小さい組織に追い風

2012年6月20日 水曜日

早嶋です。

世の中が成熟し消費者の購買意欲の傾向も成長期のそれと随分と異なります。
一昔前は全国的な商品に注目が集まりましたが、今では地域の商品に注目されるようになっています。地域とのつながり。地元の愛着。多くの方々が地元での消費という傾向の消費者も増えています。地域密着です。


一昔前は全てが揃う品揃えに注目が集まりましたが、今では専門店が注目されています。総合の代表である百貨店は不信。一方で、セレクトショップ、家具専門店、自転車専門店など、極度に特化したお店が順調です。ラーメンも、オムライスも、カツ丼も食べられる食堂よりは、鯛茶漬けしか食べられないお店にフォーカスがあたる。専門化です。

一昔前は皆が同じ曲を聞き、同じ車に乗り、同じファッションを愛していました。しかし今では画一的な方向性は個性にシフトしています。様々なものが出ているのも多様化に合わせた結果でしょう。多様化、個性化。はマーケティングの枕詞としても良く目にします。

一昔前は大量消費が注目されていましたが、今では質へシフトしています。シンプルな生活スタイルが尊重され、断捨離が定着して量から質へ転換しています。人口も増加せず、一人あたりの消費支出も増えない。自然と量を追求するモデルから質を追求するモデルへシフトしているのでしょう。量の競争では規模の経済や経験曲線の理由から、大企業が一人勝ちでした。しかし脱同質化が進むことで質的な成長の可能性が見いだされています。

一昔前までは可もなく不可もない商品はそこそこ市場に出回っていました。しかし今では両極端。安くてそこそこ良いか、高いけど本物である。です。平均的。普通。月並み。そこそこ。そのような言葉がまだ許容されていましたが、最近ではNGワードになっています。消費者は企業のこだわりや本物になびくようになっています。

一昔前までは1カ所で全て揃うワンストップに価値がありました。しかし最近は、態々足を運んで産地で消費したり、生産者と語りながら品物を定めたり。消費者の感性をくすぐる商材が人気を集めています。機能的な価値から、デザイン、物語、センス、スタイルなど感情的な価値にシフトしています。

上記のようなトレンドは、小さな組織にとってもまさに追い風では無いでしょうか?例えば、1位の企業と勝負することをそもそもあきらめ、徹底的に地域と密着し、徹底的に特定の分野に商品を絞りこむ。そしきその企業独自の個性を製品やサービスに吹き込み、量よりも質を強化する。真似ができないようなめんどくさい仕事や一見無駄と思われるくらいすごいこだわりがある。わざわざ何かしないと手に入らない。それでいて消費者の心をくすぐる何かがある。

これって小企業に追い風ですね!



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