文化庁の汚点

2006年6月4日 日曜日

早嶋です。



今春の芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した洋画家和田義彦氏が、イタリア人画家であるアルベルト・スギ氏の絵に酷似した作品を多数発表していたことが問題になっています。



報道では、和田氏がイタリア人画家と酷似した作品を発表している問題に対して、「5日に芸術選奨の選考審査会を開き、審議してもらう。(授賞の)取り消しもありうる」とし、授賞の取り消しに焦点が当てられています。



確かに和田氏の行った事は、芸術家としてあるべき行為ではないと思います。しかし、この場合、もっと重要な事は芸術選奨を授賞した文化庁の愚かさです。文化庁は、「芸術選奨の権威に疑問が持たれており、迅速明確に判断する」とコメントし、和田氏が一方的に悪いように発言しています。でも、その絵を選んだのは文化庁です。和田氏も悪いが、そのような事を見抜けない文化庁の審査とはいったいどんなものなのでしょうか?報道は、むしろこの部分に焦点を当てて、そこを突き止めるべきだと思います。



別の報道では、和田氏の過去の授賞作品の中に、02年に「安田火災(現損保ジャパン)東郷青児美術館大賞」を受けた作品も、スギ氏に同様の構図の作品があることがわかっています。スギ氏の我執やホームページに載っていない作品であったとしても、絵画のタッチや構図はその画家によって特徴はあるものです。しかも、スギ氏自体は、イタリアでは著名な画家なので、文化庁の審査員たるものが、それを見抜けなかった事自体が、そもそも問題として扱われるべきです。



日本の芸術とは、そんなレベルなのかと、世界の芸術家の中でバカにされていることでしょう。少なくとも、文化庁が行っている審査そのものの内容を調べなおし、そこに関わった人は公表して、その事実関係を明確にするべきだと思います。



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