メルボルン

2020年1月3日 金曜日

早嶋です。

年末の2019年12月25日から30日にかけてメルボルンを視察しました。その時に考えたことや聞いたこと、そして調べたことを備忘録として記します。

時差
南緯37度49分、人口100万人以上都市の中では世界で最も南に位置するメルボルン、オーストラリア大陸の南東部にある都市です。訪問した2019年12月末の日の出は6時頃、日の入りは21時頃でした。メルボルンと日本の時差は通常1時間ですがサマータイム期間の10月初旬から4月初旬までは日本より2時間早く時間が進みます。

地理
メルボルンはポートフィリップ湾を囲み郊外は東に広がります。南東に位置するダンデノン丘陵とヤラ丘陵からポートフィリップ湾にヤラ川が流れ込みます。北西からはマリビノン川が注ぎ、川と支流の西側と北側は平坦な農業地域になっています。旧市街とヤラ川を挟む対岸のサウスバンク地区は超高層ビルが並びます。郊外は人口密度が低く、片側4車線の道路が網目状に通り戸建ての大きな家が広がります。

アクセス
メルボルンを中心にLA、パリ、ロンドンからはいずれも12,000Km以上離れています。メルボルン・タラマリン空港から各種路線が出ており世界でも有数の長距離路線として知られます。成田からメルボルンまでは8,000km強あり直行便があります。

空港からメルボルン市街まではシャトルバアスやタクシーや鉄道などの交通機関が充実しており、いずれも20分から30分程度の距離です。深夜に着く便でも目的地まで安心して向かうことが出来ます。

気候
気候は海洋性の影響が強い西岸海洋性気候に分類されます。ただし想像以上に日によって天気が目まぐるしく変わり、年間を通してはっきりとした四季が感じられなく1日の中に四季があると表現されるほど変化します。到着した日は23時頃でしたが気温は10度くらい。そして次の日の日中は30度を超えていました。非常に乾燥しているため気温が上がっても非常に過ごしやすかったです。

冬季は7月が最も寒く平均気温が6度とオーストラリアの大都市では最も冷え込むようです。近隣の山では降雪はあるものの平地で雪が降ることは稀だそうです。夏期は1月が最も暑いとされ平均最高気温は26度ですが、実際は内陸の砂漠地帯から吹き抜けるフェーン現象の影響で40度を超えることもしばしばあります。ただ日本と違い、そのような日でも朝と夜は涼しく熱帯夜になることは殆どありません。

コンパクトシティ
1850年代、メルボルンはゴールドラッシュに沸き世界中から人が集まりました。このときから多種多様な文化の礎が築かれました。当時の優雅でゴージャスな建築物は補修や修復を繰り返しながら現在の街並みにもフィットするように残されています。

通りを歩くと歴史的な町並みと花々と木々があり、通りは碁盤目状に整備され大きな通りにはトラムが走っています。気候が心地よくのんびりとした雰囲気が漂っています。建物は英国様式の石造りをリノベーションしており、緑が多いことからガーデンシティと呼ばれます。路地裏や川沿い、通りの端々でカフェを楽しむ人が途絶えません。

一方で、オーストラリア第2の都市としての機能は24時間稼働の空港、南半球で最大の取扱量を誇るコンテナ港がありインフラも充実しています。名門校も多数あり高い教育水準を誇り、文化や芸術においてもオーストラリアの中心です。テニス全豪オープン、競馬のメルボルンカップ、サーフィンの世界大会でもあるリップカールプロ、F1グランプリ開催などスポーツ面においても盛んです。

住民の医療費は無料で福祉面もとても充実しています。移民大国オーストラリアの代表都市でもあるメルボルンは25%が移民で占められており、様々は国や地域の人が住んでいます。当然、それらに対応する施設も充実しており様々な国の人にとっても住みやすい都市になっています。

住環境
英国経済誌エコノミストが毎年発表する「世界で最も住みやすい都市」ランキングでは2017年まで7年連続の世界1位、最も住みやすい都市に選ばれています(現在はオーストラリアのウィーンに次いで2位)。同調査は2002年に始まっていますが、メルボルンは常に上位で、ヘルスケア、教育、インフラ部門では常に首位をキープしています。

オーストラリアで最もランクが高いメルボルン大学をはじめRMIT(王立メルボルン工科大学)、モナッシュ大学、ディーキン大学、ビクトリア大学があり、多くの優秀な学生が集まります。

都市インフラは充実しており非常に利便性が高い都市です。しかしシドニーと比較してもまだ住宅は購入しやすい価格帯です。メルボルンの平均的なコンドミニアムはシドニーと比較して6割程度安く、ブリスベンと比較しても3割程度高い価格帯ですから、現状と今後の成長を鑑みるとまだリーゾナブルに感じました。

但し、今後の住宅価格は当然に上昇していくと考えられます。実際、市街地から郊外の住宅地にかけて建設ラッシュが続いていますし。街を歩いていても郊外を移動していても建築ラッシュが顕著です。オーストラリアのファイナンス新聞では年間に住宅価格が2割程度上昇する旨の記事がありました。また直近の1ヶ月で2.3%も不動産価格が上昇していると現地の人から話を聞きました。2017年頃より長期的な低迷は完全に終わり経済が上昇していると地元のコンサルも話をしていました。

因みに2019年1月時点でのメルボルンの賃貸住宅空室率は2.2%で、2018年11月時点の1.9%と比較しても住宅供給が徐々に追いつきはじめています。

食事
外食の相場感は、一人あたり昼は20ドル前後で夜は30ドルから40ドル程度です。気軽に外で外食という感じでは無いでしょうが、時給の最低賃金が20ドル前後ですので食費は日本が異様に安いだけでしょう。但し、コーヒーはどこも1杯4ドル前後で、ワインはグラスで7ドルから10ドル前後だったので嗜好品はお手頃に感じました。

味付けはイギリスと同じで我々日本からするとどこかはっきりしないぼんやりとした味です。乾燥した気候で汗をかきにくい環境なので、日本ほど人が食塩を欲しないことが理由でしょう。したがって全てにおいて塩気が足りないような味付けです。

交通費
メルボルン市内のトラムとバスの料金はゾーン制です。中心街はゾーン1、その周りがゾーン2です。ゾーン1はトラムに限り無料です。ゾーン1からゾーン2に移動する場合はバスやトラムの運賃が4.3ドルです。メルボルン観光をする場合の多くはゾーン1で十分です。交通費を別途支払って遠方に行くツアーに参加する機会を除くと交通費が無料というのは嬉しい限りです。

街中はトラムが縦横無尽に走っており、トラムの駅の間隔も非常に近いためちょい乗りでも便利です。メルボルン市街はなだらかな丘陵地にあり、平地と%



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