ファイルどこだっけ?

2013年10月30日 水曜日

早嶋です。

問題解決ワークショップを行っていて、良くする質問。「5年、10年ぐらい言い続けていることで、ちょっとしたことで改善するのに?と思うことは。」です。

結果、ファイルの保管場所や管理の仕方が圧倒的に首位を占めます。ITの普及によって、ドキュメントは紙ファイル(キングファイル)から電子化されます。そして、そのファイルは様々なサーバーへ。これ関係の話は、ファイルの保管や管理、フォーマットの標準化と幾つかに派生しますが、基本的なポイントは以下の流れです。

1)フォルダの格納場所が分からない
2)ファイル名やフォルダ名の付け方に統一が無い
3)最新のファイルが複数存在していてマスターのファイルが分からない
4)結果、個別にファイルを保存するようになり混沌としていく
5)そのうち、独自でファイルを作り始め更に混沌としていく

で、「あのファイルどこだっけ?」が社内で頻発されるわけです。確かに、現在ではファイルの検索機能自体が格段に上がっています。ので、統一しなくても検索すれば大丈夫!的な発想もあります。小さな部署では、そもそも管理するファイルが少ないので誰かに聞くとすぐに見つかるかもしれません。が、10名以上も人が集まれば、ある程度の秩序は必要です。検索したところで現在は検索ワードが不適切であればそのファイルに中々アプローチ出来ないからです。なんといっても、「あのファイルどこだっけ?」ということで、本人とその周りの人がそれによって仕事の手を留められることが一番いたい。

これらをテクノロジーで解決することは可能でしょう。仕組みとしては、ドキュメントの内部の文字情報を比較して重なってい90数%以上重なっている資料があれば全てを表示させる。それらを変更を加えた順番、加えた人物などでソートさせて適切な文章を判定してこれが最新!と提示する。こんなことは簡単に実現できると思いますが、実現したとてまた別の問題が発生するでしょう。

本質はそのような小さな事項を放置していて、毎回同じことを繰り返すことにあると思います。例えば考えて見ましょう。20人位の部署の中小企業があるとします。1日に誰もが1回は「あのファイルどこだっけ?」と思いながら検索や資料探しに没頭します。それによるロス時間を少なく見積もっても6分としましょう。

1日のロス時間=6分/人×20人=120分=2時間
年間200日の実働として、年間のロス時間=2時間×200日=4000時間
時給を少なく見積もっても会社が稼がなければならない時給は2000円/人。
となると年間に2000円×4000時間=8,000,000円

そう、ロスの時間を金額換算すると800万円を捨てていることになります。だったら800万円のコストを掛けても、上記の「ファイルどこだっけ?」がなくなる本質的な対策を講じたほうが良いわけです。が、そのような発想はほぼ皆無。結果、5年、10年と同じことを繰り返すのです。



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