2013年、企業戦士の多くが退職を迎えます。国や企業はそのために必要な一時的な資金を必死になって確保している所でしょう。金銭の問題意外にも厄介なことが考えられます。お父さん世代のセカンドライフです。
ドラッカーは、40代頃より自分の第二の人生を考える事を勧めていました。急に仕事をリタイアするとこれまでのモチベーションが無くなり、自己を否定してしまう可能性があるからです。
既に定年を迎えた1年目の友人の話です。彼は現在、社会をもっとよくするという志のもと活動を起こしています。初め、定年してすぐの1年間は嘱託勤務という形を選択していました。しかし、志を優先に、金銭面よりもやりがいを選択したのです。経済的には不安はありましたが、リタイアして新しいことに取り組んでいる今が数倍ハッピーだと言います。
彼は50歳の時にドラッカーの著書と出会い、第二の人生を考えるきっかけを得たそうです。それからの10年、ドラッカーの思想を模索しながら、自分は何をするのかを考え仕事をしてきました。
ただ実際は、そこまで考えていても、やはり不安な要素は隠せないと言っています。自分のスキルや経験をベースにどこまでできるか?と考えるからです。これまで大きな組織に属していて、周りには沢山の仲間がいました。定年によって急に1人に思えたのでした。そして、いざ、1人で何かをするということがとても大きな不安になったと言います。
彼のようにじっくり考えている方でも不安になるそうです。では、多くの退職世代のヒトはどうなのでしょうか?考えているようで考えていないかもしれません。彼は続けました。実際に退職後の第二の人生に準備が出来ている人は少ない、と。
例えば、日中に散歩をしていると、ある地域では、60代の方々がウロウロしています。これまで社会の中に生き、急に仕事が無くなった。することが無いので公園を散歩している。これまで時間に追われている生活から急に時間がありあまる生活になり、何をしていいのか分からなくなった。覇気が無くなっていきます。
図書館に行ってもそうです。リタイアされた方々が多くいます。その半数は新聞や本を読んでいます。しかし半数は寝ているそうです。ありあまる時間を浪費する惜しみもなく。そのような場所に元気な方が行っても悲しくなるそうです。
別の友人の話です。彼は、あと2年で退職を迎えるのですが、やはり自分のテーマを基に積極的に活動をされている方です。かれでもやはり1人になることに恐怖を感じると言っています。やりたい事は沢山あるけれども、一歩を踏む勇気がない。
彼は言っています。これまで甘い仕事の仕方で生きていたヒトはきっと、もっと大変になるのでは無いかと。組織人は組織から離れた時に、社会にでると相当の不安を感じると言います。その場合、自己をどこにもつのか?人間関係をどのようにつくるのか?何のために自分は生きるのか?このことに応えておく準備が必要なのかも知れません。
2011年5月1日 のアーカイブ
2013年の大量退職
何が出来るか?まずやってみる。
ゴールデンウィーク前後に、数名の懐かしい方が連絡をくれました。
1人は、会社を立ち上げた当時、早嶋のマーケティング講座に参加頂いた方です。彼とは定期的に相互のビジョンを共有しています。今回は、彼の友人です。
数日前に会社を辞め、6月からフィリピンに語学留学に行くそうです。相談内容は、語学留学が終了する来年の3月までに何かを始めたいという内容です。少し話を聴けば、既に語学力は問題が無く、現在CPAの取得の最中だそうです。
おそらく企業を辞めた理由は、何かをしたい、でもこのまま組織に属していては何も変わらない。と思ったのでしょう。もともと彼は、初めの会社でグローバルでビジネスが出来る!と考えていたのですが、実際は国内のドメスティックな仕事が中心でした。しばらくは没頭して国内のビジネスに没頭していたようですが、自分でコントロールが出来ないことに、苦心していたのでしょう。
結局、その志は捨てずに、仕事をしながら海外への関心を保ち、英語と会計の勉強を続けていたようです。今回の留学期間は寝食全て奨学金で賄えるため、語学学校の合間に時間が出来るそうです。そこで、その時間に韓国(スクールが韓国資本のために韓国の学生が多い)と現地フィリピンのネットワークを十分に構築して、現地の商習慣や5年10年後に必要な事を体で体験する事をお勧めしました。その中で、数名知人を紹介させて頂きました。
2人目は、高校の同期です。彼と会うタイミングは3年とか5年に一度でしたが、研究職⇒経営という過程でフィットするモノがあったと思います。自分が何をしたいのか?を見つめるために、去年仕事を辞め、現在はフィリピンのどこかの島で前職での経験を活用して、ICTの講師を行っています。
初めは、行動して現地で何か取り組もう!そんな勢いもあったと思いますが、今回の震災をネット越しにして、沢山の事を考えたようです。もともと何かに貢献することを言っていましたが、地方や途上国での格差をなくすという大きなミッションに活動を始めています。
明日も、同じように今年度からビジネススクールに働きながら進学される方が会社に来られます。
皆に共通する点は、何か自分の将来に対してずーっと悩んでいた。しかし、悩んでいるだけではいけないから、実際に行動してみる、或いは行動している人です。そして、ただ考えるだけではなく、何時チャンスが来てもいいように準備を継続している人です。
私にできる事は、多くありませんが、彼らと将来にわたってビジネスが出来ればと思います。ミッションは確かに違いますが、自分と同じように時期は別ですが、色意図ろ悩み、考えあぐねいています。そして、実際に行動に移して、活動しています。
日本をどうにか?という声もありますが、私としては、身近なところから変えていく、或いは、変わりたい人に対して何か切っ掛け見たいなモノを継続的に提供できるようなことができたらと思っています。
新作『ドラッカーが教える実践マーケティング戦略』
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