瓶の中の1円玉

2008年7月30日 水曜日

早嶋です。



本日は、ビジネスプロフェッショナルスクール(BPS)の基礎コース、ビジネス分析手法Ⅰでした。早いもので、BPSも4期目の開催!参加者の皆様、次回のビジネス分析手法Ⅱも楽しみにしていてください。



さて、ブログ「the wisdom of crowds」で書いた実験を本日のBPSで行いました。実験は単純です。広口の透明な瓶の中に1円玉を詰めたものを用意します。そして、その中に入っている1円玉の数を予測してもらいます。参加者は12名。



ゲーム性を出すために、ニアピン賞には、早嶋がジュースを1本おごる!という特典をつけました。ちなみに、早嶋も賭けました。公平を保つために、皆さんの予測値の平均値に。



結果、一番小さい予測値は80枚、一番大きな予測値は330枚。12人の結果を出し終えて、平均値を計算してもらいます。結果は、158.88…。なんとピシャリではありませんか、瓶の中には168枚の1円玉を入れていました。



セミナーに参加された方々は始めは信じてもらえません。そこで、瓶から1円玉を取り出して皆さんで数えてもらいました。1枚、2枚、3枚…。皆さんの驚きの表情はとても良かったです。



実は、これ高い確率で早嶋は勝利を確信していました。いろんな場で実際に検証しているからです。この実験は集団の知力を試す実験として有名です。ファイナンスの分野で有名なジャック・トレイナー教授の「瓶の中のジェリービーンズ」です。実験方法は同様で集団に瓶の中に入っているジェリービーンズの数を予測してもらうのです。



この実験、結果は毎回集団の予測値の平均が個人のどの予測値よりも実際の数に近くなります。



この実験の教訓、集団としての推測はかなり正しい!です。但し、平均値は集団の中心の値を表すもの。この集団の予測の標準偏差を計算するとなんとバラバラである事が分かります。集団としては正しいですが個々でみるとバラバラ。



集団の推測を正しいものにするためには、個々の多様性が必要ということも教訓として言えるでしょう。



コメントをどうぞ

CAPTCHA