カサンドラ

2007年12月31日 月曜日

早嶋です。



ギリシャ神話の中で、トロイの陥落を予言した女祭司にカサンドラという女性が出てきます。このカサンドラが語源となり、凶事にたいする予言や助言、迫り来る変化に誰よりも早く気づき誰よりも早い段階で声を高らかに発して警告する、という意味合いでカサンドラということがあります。



経営コンサルタントの仕事の役割のひとつも、カサンドラが当てはまります。大小の組織に問わず、危機や変化を認識してそのことを明確に知らせる役割です。



カサンドラのタイミングについては、パラダイムシフトを発見する、イノベーションに没頭するといったところから、普段の組織行動にまでさまざまあると思います。



ウェブ進化論で著名な梅田氏は、特に組織内のカサンドラについて次の5つのポイントを指摘しています。



1)世の中の組織と比べて、恐ろしくゆっくり時間が流れている組織は要注意



2)毎日おなじことの繰り返しで変化があまりない仕事は要注意



3)新しいことを何もしないことを評価する社風は要注意



4)小さいことでも個に判断させずに、判断の責任を集団に分散する傾向のある会社は要注意



5)幹部の顔ぶれを見たときに、その会社の内部のことを知り尽くした人たちばかりが重用されている会社は要注意



上記の5つのポイントは、一生その組織の中で生きていく場合は、関係ないかもしれませんが、その組織が急になくなる、または、その組織の外にでていかなくてはいけない、という事象がある場合は、重要なメッセージだと思います。上記の5つのポイントのような組織の中で生きて行けばいくほど、外部の組織でいくための生命力が衰えるからです。



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