Wii②

2008年11月24日 月曜日

早嶋です。



ブログ「Wii」でもコメントしましたが、PS3について掘り下げてみます。



wiiご存知の通り、任天堂のWiiはPS3のように高度なグラフィック処理が出来る高性能プロセッサや次世代の記憶媒体といわれたブルーレイディスクなどの最新の技術を満載しているわけではありません。WiiはPS3が追求した究極の技術を追い求めたのではなく、新しいゲームのあり方を追い求めました。そして、その新しいあり方は本来の目的である「楽しさ」だったのです。



その特徴はコントローラーに垣間見ることができます。テレビリモコンのような形で、このリモコンを握って振ってゲームを楽しむことができます。テニスゲームでは、リモコンがラケットの役割になります。従来のゲームは複雑なボタン操作を駆使してゲームを展開していました。しかし、Wiiは直感的な操作と動きでゲームを展開することが出来るので「楽しさ」に注力することが出来やすいのです。



では、任天堂は何を行ったのでしょううか?



それは、ゲーム業界のこれまでの顧客をセグメンテーションしなおして、新しいセグメントを切り開いたのです。これはDSも然りです。DSも、これまでゲームを利用しなかった世代や層に対して爆発的なヒットを飛ばしていますね。つまり、脱ゲームマニアというセグメンテーションです。



従来のゲームは機能がどんどん複雑になり、スペックがどんどん向上して、ついにはゲームマニア以外の人間には、どうやらオーバースペック気味だったのではないでしょうか?それがゆえに、マスの顧客層が嫌気を感じていた。そこに従来のゲームにも親しみを覚えなかったノン・カスタマー層を開拓したのです。



任天堂がノン・カスタマー層を開拓するために注目した点は、その方々が思っていた困った点です。それは、「操作が複雑」「ゲームが複雑」でした。その問題点を解決したのがDSのタッチペンによる簡単操作や、脳トレなど誰もがわかりやすく楽しめるコンテンツでした。DSでノン・カスタマー層を取り込み、次はWiiを市場に投入。マニア向けのゲームから大衆向けにセグメントされた商品を市場にだしたのです。



そう、Wiiのバリュー・プロポジションは、一人でも大勢でも気軽に楽しめるゲーム機だったのです。



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