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働きやすい職場づくりをめざして ~ハラスメントの観点から~

2020.07.12 /  講演

今回は、午前と午後2回各90分「働きやすい職場づくりを目指して~ハラスメントの観点から~」というテーマで講演を実施しました。「セクハラ・パワハラ等、ハラスメントがもたらす弊害を理解することすることで、私たちの職場を見つめ直す契機とするとともに、一人ひとりが相手の立場になって考え、行動することを通じて、ハラスメントのない、元気で働きやすい職場づくりにつなげる。」を目的としました。参加人数約300名

内容は、大きく4点です。1点は、パワハラについて法律で規定され、施行は大企業2020年6月、中小企業は2022年4月から施行。企業側に相談窓口の設置や再発防止対策を求める他、行政の勧告に従わなかったときは、企業名が公表されること。この法律の背景に関するものとして、「仕事の世界における暴力とハラスメントの根絶に関する条約」ILO第190号条約 2019年採択、第1条(定義)仕事の世界における「暴力とハラスメント」とは、一回性のものであれ繰り返されるものであれ、身体的、精神的、性的または経済的危害目的とするか引き起こす、またはそれを引き起こす可能性のある、許容しがたい広範な行為と慣行、またはその脅威をいい、ジェンダーに基づく暴力とハラスメントを含むこと。

2点目は、ハラスメントの影響について ⓵被害者への影響 ⓶行為者への影響 ⓷周囲への影響 ⓸企業への影響

3点目は、パワハラの原因となる要因として考えられるのは、互いの「心理的安全性」の欠如であること。相手を大事にする・理解する・尊重するという姿勢が欠落していることによって起こりえると考えれ、相手を尊重しないことは、「偏見、偏見による行為、差別、暴力、虐殺につながる」にも繋がる。引用:前田朗「なぜ、いまヘイトスピーチなのか」。

「心理的安全性」とは、チームにおいて、他のメンバーや自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰を与えるようなことをしないという確信をもっている状態。チームは対人リスクをとるのに安全な場所であるとの信念がメンバー間で共有された状態のこと。そして、「心理的安全性」のある職場は、組織側のメリットとして⓵生産性の大幅な向上 ⓶ホウレンソウ(報告、連絡、相談)の徹底 ⓷成功や目標達成を阻む障害の排除 ⓸円滑なコミュニケーションによる作業効率の向上 ⓹各メンバーの積極的な活動参加 ⓺各メンバーの思考や将来ビジョンの明確化 ⓻人材の持つポテンシシャル最大化 ⓼学習する組織(チーム)の構築 ⓽イノベーションが生まれやすい環境の構築 ⓾建設的な議論を行える環境の構築
⑪優秀な人材の流出や退職の抑制が挙げらる *引用:エイミー・C・エドモンドソン(Amy C. Edmondson)教授

4点目は、アンガーマネジメントの視点。 “怒り”は第二感情であり、“怒り”になる前に相手への第一感情がある。その第一感情は“期待”であり、自身の“価値観”と合わない等から生じている。その第一感情が何なのか、自身の感情と向きあうこと、そしてそれを相手と話し合うことの必要性。

最後に、3,4について環境が変わるなか心理面からの対策方法について

働き易い職場づくりは、「心理的安全性」のある風土づくり、環境づくりであり、相互に信頼関係を構築できるように、「信頼」とはなにかを互いに認識をもつことで、互いの能力を引きあがることにつながり、ハラスメントのない組織に繋がる等についてお話をさせていただきました。

【受講生の声を一部紹介いたします】
・ハラスメントされる側とハラスメントした側では考え方が全く違うということが、あらためて数字でみるとよくわかりました。
・怒ることと叱ることの違いについてとても考えさせられました。
・新人職員に対してどのようにしてよいか、指導の仕方、伝える言葉の選び方などがわからず、口調が普段から強いので思い悩んでいましたが、参考になりました。
・自分の行動は他人にどのように感じているのか、自身がどんな気持ちで相手に接していたか、客観的に考えることができました。 
・ハラスメントの知識を得ると同時に、自らを客観的にみる貴重な機会になった 他

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