早嶋です。
近年、大企業の若手社員や中堅社員を見ていて思うことがあります。考えていないです。というか、考える事自体を知らないという事が正しいでしょうか。
考えるということは、直感的に働く脳に負担をかけない思考と時間をかけて脳に負荷をかけて考える思考があるとされます。前者を速い思考、後者を遅い思考と名付けてみます。上述は、近年の若手社員や中堅社員は速い思考にばかり求め、遅い思考の存在を忘れたかのよう。
何が理由なのか?様々あると思いますが、未だにOJT教育を重要な柱にしているとこがあると思います。OJTは会社の先輩が、フレッシュな社員の脳みそに20年前の成功体験を植え付ける作業です。極端ですが、新入社員の価値は、少なくとも、その業界や会社に染まっていない新しい何かです。その何かを活用する前に、いきなり古いしきたりに塗り替えていくという作業は、全てでは無いですが、誤った方向のように感じます。
経済が成長している右肩あがりの時代にはフィットしていたと思いますが、今のように成熟、衰退している社会にはややフィットしていないと思います。ドラッカーの断絶の時代がまさにこのことを記述しているように思います。
近年の若者はパートやアルバイトでマニュアル通りに働くことを覚えた上で入社している人もいると思います。ここにOJTを加えると更に言われたことは直ぐにできるようになります。昔の人よりも遥かにマニュアル化されたことをこなすことが得意なので、一見能力が高いように思えます。言われたことの吸収が早いからです。
しかし現場ではマニュアルに記述されていない例外の方が多い。ここで思考停止してしまうのです。そもそもマニュアルに書いていないことが起こるということも知らない。だから、何がおこっているのかも分からない。その場合、考えるという作業ができなくなるから、マニュアルを書いた人が悪い、自分の先輩や上司が悪い、という思考につながっていく。ある意味、仕方のないことかもしれません。









