早嶋です。
本日は、インテレクチュアル・ベンチャーズ・ジャパン(IV)の会社設立パーティーに参加してきました。
IVは発明にたいする適切な投資により、将来有望なビジネスにつなげるという事を会社のミッションに掲げる新しいかたちの投資会社です。様々な技術分野の発明やアイデアに投資を行い、その発明やアイデアを権利化するまでの一連に関わる手続きを発明者に代わって協力する。そして、将来、その特許などの権利によって得られる収益を発明者と分かち合うというビジネスモデルです。
従来のベンチャー・キャピタルと違う点は、まだビジネスとして成り立っていない発明やアイデアを資産としてそこに投資をしていく点です。IVの最高経営責任者(CEO)で創業者のミアボルト氏はマイクロソフトに在籍した14年間の間にマイクロソフトリサーチを創設し、マイクロソフトに数々の成功をもたらした多くのテクノロジーグループの創設に携わってきた方です。
IVは株式公開をしておらず、売上規模全米上位500社や大学、個人や機関投資家などが主な投資家です。IVは経営管理下で50億ドルを所有し、特許ライセンスを通して既に米国を中心に投資家に対して10億ドルを変換しています。
08年、IVは社内の発明家が実験や試作に打ち込める研究所を設立すると共に、シンガポール、バンガロール、北京、韓国、日本にオフィスを順次設立している技術特許界で最も注目されている会社の一つです。
しかし、会場のグランドハイアット東京でのレセプションとその後のパーティーはバブリーでした。
2008年9月 のアーカイブ
インテレクチュアル・ヴェンチャーズ
大きな文字
早嶋です。
ブログ「クロスSWOT」分析で紹介しましたが、分析する場合は、まず自社でコントロールできない外部要因を見ていきます。次に、自社でコントロールできる要因を見ます。ビズ・ナビ&カンパニーでは特に、機会と強みを見て、機会を捉えて強みを活かして何が出来るか?に注目しています。
世の中の変化の中で誰が、どのようなことに困っているか?これを自社の強みで解決することが出来たら?これが「機会を捉えて強みを活かして何が出来るか?」の1つの考え方になります。
読売新聞の大きな文字。OS分析で分解して考えると次のようになるでしょう。機会としては、高齢化社会によって今後、小さな文字を読みにくいと感じる人が増える、です。そこに読売新聞の強みを活かしています。強みの1つ目、文字の大きさを自由に変えられる印刷技術を保持していたこと。強みの2つ目、発行部数1000万部を誇るため、クライアントに対しての交渉力が強かったこと。
2つ目の強みに関しての補足です。文字を大きくしても新聞の大きさは変わりません。従って、広告枠の大きさはそのままです。紙面が大きくなれば、広告の文字の大きさも制限を受けることになります。つまり、広告を出すクライアントにとっては、情報量が少なくなるというデメリットが生じます。読売新聞の2つ目の強みは、この点を踏まえても文字を大きくすることを実行する力があったことです。
読売新聞の大きな文字。単純そうで、新聞業界にとっては大きな変化であったと考えられますね。
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期待不一致モデル その2
早嶋です。
「これだ!」と思って買った商品が、一時経って、同じ店で割引価格で販売されていた事はありませんか?損した!という気持ち以上に、その割引されている製品に対するネガティブな訴求点を探すことでしょう。例えば、色が褪せているとか、少し傷がついているとか。
上記は、人の言動に対して常に思考や感情を整合させようとする傾向から起こります。自分のミスを認めたくないという感情からくるのでしょう。もし、認めてしまえば心の中に違和感、つまり不協和が生じてしまうからです。
従って多少の問題がある商品を購入したときでも、自分はそれなりに賢い選択をしたのかな、なんて考えることでしょう。自分の行動に対してつじつまを合わせようとするのです。
ブログ「認知的不協和」でもコメントしましたが、まさに認知的不協和です。しかし、顧客はいつまで経っても認知的不協和を緩和するわけではありません。購買前に抱いていた顧客の期待が余りにもネガティブな方向に動いた場合、認知的不協和を緩和することなく、その購買した商品に極端に落胆していきます。この事は対比理論として知られています。
何故、このようなつまらない商品を購買してしまったのだろう・・・。このような感情に陥ると、二度とこの商品を買わないぞ!とか、その商品を提供しているショップやメーカーに対してもネガティブな印象を抱く事だってあります。
顧客の期待を大きく裏切るような消費者の行動の一連を期待不一致モデルといいます。上述のように顧客の期待がネガティブな方向に大きく動けば対比理論の行動に向かいます。しかし、期待不一致モデルにはポジティブなものもあります。
これは期待値が低いときに実際に得たモノがはるかに高い期待値であったときです。格安のホテルだったのに、アメニティーが充実していたり、意外にフロントの対応が良かったときなどです。良い意味で期待を裏切られた場合に起こるのです。
前回コメントした「顧客満足」での医者の対応は、期待不一致モデルをうまく利用した結果だとも考えられます。
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買い手の連鎖
早嶋です。
B2BやB2Cのビジネスにおいてしばしば、顧客が単一ではないことがあります。例えば、購入する人と利用する人が違う場合や、購入の意思決定に影響を与える人と実際に購入する人が違う場合です。しかし、マーケティングを行う場合、あたかも買い手を一塊のように考えている場合が多いと思います。
このように商品の購入に関して、実際の購買者以外に様々な直接的、間接的関与者が存在します。こうした直接・間接的に購買の意思決定に影響を与えることを、買い手の連鎖と読んだり、チェーン・オブ・バイヤーズと呼びます。
マーケティングの効果を更にあげるために、買い手の連鎖を注意深く見ていくことは物凄く意義があることだと思います。例えば、早嶋は買い手を4つのグループに分けて考えます。購買者、利用者、影響者、意思決定者です。
購買者は、その商品を直接購入する人です。利用者は、その商品を実際に使用する人です。影響者は、購買の意思決定や利用者に絶大な影響を与える人です。通常、影響者は更に内部と外部に分けます。購買活動に影響を与える人が内部関係者とは限らないからです。そして、最後に意思決定者、実際に購買することを決める人です。
上記の4つのグループは、1人で4役こなす場合もあれば、2人で4役をこなす場合もあれば、複数人が4役をこなす場合もあるでしょう。B2Cは比較的複数の役割を少数の人数で行っていることが多いでしょう。一方、B2Bでは、それぞれの役割を複数で行っているため買い手の連鎖は複雑になるでしょう。
ネスレは買い手の連鎖を分析してペットフードの売上を劇的に上げることに成功しています。通常ペットフードの購買者の多くは主婦層でした。ペットフードですので利用者は犬や猫です。90年代、それまでは利用者でアル猫のための栄養バランスや味の追求を行い、他の競合と競っていました。しかし、ネスレは日本のマーケットにおいてペットフードの缶のサイズを半部にすることによって劇的に売上を伸ばしました。
その背景は次の通りです。当時のキャットフードは185gが主流でした。しかし、このサイズは猫にとって少し多く、多くの場合、食べ残しがありました。これに対して、購買者である主婦層はもったいない!とネガティブな印象を抱いていたのです。この点に着目してネスレはいち早く90gの食べきりサイズを市場に提供したのです。
これまでペットフード業界は利用者である犬、猫の価値で競っていましたが、ネスレは購買者である主婦層のニーズを詳細に調べて他社との差別化を図ったのです。当に、買い手の連鎖を詳細にマーケティングしたネスレの成果でした。
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顧客満足
早嶋です。
ブログ「期待不一致モデル」で顧客満足の考え方を、商品の購買前の期待と商品購買後の期待の割合で説明しました。顧客が満足を得るのは、商品の購入に対して、購入前の期待よりも購入後の期待のほうが高いかもしくは、等しいときです。
この考え方を正とすると、顧客の満足度を高めるためには、1)購入後の期待を高くする、2)購入前の期待を低くする、の2つの方法が考えられます。通常、2)の期待値を下げるやり方は好ましいとされません。
しかし、医療現場では2)の期待値を下げる方法をうまく利用している場合があります。例えば抜糸をするとき。患者さんは、「痛いですか?」と聞いてくるでしょう。このとき、「痛くないですよ!」というよりも、「だって、糸を取るんだから、痛いと思いますよ!」と痛くなるかも知れないことを伝えます。これによって、痛みがあるんだ、ということを意識してもらうのです。
もし、痛くなかった場合、このお医者さんの腕は良い!と患者さんは理解するかもしれません。そのときは、ここのお医者さんの腕はいいよって、良い評判を口コミしてくれるかもしれません。また、もし痛かったときでも、事前に痛いことを知らされているので、不満につながることも少なくなります。
患者さんの心理をうまく考えて、あえて期待値を下げることによって満足度を向上させる例でした。
セミナー報告
早嶋です。
本日は、朝から夕方まで福岡で管理職研修の後、夜は鳥栖で創業塾「マーケティング」講座でした。参加者の皆様、お疲れ様でした!
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アサーティブであること
早嶋です。
近年、人間関係のあり方で、アサーションという手法が注目されています。本日は、アサーションについてコメントします。
人間関係の持ち方には3種類あります。アグレッシブ(攻撃的)、ノン・アサーティブ(非主張的)、そしてアサーティブ(主張的)です。アグレッシブとは、自分のことだけを考えて、他者に対しては配慮をしないやり方です。ノン・アサーティブとは、自分より他者を優先して、自分のことを後回しにするやり方です。そしてアサーティブは、自分のことをまず考えるが、他者にも配慮をするやり方です。
アサータィブであるために、簡単にできる具体的な行動としては次の3つが考えられます。1)伝えたいことは遠慮することなく言葉にして伝える、2)相手を否定する、或いは責めるような感情にまかせた表現はしない、3)表情や態度などの非言語表現や、語気や使う言葉も気を配る、です。
言うまでもなくアサーティブであることは望ましいです。しかし、アサータィブであることは、簡単そうで難しいものです。早嶋自身はサラリーマンのときはノン・アサーティブな人間でした。現在、仕事でお付き合いする人にも、そのようなやり方で人と接してる人は少なくありません。
なかにはアグレッシブな上司のもと、上司のご機嫌を伺いながら仕事をするノン・アサーティブな部下がいるかもしれません。言わずとよくない組織関係が想像できますね。そこで、経営者、或いは管理者になる人は、ぜひアサーティブな態度を身につけることをお勧めします。
以下にチェックリストを示します。少し、自身のアサーティブ度を調べて見てください。
■チェックリスト
①自分が言いたいことをはっきりと伝えることができずに我慢して、あとで嫌な思いをしたことがありませんか?
②言いたいことは言ったけど、相手の気持ちを考えずに一方的に押し付けてしまって、自分で嫌な気分になったことはありませんか?
③自分の感情に任せて相手を非難したり責めたりして、誰かとの関係を壊してしまったことはありませんか?
早嶋も同様の経験があります。以前はアサーティブな考え方やそのようなことがあることすら知りませんでした。アサーティブ以外の態度を取っていた原因の一つだと思います。現在は完全にアサーティブな状況であるわけではありませんが、誰かに何かを伝える場合は極力、アサーティブになるように意識しています。アサーティブといぐ概念を知ったことによって、少しずつ人との関係の持ち方がよくなっています。
ご飯を食べに行き、待っているとき、「いったい、何分待たせるんだ!」と思っているのになかなか言えず、モヤモヤしていました。しかし、今は、「何分くらい待てばよろしいですか?」と聞きます。待てなかった場合も、「ふざけるな!もう待ってられない!」とその場を黙って離れるのではなく(ノン・アサーティブ)、「悪いけど、時間がないからまた来ます。」と伝えてその場を離れます。これだけのことですが、これだけのことが人間関係を良くしたり悪くしたりするのです。
部下や友人、家族、周囲の人、行きずりの人、さまざまな関係の中でアサーティブにできることが、自分も人も気持よく生き、働くことにつながりますよ。
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顧客志向のトレーニング
早嶋です。
顧客志向のトレーニングとして、1)世の中の変化を捉える、2)その中で誰がどのような問題に困っているか?を考える、3)その問題を自社の強みを活かして活用できる方法を考える、4)それを商品化する、という一連の流れをビズ・ナビでは推奨してます。
例えば、食生活や労働形態の変化により、メタボリックシンドロームがトレンドとなっていますね。これは世の中の変化です。これに対して、多くの人が「痩せたい!」と願っていることでしょう。
この問題解決については、ある企業はドリンクで解決する、ある企業はエクササイズを提供する、ある企業はサプリメントで解決するといった具合に、それぞれの企業が自社の強みを活かして解決策を提供しています。この解決策は、もともと市場のニーズやウォンツを満たしているため、ビジネスを拡大する可能性は高くなります。加えて、自社の強みを活かしているため他社の参入障壁を高くすることが出来ます。
最近の記事で、JTBもメタボ関連のソリューションを提案しているとありました。1つは、JTBグループのJTBサン%サン西日本がメタボリック対策の団体向け研修旅行を売り出しました。
——以下、記事抜粋—–
JTBグループのJTBサン&サン西日本(大阪市)は、12日からメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策の団体向け研修旅行を売り出す。兵庫、和歌山、鳥取県のホテルを利用する1泊2日の旅行で、メタボリックシンドロームについての基礎知識や日常生活で手軽にできる運動を学ぶ。山道でのウオーキングなども体験する。
関西医科大と共同で企画。企業の社員旅行としての需要も見込んでいる。10月から2009年3月まで実施し、8人以上の団体客のみ受け付ける。問い合わせはJTBサン&サン西日本(06・4964・0001)。
JTBは企業の運動会などスポーツイベントの企画・運営を支援する専門組織を立ち上げた。会場の選定からプログラム作成、当日の運営までを請け負う。メタボリック(内臓脂肪)症候群対策や社員の一体感を高めるためにスポーツ大会を活用する企業が増えていることから、新たな需要を取り込んでいく。
—-以上、抜粋終了—–
2つ目は、JTB法人東京がスポーツ&コミュニケーションデスクを新設して、運動会やフットサル大会などの企画や参加者への案内、備品やスタッフの用意などをアウトソーズします。JTBの強みは、これらの企画の前後に需要のある往復の交通費や宿泊費の手配、表彰パーティーなどのアフターのイベント会場の提供で発揮されます。
——以下、記事抜粋—–
JTBは企業の運動会などスポーツイベントの企画・運営を支援する専門組織を立ち上げた。会場の選定からプログラム作成、当日の運営までを請け負う。メタボリック(内臓脂肪)症候群対策や社員の一体感を高めるためにスポーツ大会を活用する企業が増えていることから、新たな需要を取り込んでいく。
—-以上、抜粋終了—–
上記の顧客志向のトレーニングの利点は、何か流行しているトレンド絡みのビジネスやヒット商品を上記のフレームワーク(1から4の流れ)に即して分解することが出来る点です。ヒット商品の背景を世の中の変化まで因数分解することで、その商品やビジネスが継続的に続くかどうかの予測も出来ます。
是非、1日1つ、何かヒットしている商品やビジネスに注目して考えて見て下さい。ビジネスセンスがグッと上がること間違いなしです!
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マネジメント・プロセス
早嶋です。
本日もエマソンのマネジメント・プロセスについてコメントします。エマソンで行われるマネジメント・プロセスには6つの構成要素から成り立ちます。各要素は一般的なマネジメント理論やエマソン自信の過去の経験と学習が織り成されて反映されたモノです。従って、実践的かつ体系的にまとめられています。
1)単純化する
マネジメント・プロセスの大原則です。全てを単純化することから開始します。エマソンが達成してきた成長と成功は、より大きな組織、より多くの責任、相反する利害関係などの複雑さの中で、阻害要因を排除して本質的な事象に集中します。単純化することで組織の全員が何をしなければならないのか?を理解し、その達成に向けて動きやすくなります。単純化することで過去の弊害や官僚主義を排し、重要なプロジェクトに資源を集中しやすくします。単純化する能力は経営者にとっても深い意味を持つのです。
2)計画へのコミットメント
経営者が計画に関わらないでは仕事を成し遂げることなどできない!これがエマソン流です。従って計画にも重きをおいています。エマソンでは計画とりう活動は多くの利益をもたらすと考えられています。計画策定は成長と利益の源泉を明らかにして、会社の方向性を示すからです。そのため計画を立てる人=実行する人、となり計画策定のフェーズを通してエマソンと各事業部のつながり、優先順位を理解し全体像を捉えた行動が出来るようになるのです。
3)フォローアップとコントロール
エマソンが高い業績を継続的に続けている理由は、実行を真剣に捉え、計画をフォローするために組織活動を意識し、かつ、厳格に定期的にフォローを行っているとこにあります。仮に外部環境に変化が生じてもフォローアップとコントロールの仕組みにより早い段階で察知、必要に応じて修正という柔軟性も実現しています。
4)行動志向組織
実行のないビジョンは幻覚に過ぎない、という言葉が表すように行動に移さなければ意味がありません。リーダーは組織を行動志向に駆り立て、適宜切迫感を与えて行動を起こし、起こさせます。
5)実行における卓越性
エマソン流行動には卓越性という修飾詞が伴います。卓越性は急速に変化する厳しい競争環境において卓越するための基準から定義しています。実際、最強の海外の競合先を徹底的に分析して比較を繰り返しています。自社の分析のみでは卓越性は生まれないと考えているのでしょう。前職で仕事をしているときにもエマソンの絶え間ない攻撃をヒシヒシと感じていました。
エマソン流卓越性にはもう一つ特徴があります。それは、全社員が目標を正しく理解し、それを達成するための各自の役割まで認識させることです。
6)社員が卓越でき実際に卓越する環境の創出
6つ目の構成要素はリーダーシップです。エマソン流リーダシップの定義は、社員が卓越できるだけではなく、実際に卓越するような環境を創出することです。そして、エマソンはリーダーシップ10の鍵ということでその項目を明文化しています。
①成功に深くコミットする
②適正なプライオリティを設定する
③高い卓越性の基準を設定し社員にその実現を強く求める
④人を扱う場合は厳しくかつ公正である
⑤前向きなこと、そして可能性に集中する
⑥危機意識を高め維持する
⑦細かい点にも注意を向ける
⑧失敗に寛容である
⑨個人的に深く関与する
⑩楽しむ!
以上の6つの構成要素をエマソンでは実際に機能させています。良い計画があっても実行されなければ意味がない。良い計画があってもフォーローアップとコントロールの仕組みがなければ価値がない。フォローアップとコンロトールの仕組みがあっても良い計画がなければ価値がない。マネジメント・プロセスが単純明快でなければ理解されないので、フォローアップとコントロールは機能しない。6つの構成要素は互いがうまく補完し合っているのです。
エマソン流マネジメント
早嶋です。
マネジメントコントロールでマネジメントに必要な3つの要素をコメントしましたが、今回はエマソンのマネジメントにフォーカスします。
エマソンではマネジメントを次のように短い言葉で明確に定義しています。「成長と利益率の目標達成を支える投資機会を見つけ、それに取り組み成功させること」エマソンではマネジメントを行う経営幹部に対してマネジメントという仕事の理解を徹底しています。そしてその徹底が経営の基盤にもなっているのでしょう。
■エマソン流マネジメント
まず、財務的な目標値を設定する。目標値は競合企業に先んじる十分に野心的なものでありながら、現実的でかつ達成可能なものでなければならない。エマソンではその目標値が適正なものかどうかについて評価し、環境が変われば変更している。
目標設定の次は、達成に向けて活動を開始します。エマソンにおける目標は戦略の推進力となります。そしてエマソン流戦略とは、①その目標に向けてどのような事業を対象とするのか?②自魚うを遂行するためにどのような組織であるべきか?③その組織をどのように管理するか?④結果に対してどのように経緯陣に報いていくのか?の4つを考え実践することです。エマソンでは計画を立てた人が実行することになっており、それにより計画を自分自身のものにして、計画に主体的に関与できるようにしています。この計画をする人=実行する人、という定義が高い業績をもたらしているかも知れませんね。
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