マーケティングを考える①

2020年2月20日 木曜日

早嶋です。

視点が変わると普段みている景色が変わる。そのためにアンテナの数を増やして複数の視点で見れるように日頃から訓練をする。MBAで最もワクワクした時に当時のマーケティングの先生、平久保先生が話していた言葉。マーケティングはものをみるためのレンズを変え、レンズを変えることで、対象物の心理まで捉える学問。そのために様々なフレームを知っていると便利だよ。と。

フレームワークには賛否両論あるけれども、それは知って使える上で言うべき議論で、知らなくて、使えないのにネガティブポイントを炸裂するのはあまり建設的では無いと思います。コンサルの会社を起こして15年位たち、様々な会社の戦略担当者や経営者と会ってきました。地頭で考える人もいるけれども、多くがバラバラの思いつきで、漏れだらけで、合理的でありません。従って、なんで上手くいかないのか。あるいはなんで上手くいっているのかを自分含めた他者に説明することができません。

経営は、ある種の再現性が必要でしょうが、それが分からないと継続は難しいですよね。確かに数億程度の売上であれば、何とか経営者の力技でこなせるでしょうが、富の分配を考えて、事業を継続しようと思えばある程度の再現性と標準化はあったほうが良いと思います。その時にフレームワークは役に立つでしょう。

ただし、フレームワークは万能ではないので、あくまで話を整理するきっかけや、漏れや抜けをだがすためのきっかけとして使い、一つのフレームで全てをまとめて整理すると考えないほうが私は無難だと思っています。そうすることで、経験や勘のみで進めてきた経営が整理され、考えの筋道が見えることで自分以外の第三者にも理解ができるようになります。

当然、百戦錬磨の経営者は、無意識の内に繰り返し考えて、それができるようになっているのでしょうが、それは日本の道(武道、華道、茶道など)と同じで、ある種の守破離です。型を知らないで型破りというのは有り得ないのです。型を知っているからこそ型を破ることができます。無いよりは有ったほうがよく、理屈もある程度は大切のなのです。

MBAは100年以上の歴史があり、米国だけでも10万人以上は排出され続けています。無駄であるはずは有りません。確かに教科書だけで、人の様々なケースを学ぶことは実践に役に立たないと考える人もいるでしょう。しかし、それを知っている人が実践を試行錯誤することを考えると、知らない人よりも少しは優位にたつのでは無いでしょうか。理論の重要性は、その理論を外しながら他に転用できるということです。



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