経済の成長要因の一つの人口

2015年3月2日 月曜日

早嶋です。

経済はなぜ故に成長するか。実際、この問いに対して性格に解を出せるヒトがいたらそれはすごいと思います。学問的にも実際は明確になっていないし、それが明確で在れば、確実に富を生み、それを再現し続けることができるからです。しかし明らかなことは近代化が始まって以来、マクロの視点で見ると経済は成長しているということは言えます。これに準じて世界経済を取り巻くお金の総和も増加しています。

経済学では、そうはいっても経済の成長メカニズムを資本と労働とイノベーションの3つの要素で説明しています。これは端的に言えばその国に投下されるお金と人口が多いほど経済は成長するという理屈です。人口ボーナスなどの現象もこれらがベースとなっているので感覚的にも理解しやすい理屈ですね。仮に、経済が成熟して人口が現象に転じていても3つ目のイノベーション、技術的なモノや考え方によってはまだまだ経済は伸びるという点は、モレをなくすような考え方と捉えることもできます。

この理屈を考えると地球全体では俄然経済は成長します。2013年の人口は70億、2050年に96億、2100年には109億というのが国連経済社会局が予測している人口データです。人口の増加はその地域や国に対しての労働力の投下と考えることができるので人口が増加する地域や国では継続的に更に経済が成長するのです。

地域では、現在42億の人口を抱えるアジアが将来にわたってもダントツ最大人口を維持していきます。そして2050年をピークに減少に転じます。その後、人口の増加のメインは現在10億程度のアフリカに移ります。アフリカの2100年は現在の4倍の40億人に達する見込みです。2100年はアジアとアフリカで90%と2地域でほとんどを占めることになります。

国別では中国とインドです。中国は14億人、インドは12億人。実際はもっと多いという話もありますが、両国の将来の推移は異なります。中国は既に経済の成熟化が始まっており、近年バブルがはじけるとも言われています。人口は2030年の15億をピークに急激に減少に転じます。2100年には11億人まで低下して人口の25%が減少すると言われています。一方のインドは2060年頃まで人口が増加します。そしてその頃の人口は16億人を突破します。

先進国は日本ほどではありませんが、総じて人口減少に転じています。ただアメリカは例外で現在3.2億の人口は2100年には4.6億人になっています。人口増加が経済の成長エンジンの要素の一つだとしたら、確実に世界全体の経済はまだまだ成長します。また、現在の先進国のアメリカは総じて今後の経済も続くということも、上記が正なら言えるのです。



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