インバウンド向けのサービス

2010年3月1日 月曜日

旅行業界では、国内から海外に出ていく人向けのサービスが頭打ちから減少傾向にあります。そのため、インバウンドのサービス、海外から日本への旅行に力を入れています。そんな中、クーポンを使った販促活動が話題を呼んでいます。

日本への中国人観光が増加する中、家電量販店やドラッグストアでは中国での知名度を高めるために、旅行者向けにクーポンを配布する販促活動を行っています。駅や空港で中国人観光客にフリーペーパーやクーポンを配ったり、中国人向けのWebサイトを充実するなどです。

来日前から旅行計画に入れてもらおう!という作戦です。家電量販店の大手ビックカメラは上海のクーポン発行会社、ベロと組んで上海や北京の地下鉄や空港、コンビニなどの日本で使えるクーポンを設置しています。これらクーポンを池袋や新宿の店舗に持っていけば買い物金額から13%の割引を受けられるそうです。

先日、ビックカメラに言って店員さんに聞いたところ、実際にクーポンを手にやってくる中国人旅行客が増えていると話をしていました。効果が出ているのです。因みに、ビックカメラでの中国人の平均購買単価は4万円~5万円。デジカメや時計を良くまとめ買いするようです。

これだけ情報を求める理由は、日本の情報は意外に中国では無いそうです。これに関して、先日講演会でお話をしていた百度の陳さんが触れていました。多いようで少ない。Webを充実させたら、中国語に翻訳して情報を流すのも小売店にとっては効果があるかもしれません。また、地元のフリーペーパーをそのまま翻訳して、上海や北京に設置すると、日本の情報に飢えている方々に響くかもしれません。これに中国企業の広告を載せれば、ただでインバウンドの観光客の集客ができるかもしれません。

日本は既に世界の中のひとつ。世界とか日本とかではなく、日本は世界の一部ととらえ、その中で最も消費欲が高い人がターゲット、と捉えるともっと中国を見直す必要がでてくると思います。

早嶋聡史




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