早嶋です。
新規事業を立案するチームに対して勉強会を提供させて頂く過程で思うことは、
1)そもそも企業の全体像や特徴を理解していない
2)ビジネスの基本的なリテラシーが低い
3)頭だけで考えており、手と足を動かさない
という視点が3つあった場合、大抵2個は該当することです。
1)そもそも企業の全体像や特徴を理解していない
そもそも日本の文化なのか、新しいことを生み出すことが苦手な人たちが多いと思うのです。昔の人は、何もなかったので苦しみ、もがき、なんとかして生みだした。でも気がついたら今の大きな企業の多くは10年から20年前に構築されたビジネスモデルの上で食っている。そして、その仕組が完全に自動で回っているなか、自分がたまたまいる部署の知識くらいしか知らないのです。当然、企業は全体を知らなくても事業が回るように組織をつくり管理したわけだから当然って言えば当然なのだけれども。
というわけで、既存の事業にどっぷり浸かった社員が急に部署名を変えたところで、中身は変わらない。ただ、コツを掴めば自社の全体像を把握し、自社の特徴を抽象度を上げて理解することはできる。そして、既存の事業の全体像を理解することが出来たら、改めて自社の良さや特徴がすごいなーと見えてくるとともに、もっとこうしたら良いのにねって見えてくるのです。
例えば、そのような時に、小さなベンチャー企業が優れたサービスやプロダクトを持っているのを見たら、自社の経営リソースを使って、「こんなことができるのに」って案外といろいろ考えることができるのです。
つまり従来のビジネスモデルで食ってきた事業の人は0⇒1を創るのは苦手で、手法も殆ど持ち合わせていないけど、1⇒2とか1⇒5とか10にすることは、意外と難しくないのだ。それは既に顧客がいて利害関係者との信用関係があり、その業界でのポジションや商流を押さえているからなのだ。
では、ベンチャーにアプローチして、一緒にやろう!となるかと思いきや、そうはならない。
2)だって、ビジネスの基本的なリテラシーが低いのよ
トップが勝手に今の売上を切りよく300から500にしたいな?って思うのは勝手です。きりよく2025年に達成すると思うのも勝手です。でもね、ギャップを200も埋めたいって思ったら、トップなりにどのような方向性でどのようなシナリオで埋めるのよ?ってことは社員に示さないと、社員は決めることが出来ないのです。そこは経営者の仕事だと私は思います。
で、その大きな方針があっても、具体的なアイデアを部将異動仕立ての社員や新規事業のために採用された新人に考えさせたところで出るわけ無いのです。基本的な戦略、組織、マーケティング、会計、財務、経済。事業を考える際の知識が乏しいし経験も少ないからです。じゃ、そこを学ばせようと思っても頭でっかちになるばかりで時間もかかります。
よく考えたら、そこそこ大きな企業に入っている人は、最初から大きな志があって事業を創ろう!なんて考えないわけで、もしそのような思いがあれば、その企業で経験を積んだらさっさと辞めて起業していることでしょう。
3)頭だけで考えており、手と足を動かさない
皆一生懸命に考えて、調べている。これでもかって程、時間をかけている。1枚の企画書を創るのに、どんだけ時間をかけてるのだろう。完璧な企画書があると思っているのだろうか。
前提として既存の事業は、ある程度過去の様子から確実な数字を創ることはできるでしょう。でもね。同じようなことを新規の事業でできるとおもったら、それは大きな勘違いだと思うのです。だって、そんなことやって見ないとわからないからです。それなのに新規事業の部隊は机から一歩も外に出ようとしないのです。グーグルに聞いても答えは出ないと思うのです。
それよりか、今の業界の無駄なところ。自社が頑張って効率を上げたところを他社に展開したらどうあんるかな?とか、この作業を5%程度のリソースでやるためには、自社に何が足りないのだろうか?とか、やっぱり基本は全くの新規ではなく、自分たちの足元をしっかり認識して、視点を変えて見てみることです。すると、様々な事業チャンスにあふれていることに気が付きます。
そして、そのチャンスを自分たちで掴んだ場合、既にある技術や他社であっても一緒に行ったらできないかな?ってゼロベースで考えて見ると、アイデアを創る分や、新しい技術の開発はベンチャーに任せて、その管理や営業やブラッシュアップを大企業が行えば冒頭の通り上手くいくのです。
だから新しいアイデアを考えるよりは、自社に足りない機能を整理して、既に持っている小さな企業にアプローチする。そして提携、マイノリティ出資とかをしながら関係を構築してみたら、いいじゃない!って動き出すかもしれません。
ホントかなーと思ったら、自社のバリューチェーンを確認して、業界のサプライチェーンを確認して、顧客の価値体験を整理して見てください。この時点で、「ん?」と思ったら、ちょっとは自社のこととビジネスのお勉強をしてもらいたいです。
実際、この3つを徹底的に議論して、その後に、どこかの機能を、減らす、無くす、増やす、追加する。という行動を考えてみると、意外にもアイデアが次々に出てくるものなのです。関与させて頂いてりる企業はサンプル数は少ないですが、普通の社員でした。で、トレーニングをしながら上記のような取り組みを議論して、実際に現場に言ってみて確認して、ためにし小さくはじめて、失敗。そこから学びをふかめて試してみる。自社にない部分は、他人のふんどしで回してみたらどうなるかも実際にやってみる。ということを半年程度伴走して実現すると、あら不字義、意外と回り始めるじゃないか!と確実になっています。
ホントかなーと思ったら、是非、弊社に連絡下さい!
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新規事業部隊に告ぐ
2022年3月3日 木曜日
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