LCC(ローコストキャリア)

2010年9月10日 金曜日

LCC(ローコストキャリア)。現在、世界中で増殖中の低価格で利用できる航空会社の総称です。従来の航空会社と違い、機内サービス、航空券の発券方法、座席の質、機内でのサービスをゼロベースで見直し、その分を価格に反映して低価格の航空運賃を実現しています。

今後の傾向として、航空会社も安全、快適、格安な航空会社が増えてくるのです。

9日、全日空が香港の投資会社ファースト・イースタン・インベスト・グループと共同でLCCを設立する正式発表がありました。関西空港を拠点として2011年度の下期から国際線、国内線の両方で運航を始める計画です。気になる運賃は大手航空会社の半額程度。背景には海外のLCCの日本進出があり、全日空は同業態で対抗する戦略をとりました。

全日空が設立するLCCの概要
■航空券は全てネットで直販(窓口コスト削減)
■チェックインは顧客がネットで済ませる(窓口コスト削減)
■乗務員は航空案内、機内清掃などマルチ業務(人件費削減)
■航空機の機種は小型機1機のみ(管理・メンテナンス効率化)
■手荷物の預け入れ、機内サービスの有料化
■目的地に着いたらすぐ折り返す単純運行(効率化)

新会社は今年の12月に設立、資本金は100億から150億円で全日空は40%未満を出資して筆頭株主に、香港の投資会社が33.3%未満を出資して第2位株主に。

初年度は小型航空機5機程度をリースで準備、国内線と国際線でそれぞれ3~4航路を運航します。そして5年後には航空機を15機~20機の規模まで増やします。

拠点を関西空港を選択した理由は、1)発着枠に余裕がある、2)24時間運航が可能、3)空港利用料減免の期待、があります。

世の中の背景としてアジアの経済発展、特に中国のビザの要件緩和などはビジネスチャンスでしょう。将来的な訪日観光客も増大すると見込んでいます。



早嶋聡史





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