新規事業の落とし穴②

2019年10月16日 水曜日

早嶋です。

新規事業というスローガンを掲げるも、多くの企業は既存の事業を片手間に新規事業に取り組んでいます。その場合、次のような懸念があります。

担当者の評価は、従来と変わらず既存の予算達成による

というものです。従って、どうしてもそこは人。新規事業の重要性は理解しても、やっぱり今の既存事業に力を入れてしまいます。そもそも新規事業はすぐに成果が出るものでもないし、そのような性質であることを評価者や経営陣の理解も有りません。であるならばこれまで通り既存の取り組みを行ったほうが担当者としても合理的なのです。

更に、新規事業というテーマはあっても、どのような方向性の新規事業を行うべきかの戦略が不明なまま担当者に丸投げしえている企業が多いです。戦略が不明なので担当者は手当たりしだい手をつけます。しかも意思決定権は持っていないため、試してはパワポに資料をまとめて経営層に報告。経営層も方針が無いから良いのか悪いのかがわからなくてなんとなく宙ぶらりんの感じでときが進みます。

1年も2年も経過し始めると、流石に経営陣も縛りをかけてきて今度はM&Aだといって、また同じことを繰り返すのです。

新規事業は既存事業と異なります。従い、会社としてどのような方向性の新規事業は取り組み、どのような方向性の新規事業は取り組まないという戦略を明確にするべきです。そして、そこに関与するメンバに対しての評価を既存の事業の評価と切り分けるべきです。また、新規事業は経営陣が本気になって取りくむ事案であって、決して片手間で丸投げしては行けないのです。



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