売上=客数×単価。
客数=新規+既存。客数を増やすには、既存の顧客を減らさない事、既存の客数に来て頂く回数を増やすこと、それと新規の客数を増やすことです。単価を上げるためには、1点あたりの購買単価をあげてもらう事と、1点買う時に複数の商品を買ってもらう事です。
当たり前の事です、実に重要です。
例えばマクドナルドのコーヒー。この一杯は、上記の売上=客数×単価、を基に立てられたのかもしれません。
日本マクドナルドがコーヒーを新しくして2年半が経過します。そもそもの狙いは客数の増加でした。コーヒーの無料キャンペーンで新規顧客を獲得して定着させるためのストーリーを着実に描いていたと思います。
平日の朝、赤坂駅にあるマクドナルドでも、出勤前のビジネスパーソンがコーヒーを注文しています。マクドナルドの向かいにはスタバがあるにも関わらず。マクドナルドのコーヒーは無料。店内で新聞を読みながら仕事に備えています。コーヒーの御供はホットドック。この風景は、3年くらい前はあり得なかったと思います。
年間にマクドナルドを利用する顧客は15億人。マクドナルドはこの数字を増やすために既存顧客の来店頻度を上げる事と新規顧客の獲得を考えました。
新規顧客を取り込むためには何をすると良いだろうか?ハンバーガーの商品化はこれまで繰り返し取り組んでいます。新規の顧客にお店に来てもらうには?マクドナルドが考えたアイデアは飲み物でした。ただ、当時からドリンクメニューのほとんどはコカコーラ社の製品なので独自性を演出するのは難しかったはずです。出すとしたらコーヒーくらい。
でもプレミアムローストコーヒーを出す前の世の中の環境は、まさにシアトル系コーヒーが台頭していた時期でした。消費者のコーヒーに関する興味は高まっていました。そう、マクドナルドもコーヒーにこだわったのです。
豆の品質はブラジルやコロンビアなど4カ国のハイスペックなアラビカ豆だけを厳選して独自にブレンドを重ねました。コーヒーマシンも新たに開発導入して全国のマクドナルド店に設置しました。カップのデザインも刷新して落ちついた高級感のあるものに変更しました。しかし価格は据え置きのSサイズ100円。
プレミアムローストコーヒーの発売時は大規模な無料配布キャンペーンを行っています。このキャンペーンは強烈で発売から1ケ月程度で3000万杯を販売しています。
通常、コーヒーを受け取ると殆どの顧客が何か一品購入していました。そのことから食事のメニュー開発に取り組みます。2009年3月のホットドックは正に、コーヒーの御供を狙った商品だったと思います。
当時の社内調査ではマクドナルドの利用昼食時が最も多かったので、朝食を打ち出すことで来店頻度を高めようと考えたのです。
コーヒーで新規を獲得。ついで買いでホットドックを食べてもらう。今度は単価を上げるために、ビック化を進めます。ホットドックのメガソーセージの販売。ビック化の波はクォーターパウンダーが進めましたが、最終的にはMパワースペシャルランチセットの顧客向けに300円前後のビックマックを200円で販売しました。
マクドナルドの戦略は、コーヒーを販売する事でホットドックの売上を伸ばし、一番利益率の高いビックマックの販売量を増やすことにあったのでしょう。実際にこのようなコメントを原田社長はコメントしていました。
新規顧客を1回限りで終わらせないで、来店頻度を向上してもらい、最終的には利益率の高い商品へ自然と誘導する。マクドナルドの戦略も、売上=客数×単価、から導き出されていますね。
早嶋聡史
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マックのコーヒー戦略
2010年6月30日 水曜日
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