早嶋です。
2019年12月頃より武漢を震源地として発生したパンデミックは、2020年4月、2021年1月、そして2021年6月に3度の緊急事態宣言を起こしました。その期間、企業は2回の新入社員研修と従来の階層教育や選抜教育を実施しています。当然、各社試行錯誤で開催し、中には間引いたり、全ての研修をキャンセル企業もありました。
covit-19は幸か不幸か、研修のあり方をゼロベースで再考する機会をもたらしました。従来は研修会場に講師と参加者が集合する集合研修が中心の形態から、Webツールを活用したオンライン研修、動画を活用した研修、レポート提出などで研修を置き換えるなど様々な形態ができています。今回は忘備録として、今後の可能性について2021年6月14日時点での研修について整理します。
基本的に研修の提供形式は、集合研修とオンライン研修があります。
(集合研修)
講師と参加者が研修会場に集まり、研修期間中、リアルタイムでインプットやワークショップなどを行う形式。
(オンライン研修)
講師も参加者もネットワーク上に集まり、研修期間中、オンラインでインプットやワークショップなどを行う形式。
また、研修内容はインプット重視、アウトプット重視があります。
(インプット重視)
期初や期中の会社の経営状況の共有や全社員向けのガバナンストレーニング、SDGs研修等です。また、新入社員や階層教育なども一部インプット重視の研修に入るでしょう。
従来は従業員を20名〜30名単位で本社や該当する拠点の会議室に集めて集合研修形式で同じ講師がインプットしていました。この手の研修は通常は一方通行だったので、今後は動画に置き換わり提供されるでしょう。
もし、全社員に対してアウトプットが必要な場合は、1)レポート提出か、2)インプットを受けて理解を深めるためのワークショップをオンラインで行う形式にシフトするでしょう。
リッチな研修では、レポートに対して講師が赤ペン先生を行い受講者にフィードバックする。或いは、ワークショップで議論を深め、インプットを担当した講師、或いはワークショップ専用の講師がファシリテーションを行います。ワークショップの提供形式は受講者の移動と会場のを鑑みるとオンラインにシフトすると思います。
(アウトプット重視)
選抜研修や階層研修のうち役員研修や管理職研修、或いは将来のリーダー育成研修などが相当します。これらはインプットも行われますが、研修の比重はアウトプット重視の研修が多いです。但し、従来は参加者の知識レベルを揃える目的でリッチに講師を呼び、インプットを行った上で、会社の将来を議論したり、何らかのビジネスモデルを作成する等のワークが課せられていました。
ここに対しても、選抜者の能力やバックグラウンド、個々人が持つディグリーに応じて、基礎インプットが不足するヒトはオンデマンド等で事前に動画でインプットを済ませて置く。そして、集合研修の時までに知識を補っておく。という流れになると思います。
選抜トレーニングの場合は、集合研修形式で1箇所にリアルで集まりワークショップを行うことを主に研修の立て付けが決まって行くでしょう。但し、この手の研修は絶対に中止や延期がしにくいので、有事の際はWebツールでも議論ができるように予め設計しておきます。
上位グレードの階層教育や選抜トレーニングは、その方々の人事のタイミングとリンクして研修のタイミングを提供するため、研修が遅れたからと言って人事のタイミングをずらすなどをすると実際の仕事に大きく影響を与えることから基本的に中止や延期は考えられないのです。
次に研修のタイミングに対してです。基本、リアルタイムの場合とある一定期間に終了させたい研修、そして受講者のタイミングで好きなときに見れる研修です。
(リアルタイム)
旬がある研修やインプットです。例えば期初や期中や期末の社長の講話などはリアルタイムが重要なので今後はオンライン配信を活用して特段業務を止めることができるヒトはリアルタイムで聴講し、何らかの理由でその瞬間に共有できない人はなるべく早い時間に録画を視聴することになるでしょう。
(一定期間)
SDGsやガバナンスなど、全社員や一定の役割レベルに共有したいインプットは、旬はありますが、必ず同じ時間に聴講頂く必要はありません。この場合は一定期間の猶予があり、個人の仕事の都合に合わせて動画を視聴するような流れになるでしょう。
(オンデマンド)
過去の経営計画発表や技術ノウハウの共有や各種インプットは、常に動画を見られる状態にしておき、条件を有する従業員はいつでも自由に見れる状態になるでしょう。
異動で新たな業種についた社員は、研修期間内外を含めて、知識インプットや過去の取組事例等の動画を見てOJT以外に自分に不足する経験を知識で補うことができるようになります。
中途採用の社員は、直近数年の社長の講話を聞くことで会社の社風や大切にしている価値観や文化を確認することができます。もちろん、その方の役割について関連のある動画を検索して見ることでその会社にフィットした仕事がより行いやすくなるでしょう。
このように考えると、従来のリアル一辺倒の研修は、動画のみ、動画+レポート、動画インプット+レポート+ワークショップなどと動画を活用したハイブリット研修が当たり前になるでしょう。
この際、課題となるのが動画の扱いです。各社Webツール等で録画する動画や研修で使用する動画の管理などに苦労していることと思います。Youtubeの限定公開などの活用はURLが漏洩される可能性がありますし、誰がいつみているのかなど、人事が管理目的で知りたい情報がとれません。当然、Googleが提供するプラットフォームなのでいつ使えなくなるかも不明です。
動画は他のドキュメントファイトよりも要領が重たく直ぐにハードディスクをいっぱいにしてしまいます。テレワークが進む中、そのような動画のやり取りや管理はIT専門の人間でも、取り扱いの得て不得手が別れます。
弊社では研修やの立場から動画を活用する経験が多かったことから、動画に強い企業と連携をしていち早く動画のソリューションを実装しています。こちらの商品は1年間テストマーケティングで複数の企業で実験しながら活用しました。その内容を踏まえて仕様をゼロから見直した新たな仕組みを8月頃より順次ローンチしていく予定です。
今回のブログを読んで、ピンと来た方は、1)企業研修を担当している方で実際に動画の扱いに困っていいる方、2)研修会社ですでに研修をハイブリット化しているがコンテンツの配信と顧客毎の管理で困っている方、3)個人で動画を活用して何らかのノウハウ提供をしている方、だろうと思います。
是非、上記の方は弊社までご連絡下さい。追って担当者から連絡させて頂きます。
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企業の動画活用と研修の今後
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