、はじめからデザイン重視をかかげブランド力をつけてきた。商品開発の哲学が明確で、デザイナーに強い権限を与えたものづくりを行っている。
一方、日本の産地はものづくり、技能の文化や技はあるのにデザイン要素が弱いために新興国にすぐに模倣されキャッチアップされる。日本には世界的なデザイナーがいる一方で発注する日本企業がデザインに力を入れておらずデザイナーの地位が低い。
日本は政府が破綻したら地方も即破綻だが、イタリアは国が滅びてもグローバル産業を持つ都市国家は生き残る。イタリアからの学びは多い。
というものです。

いくつか関わっている地方の活性化に大いに参考になりました。また、実施している方向性や考え方にブレがないことを改めて確認しました。



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