営業パーソンの時間の使い方

2020年1月24日 金曜日

早嶋です。

営業パーソンのトレーニングの中で、1週間の平均的な活動時間を調査します。その際に、1)営業、2)社内作業、3)移動の3項目の時間を把握します。

1)営業
営業の時間は、実際にアプローチをしたり、関係構築をしたり、顧客の状況を共有したり、実際に顧客の問題を共有したり、提案したりと、営業が価値を創出するために顧客に直接(職種によっては間接的もある)働きかけている時間を把握します。

通常出来る営業パーソンでも3割も活動ができていないことが殆どです。営業の仕事をしながら社内での時間を費やしたり、移動が多かったり、または何らかの理由で営業に時間を避けていないからです。

総合的に営業の役割は営業。と考えると、まずは営業が営業に集中できるように営業以外の移動と社内作業を減らすことが大切です。

2)社内作業
社内作業の内訳の多くは、会議、営業資料作成、事務作業、その他に分かれます。営業の価値は営業ですが、実際に営業の時間を割けない営業パーソンは社内作業に多くの時間を費やしています。確かに会議や営業資料の作成は大切ですが、本当に必要か否かを定期的に棚卸しすることが需要です。

例えば、会議は朝礼、定例会議、営業報告会議などが多く、実際の営業目標を達成するための戦略会議や対策会議は案外と行われていません。朝礼や定例会議や報告は大切ですが本当に必要か否か、従来の頻度や取り組み方が最適か否かは数年以上確認していなければ見直しましょう。ポイントは必要な営業時間を先に定義して不足する時間を社内作業と移動からねん出する時間を先に定義して、調整することです。

例えば、営業資料作成は確かに重要ですが、資料作成に時間を費やしては肝心の営業の量が減ります。営業資料を疎かにするのは不適切ですが、時間がかかっている場合は、標準化が進められていない、共有がされていない、文書作成能力が著しく劣っているなど複数の理由が考えられます。決して営業パーソン個人任せにするのではなく、営業マネジメントが適宜関与して改善することで営業に当てる時間をねん出することが可能です。

例えば、事務作業。こちらの仕事も疎かにするとスタッフ部門の仕事が滞ります。しかし、ここに対しても何ら効率化が検討されていないのであれば、やはり営業マネジメントと事務方が協力して改善すべきです。そして、営業パーソンがそれ以外の作業等を行っている場合は、本当にその人が行うべきか?を3ヶ月に1度くらいの頻度で見直し、場合によっては他に振ることを考えたり、外注したり、あるいはその仕事自体を諦めるなどの決断も大切です。

3)移動
移動が多い営業パーソンに限って、移動中を活用して営業資料の策定やインプットを行っていると言いますが、非常に効率が悪いのが現状です。そもそも移動時間が多い理由の多くは、①エリアが広域でターゲットを絞っていない理由、②アポイントのとり方が下手で営業計画を立てていない理由が殆どです。

①ターゲットに対してですが、エリアを限定せずに自由に営業している場合は当然に移動のロスが生じます。営業の仕事は移動ではなく、直接顧客と接して商談をすることです。無理にエリアを広げても実際は非効率になるだけで成績が上がることは考えにくいのです。

②アポイントのとり方。移動時間が多い営業パーソンの特徴として、営業を週のはじめにとるなど、計画性がない場合を多く観察します。数日先の予定を埋めるため、顧客も調整が効かないので結果的に顧客に合わせたアポイントになってしまい営業が非効率になるのです。一方、ある程度自分の計画通り進める営業は1週間から2週間先にアポイントを取る工夫をしています。先位の予定を埋めるので、自分の都合を2、3上げて顧客に選んで頂きます。そのため自分の都合で予定を立てやすくなるのです。



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