セイコーマート

2019年7月8日 月曜日

早嶋です。

セイコーマートは大手と違う独特の経営で差をつけています。大手コンビニチェーンは経済合理性をベースにFC展開で拡大しましたが、昨今の経営は苦しくなっています。過剰出店、賃金高騰、深夜営業の人材確保、ドラックストアの進出等。当時と比べて経営環境が劇的に変化しています。当然、粗利の半分を占めるロイヤリティフィーに対して疑問を呈する声が出くるでしょう。

セイコーマートは株式会社セコマが展開するコンビニエンスストアです。コンビニでは国内6位ですが、北海道に地盤を固め食品の製造小売体制を構築している会社です。コンビニもFCは2割にとどまり、8割を直営体制で運営しています。

1位:セブンイレブン 4.6兆円(20,260店)
2位:ファミリーマート 3.2兆円(17,233店)
3位:ローソン 2.6兆円(13,992店)
4位:ミニストップ 3400億円(2,264店)
5位:山崎製パン 1900億(1,553店)
6位:セイコーマート 1800億(1,197店)
※各社発表資料より丸めて作成

国内コンビニの売上状況(2017年度)を見てみると、セブンが圧倒的に強いことがわかります。売上シェア40%、店舗数のシェアでも35%を占めています。一方、北海道に限定すると2019年2月時点の全店舗2,981店舗中、セイコーマートは37%、セブンイレブンは33%と驚きの数字を見せています。

しかもセイコーマートの特徴は、大手3社が人口規模が5万以上のエリアに進出しているのに対して、セイコーマートは3,000人未満のエリアでも進出をしていて、むしろ人口が少ないエリアほど高いシェアを保持しています。

セイコーマートの強みは、自社のサプライチェーンです。コンビニのサプライチェーンは、生産調達⇒製造加工⇒物流卸⇒店舗管理⇒小売と流れて行きますが、セイコーマートはほぼ自前で行っており、製造物流小売の形態を構築しています。食品製造にフォーカスした理由は、オーナーに過度の負担をかけての成長をありえないと考えたからです。セイコーマートは本部の収益源を多様化することでロイヤリティフィーも10%に押さえています。

この体制により、サプライチェーン全体における徹底したコスト管理の実現、非24時間営業による人件費のコントロール、そして道産の種類豊富なPB食品と店内調理食品と大手と違った特徴を構築しました。

当初は関東や関西などにも展開していましたが、今の戦略は明確です。関東は縮小して、関西は撤退。北海道にリソースを集中。コンビニの売上は1,800億円で頭打ちですが、成長の方向性をコンビニの店舗以外で販売する事業で北海道外の売上を増やす作戦です。

いや、実に素晴らしい会社です。大手と違う独自の戦略を打ち出した理由は、北海道の社会インフラになる決意だそうです。コンビニが自然災害の被災地や過疎地などでは社会インフラになる使命を持っているのです。

実際、昨年9月の大規模停電では離島を除くほぼ全域が停電し、スーパーなどでは食料が売り場から消えていました。しかしセイコーマートは95%の店舗で営業を継続していました。自社工場と物流を早期に可動させて、地震発生後24時間以内には道内に食料、飲料、日用品を提供しています。有事の際の端末やマニュアルを本部が事前に準備していたのです。

北海道以外のエリアでも人口減少と過疎は進みます。そうなるとFC展開は急に難しくなります。後継者不在、従業員の確保など既に露呈している問題に対しての解決策は皆無に見えます。今の24時間営業に対してオーナーは苦言を呈しています。夜の利益の旨味を知っているセブンは、なかなか返事を示しません。今回のセブンペイの不祥事だって、業者を叩かせて突貫で作らせた可能性が高いです。「2段階認証ってなんですか?」と利益一辺倒で社会を鑑みない企業はやがて社会からも閉め出されると思います。

セコマが構築した事業モデルはコピペができますが、根底のインフラになる、人口減少時代の対応として企業理念などは、大手は真似できないでしょうね。大手はセコマに資本を入れて、その仕組をカネで解決しようと模索していると思います。しかし、大手にどっぷり使った経営陣がセコマに入ってもその使命感は継承できないでしょうし、そう簡単に構築できる事業モデルでも無いですよね。


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