原です。
新しい秩序や価値を創りだす人を「イノベーター」と言います。
21世紀に求められる企業人財は、「グローバル、リーダー、イノベーター」の3種類のタイプがありますが、今回はイノベーターについてのお話しです。
国内市場の縮小とグローバル化が進み続け、21世紀の企業を取り巻く環境が大きく変化する中、1人の尖った人財(イノベーター)の出現によりビジネスのルールが変わることで、変化できない国内企業や組織が淘汰されています。そして、従来のやり方から変化できずに業績悪化など苦しんでいる企業・組織が多いのが現状です。
なぜ、変化できないのでしょうか?理由の1つには、成長時代の仕事のやり方から抜け出せない。考え方と行動を変えきれない。つまり、古い体質が組織や個人の内に染み付いていて、「変化など必要ない。変化は無理。」という固定概念があるからです。
私も、ある組織で長年サラリーマンとして働いていたので、独立後は、従来の仕事の仕方から考え方や行動を変化していくことに不慣れであり苦労しました。
魚釣りに例えると、サラリーマン時代は、釣り堀内で釣りを競い合っていたようなもので、場(釣り堀)と魚・竿・餌などが与えられた環境でした。
独立後は、大海に出て漁をする漁師に似ていると感じています。常に変化する天候や厳しい自然界の中で、どうすれば安定的に釣れるのかを自らが考えて行動し、うまくいかなかったら再び考え、仕事のやり方を変えていかなければ生き残れません。
21世紀は、国内市場が縮小していくので、経営者や社員の誰もが大海の中で生き残れるかどうかを創意工夫するサバイバルな時代に突入しているのです。生き残るためには、ハングリー精神のある人財の育成と確保が必要です。
家庭環境でも変化が重要です。「可愛い子には旅をさせよう!」という諺があるように、親は子供を実家からの通勤範囲内など1つの地域内に止めようとするのではく、広い世界や尖った人財に出会い揉まれる環境に送り出すことが必要なのです。
そういった環境の中で揉まれた「尖った人財」が、再び地域で起業などすることにより、地域や企業の存続は可能となるのです。
「尖った人財の育成や確保をどうするか?」イノベーションへの大切な問いです。
イノベーションに関する研修やセミナーに関しては、弊社ビズナビまでご連絡を宜しくお願いいたします。
2016年4月14日 のアーカイブ
尖った人財の育成と確保
優良顧客はマーケティングコストがかからない!
早嶋です。
テレマティクス自動車保険という言葉がまもなく当たり前になると思う。これはマーケターが目指すmROI(マーケティングコストを最小にして、最大の効果を獲得する)を最大化する取組として元来から願っていた理想系の一つだ。それは、優良な顧客ほどマーケティングコストがかからないという仮説だ。
まず、テレマティクス自動車保険について。テレマティクスとは、自動車などの移動する物体に通信システムを組み合せることでリアルタイムに各種情報のやり取りができる概念だ。これらについては現在もいくつものシステムの中でみられ目新しさは少ないが、これらのデータを活用して保険を構築したのがテレマティクス自動車保険だ。
例えば、ハンドルに指紋センサがあれば、誰が運転しているかを特定できる。またアクセルやブレーキの動き、加速度センサを付けて、車の急発進や急ブレーキの傾向を観察する。例えば車載カメラで一旦停止や交差点での運転状況、高速道路や渋滞時での距離感を度の程度あけているかの習性を観察する。アルコールセンサをつけて運転手の状況を確認する。熱センサや脈拍等をハンドルから計測することで運転手の健康状態を観察する。
例えばだが、上記のような工夫によって運転手の状況と運転の様子を常にモニタリングして、世界中の運転状況と事故状況のデータを総合的に解析すれば、事故をおこす確率が高いのか、低いのかが、刻一刻と分かっていく可能性が高まる。これらを保険に適用することで保険会社は効率的なプライシングができるようになるのだ。
仮に世の中に車を運転している人が10人いるとする。これまで自動車保険会社が持っていたデータによれば1割の確率で大きな事故を起こすことが分かっているとする。その際に必要な費用は維持費を含めて5とする。保険会社は利益を5欲しいとする。すると、10人に対して自動車保険に加入してもらう際に、1人から1の保険料を徴収すると、ある程度保険会社は安定した収益を上げることができる。というのがざっくりしているが、これまでの保険のプライシングの根底にあった。
一見、当たり前で何が悪いか?と思うかもしれないが、現状のプライシングで得する人は事故を起こした人になる。1の支払いに対して、結果的に5を得ることになるからだ。そして最も損をする人は事故をしないで保険料を1払い続けている人になるのだ。本来この層は最も保険屋からするとありがたい顧客だ。しかし現状、最もありがたい顧客が、最も損をするのが従来のプライシングの根底にあるのだ。
もしこれまでの精度よりももっと運転者の事故をおこす確率が正確にわかれば、上記のような一律のプライシングを止め個別に保険の値段を設定して不公平が起きないようにすることができるのだ。実際これまでも過去の事故の履歴や、車の車種、免許の種類によって、保険のランクを決めていた。が、これらは運転者本人を個別に判断したものではなく、マクロデータ全体から判断したものにすぎず適切なプライシングかといえば違っていた。
概念としては常に考えられていたが、今のようにITの発達も、通信環境の発達も、センサーの普及もなかった。従って実現しようとすると、それだけで多大な投資コストがかかってしまい、保険料のベースがとんども無く高くなることから見送りされていたのだ。
昨今、個人情報に対して過度に反応する消費者集団がいるが、仮に、全ての情報が透明になれば、今払っているコストはぐっと下がり、もっと豊かな生活を出来るということも考えられる。ま、どちらが正解かと言えば、それは個人の判断になるのだろうが。
参照:http://www.sbbit.jp/article/cont1/32007
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