食品ロス

2017年7月19日 水曜日

早嶋です。

キューピーは食品ロスの対策としてマヨネーズの賞味期限を2016年1月から従来の10ヶ月から12ヶ月に延長する取組を行っています。まだ食べることができる食品を廃棄する社会的な問題を「食品ロス」と称します。世界では毎年13億トンもが廃棄され、日本でも毎年500万から800万トンもの食品ロスが発生しています(※1)。

食品ロスがそもそも発生するメカニズムは、提供側と受領側の2つにわけられる。提供側は利潤の追求から新商品を矢継ぎ早に開発して、常に市場に対して供給過剰な状態を結果的に作りました。結果、純粋に需要以上の分がロスになります。加えて過度な安全品質やリスクを恐れるあまり、通常の賞味期限の2/3を目安に表示基準の消費期限としていることもあります。

裏を返すと、これは全て消費側の過度な要求や真理を汲み取った結果とも言えます。消費者も本来は食べることができる食品に対して、自分で判断することなく提供された情報を100%過信する結果、食品ロスは増加しているのです。

従って、キューピーが企業努力で賞味期限を2ヶ月伸ばしたとしても、消費者が完全に使いきれるか?という点以外にも食品ロスの根本が隠れています。これを根本的に変えるための方向性としては食に対しての教育があります。

実際、一般消費者の消費期限に対しての異常なまでのこだわりが根本原因の1つになっています。購買する際は、出来る限り正味期限が先のものを選び、棚の奥から商品を引っ張り出してかごに入れます。結果、小売では消費期限が1日でも短くなると売れ残ることもあります。上述したように冷蔵庫や食品庫の中で消費期限が来たり近づくと躊躇なく捨てます。見た目に対しても過剰で、弁当のフタにマヨネーズや調味料が少しついていても買わない、食品がやや包装時に偏っていても買わない、容器の経常が変形していたら返品と実質的な部分以上のこだわりを求めることにも食品ロスの原因はあります。

教育レベルで食品ロスが現状、なぜ起こっているのか?それは世界的にどのようなインパクトなのか?その行為は世界と比較してどう捉えるべきなのか?義務教育の時代に真剣に議論する機会を是非つくって欲しいと思います。

※1:農林水産省「食品ロス削減にむけて」より引用(H23年の推計値)



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