臭覚

2006年12月15日 金曜日

早嶋です。



前回に続いて、五感に関してです。消費者は、常に五感を働かせて外部の刺激や情報を取り入れて購買の意思決定を行っています。その五感の中でも、視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚の順に強い刺激を受けるという研究結果があります。



さて、本日は臭覚についてです。



香りは大脳によって制御され、空腹、幸せ、好きな人の連想、田舎の思い出など、直接的に人間の感情に訴えるといいます。



コーヒーの香りは昼下がりののんびりとした時間を連想しますが、多くの米国人は母親が作る朝食を連想するといいます。このことを利用して、米国のあるコーヒーメーカーは母親が作る朝食+コーヒーの組み合わせでCMを作っていました。



新車の香りとか、匂いなども有名です。自動車メーカーでは、内装に使う革の匂いも、購買行動を喚起するための重要な要素として位置つけています。インフィニティを開発した日産のプロジェクトチームは、使用する座席の革の素材を50種類程度の中から香りを基準のひとつとして選択していました。



他の自動車メーカーも新車の香りの研究を行ったり、新車の香りを長持ちさせる研究を行ったりと一見ユニークな活動をまじめに行っています。



近年は、アロマセラピーを応用してストレスを解消する香りを利用して、病院の待合室に利用したり、オフィス空間の利用などがあります。ただ、この分野の研究は実証データが少ないようですが、柑橘系の香りを流したときのタイプミスが50%も減少したという研究結果もあるようです。



日本では、昔から焼き鳥や鰻の香ばしい香りをわざと外に向けて、購買行動を促すことをやってきていました。同様にパン屋さんの香りや、靴屋では革の香りがしなければ、購買意欲は低下すると思います。スターバックスもコーヒーの香りが充満するように店舗空間を工夫している話は有名ですね。



消費者は、無意識のうちに香りを連想しているのです。マーケターは、自社で販売している商品に「相応しい香り」を加えた場合、どのような香りがどのような状況で購買意欲を沸き立たせるかを研究する必要がありますね。



—ブログマーケティング第5弾、ただいま実験中!—



実験の詳細は、ブログマーケティング『第1弾!』『第2弾!』『第3弾!』『第4弾!』『第5弾!』をご覧ください。



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