ブランドの力

2011年11月6日 日曜日

早嶋です。

近年、ブランドの重要性は見直され、全社レベルの戦略としての位置づけが定着してきました。従って、短期的な取り組み、投資ではなくコストという発想は、だいぶ薄れて来ています。現在の一般的な解釈としてブランドを構成する要素は次のように言われます。

● 長期間にわたる多様な経験に基づく
● 常に高い品質と価値を約束する
● 競合ブランドの中で絶対的な地位を占める
● 結果、信頼に基づく力強い関係ができる
● 長期的に大きな顧客ロイヤリティと利益をもたらす
● 上記全てを満たす顧客との約束

このような認知の中、大きな企業ではブランドは価値がある資産としての認知が高まっています。経営学ではブランドアセットマネジメントなるジャンルがあり、ブランドを資産として管理するための考え方を体系的にまとめています。ブランド管理は、いちマーケティング部門が行う仕事ではなく、それは経営戦略に基づく重要な意思決定の一つになっているのです。結果、これまでのコスト的な発想ではなく、長期的な取り組みの中の投資、従ってそこにはROIを明確にする考えも定着していきます。

一方で、上記の理解が進めば進むほど、実際の運用面では次のような声も良く聞きます。実際の話、長期的な視野でブランド構築や投資を一貫して行うには無理がある。この課題は、きっとそうそうに解決しないでしょうが、そんな話をする人も、ブランドの効果に対して、一定の理解を示しているのも事実です。

ブランドが強ければ、
● 競合に対して価格プレミアム(高く買ってもらえる!)がつく
● 価格競争と無縁になる
● 販売チャネルに対する交渉力が強くなる
● その他パートナーに強いプレゼン力が生まれる
● 優秀な人材が集めやすくなり、社員の定着率も高くなる
● 顧客ロイヤリティーの向上で利益率が高くなる
上記のように社内外のメリットが向上するでしょう。これらを見るだけでも、位置部門が頑張るレベルのものではなく、全社員が取り組むべき課題であることが言えます。特に顧客ロイヤリティーに注目すると、
● ブランドの直接指名買い
● 友人や知人へのプロモーション
● 同ブランドを更に購買する確率が高くなる
と言う相乗効果も生まれるでしょう。

もちろん、お目当ての商品がなければ、代替品ですませず、時間をかけてもまつ、遠くでも買いに行くということも考えられます。ブランドの力はやはり企業の資産なのです。



コメントをどうぞ

CAPTCHA