自己奉仕バイアス

2010年9月6日 月曜日

いつものように空港でチェックイン手続きを行う、が、いつもと様子が違う。システムから本日の予約が無いと言われる。困った。

早速、JALの窓口に行って状況を確認してもらう。すると、確かに予約がない。正確には予約をしていたが購入期限を過ぎていたため予約が無効になっていた。しまった。

毎回、飛行機の予約は自分で行い、ほとんどの場合、その場で購入をする。従って予約を保留する事などはまずない、と考えていた。慣れとは怖い。自分がミスした事を機械のせいにしてしまう、他社のせいにしてしまう。自分は正しいと。しかしミスはミス。考えても仕方がない。

人は、自己奉仕バイアスに陥るという。まさに今日の自分。成功は自分の内面的、もしくは個人的な要因とし、失敗は外的、制御不能な状況に帰属させて考えるバイアス。予約したのに何故、予約されていないんだ!と。

結局、カウンターで予約していた便を早急に抑えてもらい、割引価格の領収書と差額の領収書を2枚出して欲しいとお願いした。すると、担当者の判断で割引金額でチケットを購入できるように手配してくれた。本来はプロパーの価格を請求されるのであるが、過去の購買履歴を見た担当者が融通を利かせてくれたのだ(一応、JALのヘビーユーザーであるのも事実)。しかし、ありがたい!

ここでふと思った。自己奉仕バイアスをベースに仮に交渉していたとしたら。つまり、私は悪くない!だから正規運賃は払わない、予約をした時点の割引価格で購入させてくれ!と。おそらく却下だろう。規約上、購入していないのは事実。客がなんと言おうと過失は客にあるので、割引価格で購入させる理由は無い。しかも、担当者の心は穏やかではないだろう。

ぐっとこらえて、スマートに対応した事で、担当者もスマートに担当してくれたのか?スマートに振舞わないとスマートに対応してもらえない。アリストクラティックな対応を求めるのであれば、貴族的に振舞えということだ。いい学習であった。


早嶋聡史





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