iPhoneのプライシング

2010年8月10日 火曜日

iPhone、ソフトバンク以外のキャリアでも使えるようになるみたいですね。

当初、iPhoneの売り出し価格は600ドルでした。発売後、すぐに400ドルに値下げされます。これって行動経済学に即したプライシングだったのでしょうか?

アップルはiPhoneというハイテクマシンを600ドルという価格で印象付けました。これによって、何か知らないけれどもiPhoneは600ドルするんだ!と消費者の脳裏に上付けます。そして、その後400ドルに価格を下げる事によって、とってもお買い得!というメッセージを送ったのではないでしょうか?

従来の企業としてのプライシングは、企業のマーケターが数種類の価格帯を検討して、それらをフォーカスグループに尋ねるなどして、様々な調査を行います。そして、アップルとして最も利益を最大化でき、かつ顧客にとってもっともフィットした価格を提示することでしょう。

しかし、実際にアップルが取ったプライシングは600ドルを提示したのちに400ドルで販売しました。初めに400ドルを提示していれば、初めて見るiPhoneというハイテクマシンの価値を比較する対象がないので消費者は400ドルが相当の価値と感じるところでしょう。これはまさに行動経済学の視点を取り入れたプライシングだと思います。

つまり、以外に消費者は新しい商品やテクノロジーに価値を自分では判断できないのです。



早嶋聡史



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