顧客満足

2008年9月26日 金曜日

早嶋です。



ブログ「期待不一致モデル」で顧客満足の考え方を、商品の購買前の期待と商品購買後の期待の割合で説明しました。顧客が満足を得るのは、商品の購入に対して、購入前の期待よりも購入後の期待のほうが高いかもしくは、等しいときです。



この考え方を正とすると、顧客の満足度を高めるためには、1)購入後の期待を高くする、2)購入前の期待を低くする、の2つの方法が考えられます。通常、2)の期待値を下げるやり方は好ましいとされません。



しかし、医療現場では2)の期待値を下げる方法をうまく利用している場合があります。例えば抜糸をするとき。患者さんは、「痛いですか?」と聞いてくるでしょう。このとき、「痛くないですよ!」というよりも、「だって、糸を取るんだから、痛いと思いますよ!」と痛くなるかも知れないことを伝えます。これによって、痛みがあるんだ、ということを意識してもらうのです。



もし、痛くなかった場合、このお医者さんの腕は良い!と患者さんは理解するかもしれません。そのときは、ここのお医者さんの腕はいいよって、良い評判を口コミしてくれるかもしれません。また、もし痛かったときでも、事前に痛いことを知らされているので、不満につながることも少なくなります。



患者さんの心理をうまく考えて、あえて期待値を下げることによって満足度を向上させる例でした。



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