オーケストラの原理

2020年1月23日 木曜日

早嶋です。

武者修行型の研修の一貫としてJR九州サービス・サポートの師村社長に講演して頂きました。その際の話題に出たオーケストラの原理の紹介です。目的はリーダーシップを考えて頂くことで、それらを意識して講演いただいました。その中に、オーケストラの原理というワードがありました。

オーケストラは100人を超える奏者が一糸乱れぬ演奏をします。その理由を説明した原理なのですが、リーダーシップに通じるものがあります。まずリーダーとしての指揮者がいることです。演奏そのものを事業や新たに実現したい構想と捉えます。リーダーは指揮者のようにチームの個性を理解して構想を実現するためにタクトを振るのです。ときにはボディーランゲージを加えて、ポイントを常に全員が見える位置から提供します。一方で奏者は常に指揮者を見ているわけでは無いのに、重要な局面では必ずタクトを追いかけます。いわば指揮者の気を感じて一糸乱れぬ演奏が出来上がるのです。

オーケストラは全員が同じ楽譜を持ち合わせています。リーダーに例えるとそれは計画であり事業計画や企画書などとも置き換えることが出来ると思います。指揮者はメンバ一人ひとりに同じレベル感で全ての情報を共有します。そしてメンバもその情報を理解して全体のイメージを掴んでいます。構想を実現するためにチームがどこに向かっているのかを奏者も指揮者と同じレベルで常に共有しているのです。

楽譜には奏者ごとの役割が、奏者がわかる記号で記されています。構想をイメージした具体的な計画に加えて、その計画が各現場や機能部門や担当者まで行動レベルとして落とされているのです。同時に奏者はその役割に責任を持ちます。それぞれの奏者の完璧な演奏が全体のオーケストラのハーモニーを創り出すことを理解しています。そして同時にその達成はチーム全体の達成であり常に一体感を得ているのです。

リーダーはチームが成し遂げたい構想を示し、それを実現するために全体を示した計画を策定します。それらをチームのメンバ一人ひとりが行動として理解できるレベルに噛み砕くのです。そのためにメンバ一人ひとりの資質を理解していることが大切です。

もちろん、オーケストラはある程度レベルが高い奏者の集まりですが、チームとして置き換えて考えると参考になる部分が沢山あリますよね。



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