アウディ

2012年6月26日 火曜日

早嶋です。

自動車メーカーのアウディ。株式の殆どをフォルクスワーゲンが保有し、本社はドイツ・バイエルン。主に中級から上級の価格帯をカバーするブランド。クワトロと称す四輪駆動システムを持ち、アルミボディなどに先駆的な技術を持つ。

昔昔はお父さんがベンツ、お母さんがアウディでしたが、今は全くそのイメージはありませんね。ターゲット層も若者層をメインとしてデザインもBMWやメルセデスにひけを取らない、押しの強いデザイン。

なんと言ってもポジショニングが絶妙です。後発ではないものの一昔はBMWより若干マイナーなメーカーでした。そこをBMWを意識して、価格的には少し安いけれども走りはそれ以上。とあたかも比較広告をするようにブランドのイメージを構築してきました。BMWをベンチマークすることでアウディをポジショニングしたのです。

このポジショニング成功ですね。リーマンショック後、大手の自動車メーカーは急激な売上減少。しかしアウディはリーマンショック後も販売台数を伸ばしています。他の自動車メーカーがハイブリットや電気自動車を中核に据えて消費者に訴求するなか、アウディは従来のガソリンエンジンで徹底的にブラッシュアップしています。

同時に、ディーラー網の整備にも力を入れています。全国に100(直営は15程度)あまりあるディーラーについても、建物の雰囲気など、アウディーのブランドイメージを彷彿とさせる雰囲気といいかんじの接客、そしてアフターサービス。ディーラーを併設する本社ビルも安藤忠雄氏の設計でそのこだわりを感じることができます。

通りを歩いてドイツ車の勢いに変化を感じます。BMやベンツに加えて、アウディが勢いを付けている。実際、アウディの新規顧客の7割はベンツやBMを中心とした他のプレミアムブランドからの乗り換えです。現在、国内のアウディーユーザーは15万台程度。ベンツやBMがその3倍程度です。つまり、乗り換え促進はアウディにとっての伸びしろとなるのです。

アウディの商品戦略、流通戦略。中の上、高級を目指す企業にとっては非常に良いベンチマーク企業だと思います。



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