3月21日の日曜日、今年初めてのトレイルランニングのレースでした。第7回2010九千部山トレイルランニング大会、およそ15kmのコースです。
地元のアウトドアショップの方々が毎年主催している草レースです。とはいえ、スポンサーには、パタゴニア、ノースフェイスなどビッグネームが連なり、総勢60人程度の参加者でしたが大いに盛り上がりました。
毎年、この季節は天候が不安定なので過去6回は土砂降りの中の開催という事でしたが、今回は天気にも恵まれ、絶好のトレイルランニング日和でした。
スタート地点はグリーンピア那珂川キャンプ場。スタート直後、一気に九千部山のテレビ等まで駆け上ります。そのご、九州自然遊歩道を尾根沿いにしばらく走り、途中で折り返した後、グリーンピア那珂川の入り口付近まで一気に下るコースです。初めの登りはややアップ不足で呼吸が乱れましたが、その後は安定して走る事ができ、存分に自然を楽しむ事が出来ました。
ゴール後、スタッフの方々が春雨スープを作って待っていてくれました。エネルギー補給にちょうど良い食事でした。大会関係者、スタッフの方々、ありがとうございました!また、参加された他の選手の方々とその家族の方、お疲れさまでした。
早嶋聡史
2010年3月 のアーカイブ
第7回2010九千部山トレイルランニング
偶然
偶然。
ウィキペディアによれば、偶然は、必然性の欠如を意味し、事前には予期しえないあるいは起こらないこともありえた出来事のことである。とあります。
偶然とはたまたまそうなる事ですが、そのたまたまにも2種類あると思います。1つは、たまたまに見えるたまたまです。もう1つが本当のたまたまです。
たまたまに見えるたまたまの例です。初めて行ったカフェで人と出会う。その人は以前どこかでお会いしていて、久しぶりに再会する。
これも偶然ですが、もし両方の人の当日の予定やその人たちの行動パターンなど、全ての情報を知り得ていたとしたら、2人がどこで会うのかを予測できるでしょう。このような能力があれば、たまたまを装って、たまたま会う事を作る事が出来るでしょう。
つまり、本当はたまたまでは無いことですが、人によってたまたまに見えるたまたまです。この偶然は、本当は必然なのに、多くの人はそのような緻密な計算をしない、或いはできないので、偶然と見えるのです。
本当のたまたまです。全ての情報を知り得たとしても、全ての計算が出来たとしても予測もコントロールもできない事象です。
見せかけの偶然も本当の偶然も、人によっては予測もコントロールもできないといった点では同じですが。
早嶋聡史
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世界は一つ、日本だけがフィールドでは無い!
大学の学部生が年間に支出した生活日が8年間で3割減少しているというニュースがあります。不況が本格化する中、ピークだった2000年度よりも29%減少しています。
このニュースを見て色々考えました。
まず、2000年当時の学生と比較して今の学生は相対的に目に力が無いと感じます。ギラギラしていないというか、覇気が無いというか。志が無く、何を目指しているのか?が感じられません。言われた事もまともに行わないような気すらします。
次に、日本人の留学生が減少しています。1980年代半ばは日本人の留学生は急増し、5年間でおよそ3倍になっています。その後、10年とちょっとの間は一定の日本人留学生がいました。しかし、2003年頃より減少しているのです。
勤労者の世帯収入が減少傾向にあります。1999年の勤労者世帯の1か月平均実収入は1世帯当たり502千円で、2009年と比較すると8%減少しています。
さて、勝手な仮説です。親の収入が減少したため、親の気持ちが萎縮している。親の気持ちが萎縮しているので、子供は何もしない事を選んだ。実際、お父さんがサラリーマンとして仕事をしているよりも、自分でフリーターをして、家庭にパラサイトしていれば月に7万~8万円は稼げます。
家庭に1円も入れなければ、お父さんのお小遣いの数倍の金額です。努力をしないでも、そこそこ遊べるのに、勉強して何になるの?将来を考えても就職できないじゃないの?なんて考える人が多いのではないでしょうか?
先日、あるビジネススクールのマーケティング担当者とブレストをしていました。2000年頃と比較して、MBAなどの教育に興味を持っている人たちが減少していると。
また、研修をしていて、ビジネススクールに行っても、会社に戻った時のポストがあるのかが不安!日本の就職先も見つかるか分からない!という人までいました。
・・・・
何か日本全体に覇気が無くなっている感じがします。学生から社会人まで。これはビジネスのフィールドを日本だけで捉えているからではないでしょうか?
ITが導入された時代、デジタルデバイドという言葉がありました。ITを駆使する人と駆使できない人に貧富の差が生まれるという概念です。
現在の世の中は、グローバライゼーション・デバイドです。つまり、フィールドを閉じた日本だけで捉えて生きていく事と、日本は世界のひとつにすぎないと捉えて生き抜く事では、やはり貧富の差が生まれるのでは?という発想です。
事実、世界はフラットになっています。同じ労働能力を日本だけで比較したら、一定賃金が保証されますが、世界で比較した場合、日本人の賃金レベルが明らかに高い事が分かります。同じ能力レベルでも、インドや中国では1/3~1/4の賃金で行えます。
同じ能力レベルを安い金額でできる人に仕事が流れるのは当たり前ですね。しかも、彼らは世界のどこにでも出かけて仕事をします。一方、日本の多くの人にその考えは無いでしょう。結果、どのようになるのか?およその想像の通り、日本の経済は低迷するしかないでしょう。
バブル当時は、気持が大きくなって、皆外に飛び出ていました。外に飛び出るので、世界の経済を目の当たりにして、欲求が更に強くなります。その結果、ますます頑張って、欲求を満たすようになっていたのではないでしょうか?
今は?気持が萎縮します。外にも出ません、節約のため。そうすると世界で何が起きているのか?知る由もないので、なんとなく今をいきます。結果、知らず知らずに日本が沈んでいるのにも気が付かないし、自身の相対的な能力レベルが低下しているのにも気づきません。
これはまずいと思います。
穴のあいたポリバケツから水が出ています。そして、その穴の大きさが徐々に大きくなって、水がどんどん抜けていきます。一体、どのくらいの大きさの穴になったとき、水が漏れている事に気づくのでしょうか?
うーん、気付いた時にはほとんど、水が無くなっているかもしれませんね。
早嶋聡史
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機能から感性へ
技術をとことん追求する事。技術者にとって当たり前の道だと思います。早嶋も昔は研究職の身、マニアックなネットワークの研究に没頭していました。当時、研究している内容のビジネスの着地点はおろか、それがどのような商品に役に立つのか?なども余り意識していなかったと思います。
一方、技術から離れてマーケティングの世界に身を置いたとき、お客様って案外技術の差って分からないかも知れない!と感じました。
例えば、ワインのソムリエは2万円のワインと2000円のワインの違いを当てる事が出来るでしょう。しかし、素人にその違いが分かるでしょうか?
例えば、音響のエンジニアは、20万円のスピーカーと100万円のスピーカーの音の違いを当てる事が出来るでしょう。しかし、素人にその違いが分かるでしょうか?
例えば、美容師さんは、カット技術の違いが分かるでしょうが素人にその違いが分かるでしょうか?
業界は違えども、技術者は自身の技術を追求します。しかし、ある一定レベルの技術水準を超えたところで多くのお客様はその違いが分からなくなると思います。プロは技術の違いをPRし、その分高い製品やサービスを提供するでしょう。しかし素人であるお客様は、その違いを理解しないまま、あるいはそのスペックを活用できないまま、高い値段を払っているかもしれません。
極端な例は、携帯電話やパソコンです。テレビやハードディスクレコーダーなどの家電もそうかもしれません。全ての機能をパーフェクトに使える人を見た事ありますか?殆ど、必要のないスペックにお金を払っているのではないでしょうか?極端に言いすぎていますが。
上記は、技術やスペックなど、機能にフォーカスした場合です。
一方、このような経験は無いでしょうか?あの商品は技術はおとっているのにお客様が沢山集まっている。一体何なんだろう?と。早嶋も横河のマーケ―として仕事をしている時、コンペジターの商品をそのように感じた事がありました。しかし、良く考えると、お客様にとって技術の違いは分からない。つまり同等レベル。それだと技術以外のものに魅力を感じているのでは?と。その違いを追求して提供する事も重要なんだ!と。
まさにブランドであったり、その起業の文化であったり。お客様の感性に訴える部分にお客様はお金を払っているのです。
成熟して行く世の中、この傾向は強くなるでしょう。まだ市場が成長していたり、発展している段階では新しい技術の違いが明確になるでしょうが、やがて成熟して競争が激しくなるとどの企業も競合がクリアしている技術水準を持つようになります。つまり、機能の差がお客様目線から無くなるのです。これはコモディティーとなる事を意味します。
一方で、コモディティーにならずに、常にスペシャルなモノも存在します。上記の機能競争にフォーカスしないで感性にフォーカスした企業や製品・サービスです。
モノに満たされると結局人間は何が欲しくなるのか?それはインターナルな欲求です。それは目に見えません。そしてその目に見えない感性を刺激する概念こそ、人がお金を払っている対象なのでしょう。
早嶋聡史
予約購買のお礼
いつもお世話になっております。
本の発売のタイミングで過去お世話になった方々にメールやご連絡を差し上げました。すると多くの方々がこちらのブログを読んで頂いていて、既に予約したよ!とか、知っているよ!などと、温かいお言葉を沢山頂きました。どうもありがとうございます。
また、アマゾンで予約をして頂いた方、書籍は3月26日販売ですので、その1日から2日後にお手元に届くかと思います。まだ本として印刷が終了していない関係、アマゾンの在庫には『在庫切れ』となっている理由はそのためです。
ビズ・ナビ&カンパニーでこれまで行ってきた営業コンサルの内容と事例を多く乗せ、読み物としても楽しんで頂けると思います。今後ともよろしくお願いします!
統計文献学
センター試験で分からないときは、取りあえず2をマークする!など、出題者の癖読みから少しでも点を取ろうとする受験生はあとを絶たないと思う。実際、早嶋もそうしていました。
無駄な知識を特集しているトリビアの泉という番組でも確か同じような事を言っていました。クイズミリオネアの選択問題で一番正解の確率が高い番号が2だと。
実際は、有意性を感じるまでのデータではありませんでしたが、出題者は乱数を意識して回答を作るわけではなく恣意的に作っている結果から2に集中したのでしょう。
出題者の意図として1と4は外したくなります。そのため2番と3番に正解が集中するのでしょう。このような癖を読むこと、小さいころから自然と行っていましたが、このような事を専門に行う学問が存在します。
統計文献学です。
この分野では、ある文学作品が特定の作家が書いたものなのか?贋作なのか?を推定する時、それを統計学に委ねる手法です。シェイクスピアの研究者であったテイラーがボリビアン図書館にある詩はシェイクスピアの作ではないか?と仮説を持ちました。これに対して、統計文献学は次のように活用されます。
実際、シェイクスピアの作品として知られている作品から使われている単語を調査します。それらの使用頻度を調べます。そして、シェークスピアが新しく誌を書いた場合、どのくらい新しい単語を使うのか?という確率的な推論を作ります。
どのくらい新しい言葉を使うのか?どのくらい使われている言葉を使うのか?これらを基にボリビアン図書館で発見された詩はかなりの確率でシェークスピア作と結論を下されたのです。
早嶋聡史
不確実性を利用する
不確実性は、予測が付かない事なので、なんだか悪者のように感じる。しかし、予測が付かないが故に、便利なときもある。
大学の授業で出席を取る日だけ参加している輩、結構いたのではないでしょうか?これは教授が親切にも出席する日程を教えているからです。でもどうでしょう。もし、2回に1回程度、かそれくらいに出席をとると言って、実際、出席を取る日がまちまちだったら。
恐らく多くの生徒が諦めて全ての講義に出席する選択を取るでしょう。不確実性をプラスに使っているのです。これは、マルサだって交通の取り締まりだって、不規則に行っているから日頃からルールを守っているのではないでしょうか?ここにも不確実が応用されています。
早嶋聡史
乱数発生コストと宝くじ
宝くじについて考察しましたが、人の運にあやかるといった作戦もまんざらではありません。確率を論じる時に、必ず乱数という概念が出てきます。乱数は、でたらめに発生する数字です。
しかし、実際に乱数を発生させるためには極めてコストがかかります。例えばサイコロを例にとって考えましょう。神様が創ったサイコロがあったとします。すると1から6がでる確率はそれぞれ同様で1/6ですから、それによってつくられる数の列は乱数になります。
しかし前提の神様の創ったサイコロは存在しません。つまりでたらめに数を発生させようとしても、必ず何かのクセや意図を完全に消す事が出来ないのです。
実際、1の目が出る頻度は1/6よりも大きい事が多くの実験結果で分かっています。単純に1の目の彫り穴が裏側の6の目の穴より大きく、重心が6の目の方にややずれているのでは?という見解がされています。もちろんサイコロ事態の物理的な特徴意外に、サイコロを振る人の癖などをでたらめにする事が難しいのです。
最近はコンピューターで乱数を発生させる装置がありますが、こちらも厳密には乱数に近い数列を意図的に発生していることになりますので、完全にでたらめでは無いのです。まじめに乱数を発生させる装置をつくるのであれば、放射性物質の核崩壊を利用するなど、かなりお金がかかります。つまり、低コストで乱数を発生させるのは難しいのです。
そこで、宝くじを考えてみましょう。コンピュータで当たりを決めても、人間が弓矢で決めても、必ず何かしらの数列や癖や意図的な操作が加わります。そのため、長い目で見ると過去、当選した番号は固有の癖の結果という事ができます。そして、その癖を信じて過去の当たり番号にあやかるという作戦は、確率で考えると高くなるのかも知れません。
早嶋聡史
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