バックワード・インダクション

2009年12月6日 日曜日

小さい頃、ノット・テン「10を言ってはいけない!」というゲームをしていました。交互に3つ以下の連続する数字を言って、最後に10を言った人が負けるゲームです。例えば、Aさんが「1、2、3」Bさんが「4、5」という感じです。

ゲーム理論を習得すると、この手のゲームはバックワード・インダクションという手法でゲームの必勝法を見出す事ができます。つまり、一番最後の意思決定を時系列にさかのぼって考える手法です。

例えば、このゲームの場合、相手に「10」を言わせる事が最終ゴールになります。そのため、自分が「9」をコールすると良い事が分かります。「9」を確実にコールするパターンは、「7、8、9」「8、9」「9」の3通りです。つまり、相手に「6」を言わせると、確実に「9」をコールする事ができます。そして、相手に「6」を言わせるためには、自分が「5」をコールすると良い事が分かります。

同様に「5」をコールするパターンは、「3、4、5」「4、5」「5」の3通りです。つまり、相手に「2」を言わせれば確実に勝てるのです。そう必勝法は、先手を取って「1」を言う事になります。そして、相手が「2」を言った瞬間に勝利が確定するのです。

と言うものの、人はそこまで先読みして考えないので、意外に不合理に動きます。ゲーム理論では、バックワード・インダクションが使えますが、現実の世界では人が余り考えていないという事がわかります。



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