中断の判断はやっぱり難しい

2020年2月5日 水曜日

早嶋です。

ベンチャー企業の相談を受けることが多いのですが、今回は起業して数年たった状態です。状況としては当初考えたモデルがうまくいかずに、出資金も使い果たし、現状を維持するための借入枠も一杯一杯という状態です。

お話を整理して注意深く状況を把握した結果、売上を急激に上げるための手法は見当たらない。しかし費用を抑える努力はまだできる。ただ、既にクレジットカードなどの借入枠にも手を出しているので悠長に構えている時間は無い。

合理的に判断すると、それは金利が高いお金をまとめて返す方法を考え、自分がバンザイしないで良い方法を取ることです。そしてできれば事業を清算、あるいは休眠して、今食べる方法を考えることだと思います。

しかし、不思議なことに、このような状態になった経営者は当然に何もしてこなかったわけではありません。数年で数千万以上の投資を最低でも行っているわけですから、総合的になんかできる自信を持っています。

これは危険だと承知でコメントしているのですが、そのような経営者は合理的な判断を求めているわけでは無いと思います。そのなんとなくの不思議な感覚において、最後の挑戦をしたい。だから相談している。と顔に書いているのです。

そこで期間を決めて、することを限定して、反応が出ることを確認する約束をして頂きます。もちろんコンサル料などを頂く原資もないので無償で相談に乗っていますし、その後もフィーを頂くことを考えません。しかし関わりが始まっていますので、1週間毎にキャッシュのバランスと実際に行った行動を振り返る時間を取ってもらい共有頂くようにします。

そうすることで、実際に自分を追い込み、取るべき行動を続けますので状況が今よりも悪くなることは少ないのです。ただ、報告がなくなったり、あるいは行動を行っても状況が改善出来ない、あるいは期間が来たけれども改善が見えない場合は、その筋の専門の弁護士さんを紹介するようにしています。



コメントをどうぞ

CAPTCHA